沖縄の海岸近くに自生するアダン。その気根や実を使い、独特な書き味の『アダン筆』を作り続けてきました。300年以上の歴史を持つこの筆は、琉球王朝時代から愛され、雨月物語で知られる江戸時代の文人・上田秋成も愛用していました。しかし、この『アダン筆』は今、後継者不足により消滅の危機に瀕しています。

私、吉田 元は『アダン筆』の特許を持つ、たった一人の職人です。
後継者を見つけ、この貴重な文化を後世に伝えたいと思います。


このプロジェクトで実現したいこと

『アダン筆』は、美しい書道作品を生み出すために欠かせない道具であり、その技術は吉田氏のみに受け継がれています。しかし、吉田氏の後継者がいないため、この貴重な技術が消滅の危機に瀕しています。このプロジェクトでは、アダン筆文化を守り、後継者を育成するための支援を行いたいと考えています。


プロジェクト立ち上げの背景

『アダン筆』は、沖縄の伝統工芸品として知られており、その美しさや独自の技術は多くの人々から高く評価されています。しかし、現在のところ、吉田氏以外に『アダン筆』を作ることができる技術者は存在しません。吉田氏も高齢であり、後継者が見つからなければ、この貴重な技術が失われてしまう可能性があります。私たちは、沖縄の伝統文化を守りたいという強い思いから、このプロジェクトを立ち上げました。アダン筆の技術を後継者に継承し、次世代に受け継がれることを目指しています。

・『アダン筆』の特許を持つ吉田氏の技術と知識の継承。
・後継者の育成と『アダン筆』の製作技術の保存。
・『アダン筆』の魅力を広く伝えるための展示会やワークショップの開催。


これまでの活動と準備状況

プロジェクトの実行者である吉田氏は、最後のアダン筆職人として、この文化を後世に伝えるために尽力してきました。
吉田氏は、アダンの筆文化を存続させるために、数々の研究と修行を積んできました。彼の情熱と努力によって、『アダン筆』は現代の技術と融合し、新たな可能性を秘めた芸術品へと進化しました。
現在、吉田氏は後継者を見つけるためのプロジェクトを進めています。彼は若い世代に『アダン筆』の魅力を伝え、継承者を育てるための教材やワークショップを開催し、『アダン筆』の普及に努めています。


リターンについて

プロジェクトへのご支援に対して、私たちはさまざまなリターンをご用意しています。

リターン品の発送等は、2024年6月から開始を予定しております。


『アダン筆』とは

『アダン筆』は、沖縄の海岸近くで育つアダンの植物から作られた特別な筆です。
各『アダン筆』は独特で、同じものは二つとありません。


アダンは熱帯海岸に生える常緑の小さな木で、パイナップルのような果実をつけます。


『アダン筆』は、南国の自然素材を生かした、ユニークな書き味の筆です。


雨月物語で知られる江戸時代の文人・上田秋成も『アダン筆』を愛用していました。


『アダン筆』のこだわり・特徴

琉球王朝時代に使われた『アダン筆』を精魂込めて現在に再現しました。

アダンの気根と実を使い、丈夫で弾力性の高い繊維質は、豪快で荒々しく、時にはやさしい楽しい書き味が特徴です。

動物の毛を使用した筆とは異なり、『アダン筆』は植物由来の天然素材で作られています。このこだわりが、特に意識の高いお客様から多くの支持を得ています。


アダン筆製品誕生まで

公務中に倒れ、長らく病気療養中にリハビリを兼ねて筆遊びをしているとき、竹筆に出会い夢中になるうちに沖縄の自然植物から筆ができないかと考えるようになり、最終的に筆になる植物を見つけました。それが、亜熱帯植物であるアダンでした。

筆になる植物の特徴は、水分を多く含み、繊維質が丈夫なことです。

しかし、水分が多いが故に腐りやすい欠点があり、これを克服するために時間を要しましたが、試行錯誤を重ね商品化することに成功しました。


メディア掲載実績

・NHK おはよう日本
・NHK沖縄
・NHK(BS)匠の国ジパング
・琉球放送
・沖縄タイムス
・その他


紹介

『アダン筆』意匠登録 / 『アダン筆』登録証


2021年茶道裏千家大宗匠様に「アダン筆」を贈呈。


2016年ハワイと嘉手納町の交流会でハワイの沖縄日系州知事に『アダン筆』を贈呈


南禅寺の屏風に日下元精様が書いた作品。


南禅寺の壁に書かれた作品。


宮古島の書家 池田先生の作品


読谷村の書家、上原千恵美さん作品


書家 名嘉山兼志様作品



第三十九回日本新工芸展入選
琉球玉冠筆 吉田 元


経歴

平成4年7月 アダン筆製作に本格的に取り組む
平成11年10月 アダン筆意匠出願
平成12年1月 アダン筆特許出願
平成13年12月 第26回日本手工芸美術作品展入選
平成14年12月 パリ日仏文化センターにて書作品展開催
平成17年2月 沖縄県工芸公募展入選
平成20年12月 アダン筆特許取得
平成21年2月 沖縄県工芸公募展入選
平成22年7月没後200年記念上田秋成展でアダン筆展示(京都国立博物館)
平成24年4月 パリ、アクリマタシオン公園にて「日本祭」出展
平成25年6月 パリ日本文化会館にて日本文化特別講座「アダン筆の世界」開催
平成25年12月 第46回欧美国際公募展 ポルトガル美術賞展入選
平成27年12月 名古屋、市田氏(書家)と植物筆三種(竹筆・藁筆・アダン筆)の展示会
平成28年12月 アダン筆と王冠展
平成29年1月 嘉手納町優良特産品推奨
平成29年4月 第39回日本新工芸展入選
令和2年9月 令和のベストヒット大賞商品に選出
令和2年10月 嘉手納町特產品推獎受賞



最後に

このプロジェクトにご賛同いただける方々のご支援が、『アダン筆』の文化を次世代へと繋げる大きな力となります。私たちは『アダン筆』の魅力を広く知っていただき、後継者を育てるための環境を整えることを目指しています。
皆様のご支援とご協力に心より感謝申し上げます。一緒に消滅の危機に瀕したアダンの筆文化を守り、次世代へと継承していきましょう。


起案者 : 吉田 元
クラウドファンディング管理人 : 黒川 然

支援金の使い道

集まった支援金は以下に使用する予定です。

  • 設備費

  • 人件費

  • 広報/宣伝費

  • リターン仕入れ費

  • ワークショップ開催費

※目標金額を超えた場合はプロジェクトの運営費に充てさせていただきます。

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