プロフィール

小村来世(こむらりせ)

1999年、愛知県西尾市生まれ。花ノ木小学校、西尾中学校、刈谷高校、一橋大学経済学部卒業後、星野リゾートへ入社し、2024年1月に独立。

大学時代、給付型奨学金を活用し、スタンフォード大学とUCLAへ短期留学、ミシガン大学とロンドン大学キングス・カレッジへ交換留学し、統計学などを学ぶ。留学時、海外の日本文化ファンの多さに感動する。その後、YoutubeやTiktokで日本を紹介する活動を始め、半年で計1.3万人のフォロワーを獲得。

帰国後、西尾には「全国トップレベルの生産量を誇る抹茶やうなぎ」、「愛知で唯一の小京都」、「街に溶け込んでいるお寺や神社の多さ」など日本らしい魅力が溢れていることに気づき、西尾での「和」を基調とした宿泊施設を考え始める。

大学卒業後は宿泊業の現場のスキルを身につけるため星野リゾートに入社し、リゾナーレ八ヶ岳にてフロント、客室清掃、レストラン業務等を経験。

2023年11月に帰省時、全力でサポートしてくれる市役所の方々や素敵な空き家に巡り会ったことがきっかけで、Uターンして民泊施設「Rise’s House」の開業を決意。

資格
・TOEIC 960
・空手道初段
・EPT® 英語発音テスト 指導者レベル
・筋トレスペシャリスト

このプロジェクトに興味をもっていただき、ありがとうございます!私は地元の愛知県西尾市で空き家を活用し、民泊を始めたいと考えています!世界中からのお客さんに西尾で日本らしい魅力(抹茶、うなぎ、小京都、お寺や神社など)を味わってもらいたいという思いを込め、宿名は「Rise’s House」です!Rise's Houseのインスタグラム

筆文字、落款、日の丸、縦格子で日本らしさが、茶葉で西尾らしさが表現されたロゴです。

名古屋駅から電車で一本50分の距離に西尾駅があります。西尾駅から徒歩圏内の一軒家を丸ごと貸します(最大8人)。日本のお客さんも大歓迎ですが、海外の方にもたくさん来てもらいたいと考えています。茶室を設け、西尾ならではの茶道も楽しんでもらいたいと思っています。また、市役所・観光協会・商工会議所の方々と連携しつつ、茶摘みなどの文化体験や、地元のお店での食事も満喫できるようなディープな滞在を提供したいと考えています。


数年前にリフォームされたばかりで、空き家とは思えない綺麗さです。
中町にあります。



床面積は66平米で間取りは3K



目的① 海外からのお客さんに日本や西尾の魅力を楽しんでもらうこと
私は西尾には日本の魅力が詰まっていると考えています。日本トップレベルの生産量を誇る抹茶とうなぎ、愛知県で唯一の小京都、全国有数のお寺と神社の多さなど、日本らしい要素が満載です。特に抹茶は市民の誇りであり、市内の中学校では、お茶摘みや全校茶会などの「抹茶の街」らしい恒例イベントがあります。詳細は後述しますが、私は留学経験を経て、外国の方に日本の文化を楽しんでもらいたいと強く思うようになりました。ましてや地元の魅力を味わってもらえることは至高の喜びです。Rise’s Houseには茶室を作り、お客さんが茶道の体験をできるようにしたいと考えています。

西尾城と城下町の町並み

旧近衛邸にて、西尾城と庭園を見ながら一服


お茶畑(広さは東京ディズニーリゾートと同じ100ha)

400年以上続く西尾祇園祭

目的② 西尾市の飲食店や観光産業を盛り上げること
宿は素泊まりですので、地域の飲食店を積極的に案内したいと思います。私が主にターゲットにする海外からのお客さんは、平日や週末関係なく来ます。週末は賑わっているお店も平日は空いていることが多いと伺っています。海外からのお客さんが増えることで、地域に貢献できればと思っています。宿のある地域は自分の中学校の学区ですし、昔は商店街として栄えていたという場所に活気が戻る姿を見たいと思います。

市内には抹茶スイーツが食べられるお店が30店舗以上

目的③ 日本全体で問題になっている空き家を活用すること
国内の空き家数は848万9千戸と過去最多となり、全国の住宅の13.6%を占めています。空き家が発生する一般的な理由は、自宅を所有する高齢者が老人ホームや子供宅などに転居することです。今後、団塊の世代を含めた高齢者は急激に増えていくため、空き家もどんどん増えてしまいます。空き家が増えると、「景観が悪くなる」、「犯罪に利用される」、「ゴミの不法投棄場所になる」、「火災につながる」といったリスクがあります。これらの状況を改善するため、西尾市では「西尾市空き店舗等活用事業」が行われています。今回私が宿に利用させていただく物件も、西尾市役所の商工振興課の方からご紹介いただいた空き家です。このプロジェクトが軌道に乗った場合、西尾市内で他の空き家も活用したいと思っています。


私は西尾市で生まれ育ちました。三人兄弟の末っ子で、父は自動車部品工場で働き、母はエアロビクスのインストラクターをしている共働き家庭でした。両親が週末に空手の先生をしていたため、平日は学校と部活(サッカー)、週末は家族5人で空手という生活でした。そのため、家族旅行はほとんどしませんでした。

ただ、井の中の蛙なりに外の世界に興味をもち、中学の頃から新聞でニュースを読むのが趣味でした。幼少期のおたふく風邪の後遺症で右耳が完全に聴こえず、これまで多少苦労することもありました。ただ、昔から人と話すのは大好きでした。

中学に入り、数字で結果が出る面白さから、真面目に勉強し始めました。生徒会長も経験させていただき、南海トラフ地震に備え地震対策などを推進しました。受験生になり、学業・部活・学校行事どれも力を入れている刈谷高校を志望しました。特に、youtubeで数十万回再生されるほど有名な刈谷高校の応援合戦は憧れでした。ただ、両親に頼んでもなかなか学習塾に入れてもらえなかったため、自分で安くて評判の良い塾を見つけてきて、「自分のお年玉貯金を使ってもいいから」と交渉し、なんとか入れてもらいました。

無事刈谷高校に進学し、勉強は一年生の頃からコツコツやっていました。そのため、部活や学校行事にも全力で取り組むことができ、バドミントン部部長や夢だった応援団長も経験させてもらいました。

応援団長

大学受験では、一橋大学を単願で受けました。一橋大学を選んだ理由は、経済学の分野で定評があったことと、留学制度や奨学金制度が充実していたことです。趣味の新聞で文字を読むだけではなく、自分の目で世界を見てみたいという思いがあり、留学を強く希望していました。入学後は、留学と奨学金のため、必死に大学の勉強と英語の勉強をしました。コロナによって一年延期になったものの、給付型の奨学金をいただき、英米の大学に合計一年間の交換留学が叶いました。

まず最初に衝撃を受けたのは、ミシガン大学の日本学生会の新入生歓迎イベントに参加した際です。日本学生会というのは、日本の文化を楽しめる様々なイベントを主催する団体です。なんと新入生歓迎イベントに150人ほどが参加していました。驚いたのは数だけでなく、その文化的多様性です。日本学生会は、約半分のメンバーが日本へ文化的ルーツを持たない人でした。友人に聞いたところ、韓国学生会や中国学生会では、9割がそれぞれの国にルーツをもつ人だったそうです。海外で日本文化への関心が高まっていることを実感し、感動しました。アニメや漫画を通して、日本の文化や風景に憧れる人が多くいました。

ミシガン大の友人
(右の友人は大のナルトファン)

実際、米国の大手旅行雑誌『コンデナスト・トラベラー』が2023年10月に発表した読者投票ランキングでは、「世界で最も魅力的な国」において、日本が第1位に選出されています。「いつか日本に旅行に行くのが夢なんだ」とニコニコしながら教えてくれる友人たちの言葉が心から嬉しく、彼らのために何かしたいと思うようになっていました。今の宿について考える時も、どうやったら彼らに喜んでもらえるか常に考えています。

そして、「宿」の面白さに気づいたのはロンドンの大学に留学した時です。当初は、ヨーロッパへ大学院留学しデータサイエンスなどを学ぶことを考えていたため、各国の大学院を見学する旅をしました。余談ですが、ヨーロッパ内では、Ryanairという超格安航空会社により数千円で国と国を移動できました。旅の半分は現地の友人の家に泊めてもらい、もう半分は1泊1000〜2000円ほどのホステルに泊まっていました。ホステルのメリットは安さですが、相部屋や共有スペースで世界中の旅人と仲良くなれるチャンスがあるため、とても気に入っていました。ハンガリーのブダペストのホステルが特に印象に残っています。共有スペースにいたアルゼンチン人、ハンガリー人、アメリカ人夫婦などととても仲良くなりました。ちょうど隣国のウクライナへの侵攻があり、避難してきたという60代のアメリカ人男性も印象的でした。

新宿でアメリカ人夫婦と再会

連絡先を交換し、その後世界各地で彼らに再会することができました。アルゼンチン人の友人には、彼の住むポルトガルに行った際に家に泊めてもらい、地元の人と一緒にサッカーをしました。ハンガリー人の友人は、地元のデブレツェンという街を見せたいと言うので、ハンガリーを再訪し、ディープで素敵な街案内をしてもらいました。アメリカ人夫妻は、一年後に訪日した際、新宿でラーメンを一緒に食べました。このような体験を通して、世界中の旅人と出会える「宿」の面白さに気づきました。

このような留学中の体験が多数あり、「海外の人に日本文化を楽しんでもらいたいという気持ち」と「宿の面白さ」が合わさって、現在の和風の宿の考えに辿り着きました。

とはいえ、すぐに宿を始めることは難しいと感じました。留学中、現地の友人から「日本人って〜〜に関してはどう考えてるの」と聞かれることが多くあったため、youtubeやTikTokで海外向けに日本の政治や経済に関するデータを紹介する活動を始めました。日本の世論調査結果などを翻訳して英語で解説するというものです。私の個人的意見を言うのではなく、「日本人では〜〜に対して賛成の人が〇〇%、反対の人が〇〇%ですが、あなたはどう思いますか。」という具合の内容です。半年で合計1.3万人ほどのフォロワーに達し、海外での日本文化への関心の高さを再確認しました。今回、宿をやる際にもSNSでの海外への発信を積極的に行っていきたいと思います。

Rise's Houseのインスタグラム
個人のYouTubeチャンネル
個人のTikTokチャンネル

日本の少子高齢化についての動画

宿泊業の現場でのスキルを身につけるため、一度その現場で働くことを経験すべきと考えました。新卒の就職活動では星野リゾート1社のみ受けました。星野リゾートを選んだのは、旅館の海外進出を目指しているところに共感したことと、新卒3年目で支配人を経験できる可能性に惹かれたからです。山梨県のリゾナーレ八ヶ岳という標高1000メートルの施設に配属となり、フロント、客室清掃、レストラン営業、洗い場などあらゆる業務を体験しました。片耳にイヤホンをつけてする業務が多く、片耳が聴こえない私は現場で少し苦労しました。その分、フロントの業務改善のために提案を行なったり、社内で英会話講座の講師を務めたりするなど別の方法で貢献できるように努めました。もちろん細かい不満などはありましたが、会社や同僚は好きだったため、西尾で良い空き家に巡り会わなければもっと続けていたと思います。

両親が泊まりに来た際の一枚

独立の決め手になったのは、素晴らしい物件と地域の方々の応援です。

昨年11月に帰省した際、西尾市役所に空き家がないか伺いました。熱心にお話を聞いていただき、その場で空き家を数軒ご紹介いただきました。私の理想にぴったりな物件が一つあり、翌朝に内見させていただきました。訳あって空き家になってしまった物件だったのですが、築十数年で改装も数年前に改装されたばかりとのことでした。非常に綺麗な状態であり、このままずっと使われないままなのはもったいないと思いました。また、その家は自分の母校、西尾中学校の学区ということもあり、馴染みのある場所だというのもご縁を感じました。

市役所の商工振興課の方と打ち合わせをする様子

まだ名刺も持ってないにもかかわらず、地域のお店に挨拶に伺って事情を話すと、とても熱心にお話を聞いてくださる方ばかりで、感動しました。地元の温かみが背中を強く押してくれました。

ロゴや名刺を作っていただいたジャム・デザインワークスの横井さん(私の同級生のお父さん)

いつもお世話になっている商工会議所の髙原さん(西尾中学校の大先輩)

政府の予測によると、10年後には現在の倍の約6000万人の訪日外国人旅行者が来るとされています。訪日外国人の6割は日本リピーターです。彼らは、東京・大阪・京都などのゴールデンルートだけでなく、「地方」でその地ならではの食や文化を体験することを求めています。西尾では、抹茶・うなぎ・豆味噌などの食文化や、茶道・茶摘みなどの伝統も体験できます。茶摘み

また、お寺の数も全国の1700以上ある市町村の中で19番目に多いです。特に宿の周辺は多く、徒歩5分圏内に9つのお寺があります。神社は徒歩10分圏内に10箇所あります。街に溶け込んだお寺や神社は、海外からのお客さんにとっては新鮮なものであると思います。市内には、東海地方で最古の木造建築物、国宝の金蓮寺阿弥陀堂もあります(1186年建立)。東海地方で最古の木造建築 国宝 金蓮寺阿弥陀堂

宿の最寄駅である西尾駅は名古屋駅から電車で一本50分です。少し遠いようにも思えますが、十時間以上かけて訪日した方にとっては、それほど大きな問題にはならないと思います。例えば、年間60万人以上の外国人観光客が訪れている飛騨高山は、中部国際空港から電車で3~4時間、または名古屋からバスで2時間半かかります。もちろん、飛騨高山とは簡単には比較できないですが、西尾の魅力が十分伝われば、ある程度の方には来ていただけると考えています。

西尾市観光協会によると、2019年には、宿泊施設外国人利用者数は41440人で、前年の2.5倍以上と急増しています。コロナ後に激減しましたが、少しずつ戻りつつあります。英語ガイドによるツアーにも力が入れられています。Rise's Houseでは、欧米豪などの文化的体験を好む傾向のあるお客さんをメインターゲットに考えています。現状では、西尾駅周辺はビジネスホテル一つ以外にはほとんど選択肢がない状況です。せっかく遠くから日本を味わいに来てくださった方々には、ぜひRise's Houseに泊まってもらい、西尾ならではの文化を味わってもらいたいと思います。西尾には、アートの島として人気な佐久島や海が見える吉良温泉などもあるため、連泊する方も一定数いると想定しています。

【Rise's Houseの観光地へのアクセスの良さ】

上のグラフにもある通り、観光地へのアクセスは宿泊施設にとって非常に重要である。徒歩圏内に以下のような観光地がある。
・西尾駅から徒歩14分
・お寺が徒歩5分圏内に10箇所
・神社は徒歩10分圏内に10箇所
・平井うなぎ店まで7分
・味噌蔵見学まで8分
・順海町通り(小京都の町並み)まで4分
・西尾城と旧近衛邸まで9分
・抹茶lab(抹茶カフェ)まで9分
・尚古荘まで9分
・西尾市岩瀬文庫まで6分
・西尾温泉 茶の湯まで徒歩17分

観光協会が貸し出しているレンタサイクル、公共のバス、タクシーを使えば以下のような観光地へも行ける。

・稲荷山茶園公園(茶摘み体験ができる)まで車で6分、自転車11分
・西条園(抹茶の工場見学や茶道体験ができる)まで車で5分、自転車で11分
・茶房AOI(抹茶の工場見学や茶道体験ができる)まで車で5分、自転車8分

スケジュール

3月 クラウドファンディング
4月 工事開始、備品購入、ホームページ作成、リターン開始
5月 消防署や保健所にて簡易宿所の認可を得る
6月 ホームページ作成、Airbnb, Booking.com, Agoda, Expediaなどに掲載して予約開始
7月 宿オープン


資金の使い道

初期費用は約300万円と推定しており、その一部に充てたいと考えております。

茶室への改装費(150万円)の一部:約50万円
お手洗い追加費(70万円)の一部:約15万円
備品(布団類、作務衣等)購入費(50万円)の一部:約15万円
キャンプファイヤーへの手数料(17%):約20万円

ネクストゴール200万円が達成した場合、茶室改装費やお手洗い追加費に充てさせていただきます。
支援額に応じて選択肢が大きく広がります。どうぞご支援をよろしくお願いします。


最後に

このとても長いページを下までスクロールしてくださって本当にありがとうございます!正直、大学で上京した時は西尾に戻ってくることは無いだろうなと思っていました。しかし、国内外で様々な経験をし、多種多様な人たちと出会い、色々考えた結果、結局西尾に戻ってきました!それは地元愛もありますが、西尾の魅力を確信しているからです!応援よろしくお願いします!


<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2024/03/18 22:33

    ご支援いただいた方、また興味をもって下さっている方、本当にありがとうございます。3/15に西尾市長へ表敬訪問いたしました。西尾の観光の現状や展望をフランクに教えてくださり、また、私の事業について熱心に聞いてくださりました。市と一緒に街を盛り上げられるよう、精進してまいります。

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