私たちは3・11祈りと絆「白菊」実行委員会です。
2020年から毎年、東日本大震災の犠牲者を想い、岩手県釜石市の鵜住居町で鎮魂と復興の花火「白菊」を打ち上げています。
震災で私たちの地域は、死者・行方不明者583人という大きな被害を受けました。
これまで多くの方々からご支援をいただき、白菊を打ち上げてきましたが、震災10年を境に、支援は減少。13回忌の昨年、活動に一度終止符を打つことにしました。
しかし、今年1月1日、能登半島地震が起きました。
苦しいほどわかる悲しみや絶望。被災した能登のみなさんへ気持ちを寄せる一方で、当時の記憶が重なりました。
「亡くなった人への思いは何年経っても変わることはない」。
一度は活動継続を諦めましたが、慰霊としての原点に戻り、3・11に白菊を打ち上げることによって、「大切な人を想う時間」をつくり続ける意義があるのではないかと改めて感じ、クラウドファンディングに挑戦することにいたしました。
▼プロジェクトの内容
白一色の正尺玉花火の「白菊」は、シベリアで抑留され現地で命を落とした戦友を弔うために、新潟県長岡市の花火師、故・嘉瀬誠次さんによって作られました。
ロシアで打ち上げられたのがはじまりで、その後は長岡空襲があった8月1日や終戦記念日に新潟県長岡市内で打ち上げられています。そして2020年からは嘉瀬誠次さんのご子息である嘉瀬晃さんのご尽力で、東日本大震災の慰霊のために釜石市の海岸でも打ち上げていただいています。
(2021年3月10日付岩手日報より抜粋)
釜石市は岩手県の南東部に位置し、太平洋に面した人口約3万人の街です。鵜住居町は、東日本大震災で釜石市最大の被害を受けました。
鵜住居小と釜石東中の子どもたちが日頃の防災教育の成果で高台に避難した「釜石の出来事」が脚光を浴びた半面、地域の防災センターに避難した多くの尊い命が奪われました。
2019年には震災による津波で流された小中学校の跡地に建てられた釜石鵜住居復興スタジアムでラグビーワールドカップが開催されたほか、震災を伝承する「いのちをつなぐ未来館」も整備され、まちが新しくなっても、世代が変わっても教訓をつなぐために地域一体で模索を続けています。
被災直後の釜石市鵜住居の様子
2020年の釜石市鵜住居町の街並み(岩手日報社小型無人機で撮影)
2019年ラグビーワールドカップ。東日本大震災犠牲者に黙とうをささげるウルグアイ、フィジー両チーム選手と観客。(釜石鵜住居復興スタジアム)
3月11日に打ち上げられる白菊では、地元の子どもたちが花火玉に震災犠牲者への思いや復興を願う気持ちなどのメッセージを貼り付けているほか、花火を見ながら、地域の人々が心を一つに祈り、希望・未来、そして「大切な人を想う時間」となっています。
当日釜石市に来ることができなくても、県内外の人が想いを寄せることができるようライブ配信も行い、これまでさまざまな企業・団体、個人の皆さまからの寄付のおかげで継続して打ち上げることができました。
しかし震災10年を境に、段々と支援は減少。昨年は13回忌を目処に役目を終えるかもしれないとしながら、釜石の夜空に白菊を捧げました。
そんな中、今年1月1日、能登半島地震が起きたことで白菊を打ち上げる意味を改めて考え直させられました。
慰霊としての原点に戻り、3・11に白菊を打ち上げることによって、「大切な人を想う時間」をつくり続ける意義があるのではないかと改めて感じています。
私たちは東日本大震災でたくさんの支援や励ましを受けました。2013年には今回被災した能登町から釜石市に応援職員さんがきてくれました。恩返しの一つとしても、能登で亡くなられた人たちを思い、3月11日に白菊を打ち上げたいと、そう強く思っています。
▼プロジェクトの展望とリターン
東日本大震災と能登半島地震の犠牲者を追悼し、空にいる大切な人を想う全国のすべての方と、気持ちを一つに白菊を打ち上げたい。そしてライブ配信を通して、その思いを届けたい、と思っています。
釜石に来ることができないけれど、釜石や能登に想いを寄せるみなさんと同じ時間を過ごすために、当日の様子は根浜海岸沿いにある釜石市鵜住居町の旅館「宝来館」からライブ配信いたします。宝来館は震災で、従業員を3名亡くしました。
昨年宝来館では、午後2時46分の黙祷の際、青と黄、そして白と赤の風船が空に舞い上がりました。
世界中で続く自然災害での犠牲者への追悼、そして、世界平和への祈りを込めて行われ、鵜住居の子どもたちによる祈りと未来への希望のメッセージの朗読や、バイオリンの演奏も披露されました。
今年のライブ配信でも、子どもたちのメッセージ朗読やバイオリン演奏とともに中継を行う予定です。
※昨年のLIVE配信アーカイブ
能登半島地震で被害に遭われた方々に、私たちができることとして、リターンには能登町を筆頭に、石川県の商品を買い取らせていただき、釜石市の特産品と合わせて寄付をしていただいた皆さまにお送りしたいと考えています。
リターンの中には、石川県・能登半島の九十九湾南側に位置する小木港で、能登産の新鮮な海産物を加工・販売している、カネイシさんの主要商品の一つ、「いしり」があります。
「いしり」は能登半島先端部、奥能登地方に古くから伝わる魚醤で、秋田のしょっつる、香川のいかなご醤油と並ぶ日本三大魚醤とよばれています。カネイシさんでは、能登小木港特産のイカを使って、昔ながらの製法で製造していますが、今回の地震で「いしり」の貯蔵施設に通じる唯一の道路が崩落。トラックが使えず、スタッフのみなさんが手押し台車を使って命懸けで僅かな在庫を搬出しています。
今回カネイシさんにもプロジェクトの趣旨にご賛同いただき、「いしり」200本を買い取らせていただきました。
3月11日に慰霊と復興の花火「白菊」を釜石市から打ち上げること。
全国に東日本大震災の教訓を継承していくためにも、これからも継続して釜石市で「白菊」を打ち上げ続けていきたいと考えています。
大切な人を想うために。わずかながらかもしれませんが、能登の皆さんに心を寄せるために。
どうぞ、皆さまのお力をお貸しください。
【資金の使途について】
皆様から支援していただいた資金は下記のように使わせていただきます。
■花火打ち上げ費用 300万円
(花火師支払い、輸送費、台船作業料、備品代、企画運営費、ライブ配信費ほか)
■新聞広告掲載料 100万円
掲載媒体:岩手日報3月10日付全面広告カラー(特別料金/通常掲載料金:324万円)
■リターン購入費(送料含む) 100万円
いしり醤油、石川県のお酒、釜石市のお酒ほか
【運営体制】
主催 3.11祈りと絆「白菊」実行委員会
共催 株式会社及川工務店
協力 生活協同組合おおさかパルコープ、有限会社嘉瀬煙火工業、株式会社岩手日報社、ネクストとうほくアクション
〈プロジェクトオーナー〉
3.11祈りと絆「白菊」実行委員会クラファン部会(事務局:岩手日報社)
【スケジュール】
2月上旬 クラウドファンディング開始
3月5日 クラウドファンディング終了
3月11日 白菊打ち上げ当日
3月下旬 順次リターン発送
※2024年3月11日当日に大雪や大雨、その他災害が発生した場合は延期等の対応はいたしません。その際、皆様からいただいたご支援は次年度の開催に繰り越させていただきます。
最新の活動報告
もっと見る御礼と活動報告
2024/03/19 17:09こちらの活動報告は支援者限定の公開です。
応援メッセージが届きました!③
2024/02/14 18:45プロ棋士 小山怜央さん釜石市鵜住居町出身で、将棋棋士の小山玲央です。この度の能登半島地震で被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。私自身、高校2年生の時に東日本大震災で被災しました。避難所での生活は大変な事もありましたが、多くの人に助けられ、乗り越える事ができました。その時に助けていただいた事は、約13年経った今でも忘れません。能登半島地震の被災地の復興を進めるために、「白菊」の打ち上げは大きな意味を持つ事と思います。皆様、応援やご協力をよろしくお願いします。小山怜央 もっと見る
応援メッセージが届きました!②
2024/02/09 13:04民謡歌手・ラジオパーソナリティ 佐野よりこ様釜石市鵜住居町出身の佐野よりこです。私は現在、岩手県盛岡市を拠点にフリーアナウンサー、民謡歌手、ラジオパーソナリティとして活動しております。このたびの令和6年能登半島地震によりお亡くなりになった方へ謹んでご冥福をお祈り申し上げます。また被災されたすべての方々にお見舞い申し上げます。東日本大震災を経験した私たちにとって本当に心が痛む年明けとなりました。私も大津波で生まれ育った故郷、我が家、かけがえの無い両親を失いました。その本当に辛く悲しい経験から生かされた自分に何ができるのか考えたとき私には「故郷の民謡」があり、自分自身も一歩前に進むきっかけとなりました。故郷の民謡を通じて東日本大震災の記憶の風化防止と教訓を伝え未来に繋いでいきたいとの願いを込めて3年前に念願の民謡集「天までとどけ」を制作しました。このCD制作の際には全国の多くの方々からクラウドファンディングで応援して頂きました。この場をお借りし心から御礼を申し上げます。自然災害が起きるたび、なぜ神様はこんな仕打ちをなさるのか・・とやり場の無い悔しさと悲しみに胸が張り裂けそうになります。1日も早く皆様の日常が戻りますように。一人一人の願いを込めた花火が打ち上がりますように。大きな白菊が夜空に開き支援の輪も広がっていきますように。皆様の思いを一つに・・是非ともご協力を宜しくお願い致します。釜石市観光物産親善大使 佐野よりこ もっと見る
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