プロジェクトオーナーの手数料の負担は一切なく、支援者さまからのご協力費(12%+税)により運営しています。

自己紹介

認定特定非営利活動法人ラリグラス・ジャパンです。私たちは、1997年の設立以来、ネパールとインドの少女売買春・人身売買の廃絶を提唱し、HIV感染者/AIDS発症者の支援や、障がいをもつ女性や子どもをサポートする国際協力NGOです。現地のパートナー団体とともに活動を実施しており、特に人身売買の被害女性が救出された後、社会復帰できるよう支援を継続しています。

解決したい社会課題

「人身売買なんて今でもあるの?」と思うかたもいらっしゃるかもしれませんが、インドやネパールでは、毎年数千人が被害にあっており、その多くが売春宿に売られているのです。インドの性産業で働いている女性や少女の人数は最大100万人とも言われています。このうち、30%が20歳と言われていて、15%近くの人が15歳以下で、25%が15歳~18歳で性産業で働き始めるとのことです(参考:A Report on trafficking on women and children in India 2002-2003 vol 1. Institute of Social Sciences, NHRC & UNIFEM, India; 2004.)。人身売買廃絶に向けて、国際機関から市民団体まで様々な活動が行われています。しかしながら問題は解決に向かうどころか、依然として変わらないのが現状です。



私たちは、パートナー団体への金銭的支援に加えて、コロナ禍の3年半を除き、毎年必ず現地を訪問して交流を続けてきました。25年以上続けていると、本当に沢山の出会いや別れがあります。売春宿から救出された女性たちは、救出されれば安心ということでは決してありません。過酷な状況におかれていたため、病気を抱えている人もいますし、精神的なダメージも大きくケアが必要です。救出された後も苦しい想いや困難を抱えながら生きています。そんな彼女たちの人生にとって、私たちと過ごす時間は一瞬ですが、少しでも楽しい時間を過ごして欲しい、そしてそれが良い思い出になることもあるし、人生の糧になることもあるという想いで活動を続けています。

このプロジェクトで実現したいこと

プロジェクトの内容・目的

今回のプロジェクトでは、2007年から当団体が支援をしているインドのNGO「レスキュー・ファンデーション(RF)」代表のトリベニ・アチャルヤ氏と、人身売買サバイバーの女性を日本に招き、彼女たちの生の声を届けます。

講演会「インドの人身売買の現場から~現地NGO代表とサバイバーが語る実情、そして未来」
スピーカー: RF代表 トリベニ・アチャルヤ氏
       サバイバー シャクシ・マンダレ氏、ナムラタ・ボリカル氏

日  時 : 2024年6月2日(日)13:30-17:00(13:00より受付)
場  所 : 共栄学園中学高等学校 講堂 〒124-0003東京都葛飾区お花茶屋2-6-1

プロジェクトの目的は3つです。

1つは、人身売買の問題を多くの人に知ってもらうこと、国を超えて問題に向き合い、支えあうきっかけを作りたいということです。そして皆さんには、人身売買の被害者という漠然とした何か特別な人たちではなく、一人の人としての彼女たちを知って欲しい。何よりこの本当に苦しい状況を生き延びてきた、彼女たちの勇気と強さに出会って欲しいと思います。

2つ目は、今回の体験によって人身売買サバイバーの彼女たちの人生を後押ししたい。このプロジェクトでの体験を自信に繋げ、同じ境遇にある人たちの目標となり、人生の糧として欲しい。そういう想いです。

3つ目は、RFが、2021年に雇用創出と人身売買被害者の女性・少女たちのエンパワメントを目的に開始した「EKATRA(エカトラ)・プロジェクト」の応援です。

「EKATRA(エカトラ)・プロジェクト」とは?

RFでは、4ヶ所(ムンバイ、ボイサル、プーネ、デリー)のシェルターに保護されている女性たちの衣食住、職業訓練などの支援をおこなっています。しかしコロナ禍で、ドナーからの支援一時停止が相次ぎ、RFは深刻な資金難に陥りました。職業訓練においては、ロックダウンによる外出制限で講師がシェルターに通えなくなったことに加えて、経費削減を迫られ講師の減員もおこなわざるを得ませんでした。

それでも、職業訓練は続けなければなりません。そこで、シェルターに保護されている女性たちの中から、スキルが高くリーダーの資質のある女性にリーダーまたはトレーナーを担ってもらうことにしました。厳しい状況を打開するための苦肉の策でしたが、教える側も教わる側もとても熱心に取り組むなど、結果的によい成果があがりました。そこでこれを正式なプロジェクトとして立ち上げたのです。当初は7名のリーダーとトレーナーからスタートしましたが、現在は25名となり、給与も支払われています。雇用促進につながる点、人件費を抑えられる点、再びロックダウンが発令されたとしてもトレーニングが継続できる点などが強みです。何より、教える側、教わる側がお互いモチベートし合い、エンパワーされていくことがいちばんの成果となっています。

エカトラ・プロジェクトでは、アクセサリー製作、縫製作業、コンピュータートレーニング、基礎英語、美容技術、バッグ製作、ズンバなどの各プログラムをおこなっています。

人身売買の被害にあった女性たちにとって、非常に大切なのは心の回復です。自分のスキルを活かして役割を持つこと、給料を得ること、学びを継続できることは、彼女たちの喜びとなり、自信にもなります。またモノづくりを通して、達成感や自己肯定感を高めることで、これまでのトラウマやスティグマからの回復も期待できます。

2023年に、私たちは約4年ぶりにRFを訪問しました。その際、シェルターの女性たちが、ダンス、ヨガ、演劇などの演目を披露してくれたのですが、前回の2019年の訪問と比べて、次の3つの変化がみられました。

① イベントの司会を当事者の女性が務め、流ちょうな英語で堂々たるスピーチをした。
② プログラムの構成から演劇のシナリオ、ダンスの振り付けや衣装に至るまで、
  すべてエカトラのメンバーが担った。
③ 演目のクオリティーもかつてのものより格段にレベルアップ。

皆、堂々と演目を披露しており、シェルター全体のモチベーションが高まっていることが感じられました。このような変化を目の当たりにして、私たちもエカトラ・プロジェクトの効果を実感しています。

人身売買問題に真摯に取り組むRFの活動をもっと多くの人に知って欲しい、そして、こうした具体的な成果を生む「エカトラ・プロジェクト」についても多くの方に知っていただき、彼女たちの活動と未来をともに後押ししていただきたい。そんな想いから、今回の講演会を企画し、資金をクラウドファンディングで募ることにしました。


本のご紹介

ラリグラス・ジャパンの代表長谷川まり子が、インド・ネパールの少女人身売買の実態やRFのエカトラ・プロジェクトについて記した本を出版します。ご支援のリターンにも設定しておりますので、ぜひお読みください。

長谷川まり子著(認定特定非営利活動法人法人ラリグラスジャパン代表)
『少女人身売買と性被害~「インドに売られたネパール少女」その痛みと回復の試み~』
泉町書房、2024年5月発刊予定

年間約1万人が性産業へ人身売買されるーー
女性たちの魂の傷を救え!
日本・インド・ネパールNPO・NGOの連携による深刻な傷を負った女性たちの救出とケア、被害予防のルポ
第7回新潮ドキュメント賞受賞作の続編

章構成(仮)
はじめに 売られていく少女たちはなぜ減らないのか
第1章 人身売買の被害の深刻さ
第2章 インドの売春宿の歴史と女性たちの救出
第3章 女性たちのケアと社会復帰①~うまくいったケース
第4章 女性たちのケアと社会復帰②~うまくいかなかったケース
第5章 コロナ禍で悪化する状況
第6章 新たなリハビリモデル

※RF活動紹介

1993年設立。人身売買被害者の支援をおこなうインドのNGO。インド国内に4か所の拠点があり(ムンバイ、ボイサル、プーネ、デリー)、売春宿からのレスキュー、シェルターでの保護、レスキュー後の身体的・精神的ケア、就学支援、職業訓練、帰郷の支援、人身売買廃絶のための啓発活動など活動は多岐に渡る。2022年の年間レスキュー件数は500名以上で過去最高となった。また600名以上の少女たちの社会復帰をサポートするなど、精力的な活動を継続している。

※トリベニ・アチャルヤ氏 プロフィール

前職はグジャラート語の新聞記者。殺人・テロ・人身売買など、ムンバイの社会問題を取り上げ、精力的な記事を発表していたが、2005年、RFの創設者であり、夫であるバルクリシュナ・アチャルヤ氏が不慮の事故で急逝したことを機に、夫の遺志を継いで代表に。以後、売春宿からの人身売買被害者救出のみに止まらず、被害女性たちへの教育・職業訓練の機会の提供などをおこなっている。その活躍は国内外で高く評価され、「世界婦人デー・国民のヒーロー賞」(2007年)、「第5回アジア民主主義・人権大賞」(2010年)、「女性功労者100人・インド大統領賞」(2016年)、「奴隷制度廃止のために活躍した英雄賞」(2018年)などを受賞。

※招聘サバイバーのプロフィール

◆シャクシ・マンダレ氏

母親が原因で家庭不和。常に揉め事がある中で、12歳の時に売春宿に売られる。2018年にRFによって救出。リハビリを受け、一般の学校に入学。現在、高校12年生(日本の高校3年生に相当)でとても優秀。先の統一模試で上位の成績を収めた。
学業と両立してエカトラ・プロジェクトのトレーナーとして、ボリバリのホームでパソコン講師としても活躍。大学に進学し、パソコンのアプリケーション開発の勉強をしたいとのこと。学業にも仕事にも非常に熱心で、周囲にいい影響を与えている。

◆ナムラタ・ボリカル氏

人身売買された母親が客と結婚し、長女として生まれるが、両親の借金のかたに、母親によって売られる。売春宿で4年間働かされた後、RFと現地警察によって救出。リハビリ・プログラムを受ける中で勤勉さと優秀さが評価され、職業訓練の講師に抜擢。現在、「エカトラ・プロジェクト」のスーパーバイザーとして活躍している。サバイバーの悩みを聞き、自分の経験を話すなどしてみんなをモティベート。誰もが信頼と親しみを寄せており、プロジェクトを進める上で大きな役割を果たしている。

スケジュール

4月 イベントの告知開始
5月31日 クラウドファンディング終了
6月2日 イベント開催日

資金の使い道

招聘者渡航費・滞在費 120万円 
会場費          4万円
広報費                            3万円
返礼品・発送費             30万円
その他講演会開催の必要経費

リターンのご紹介

【講演会ご招待】
プロジェクト対象の講演会「インドの人身売買の現場から~現地NGO代表とサバイバーが語る実情、そして未来」
日時:2024年6月2日(日)13:30-17:00(13:00より受付) 
場所:共栄学園中学高等学校 講堂 〒124-0003東京都葛飾区お花茶屋2-6-1(Zoom視聴も可) 
※リターン選択備考欄に「会場参加」「Zoom参加」のいずれかをご記入ください。
招待券は事前に発送しません。ご来場の場合は、会場受付でご支援者様のお名前をお申し出ください。
Zoom参加の場合は、メールでZoomURLをお送りします。

【本】
 長谷川まり子著(認定特定非営利活動法人ラリグラスジャパン代表)
 『少女人身売買と性被害~「インドに売られたネパール少女」その痛みと回復の試み~』
 泉町書房、2024年5月発刊予定 

【布織物】
 ・インド(主にグジャラート州産)の布織物に、エカトラ・プロジェクトで刺繡の一部をあしらったもの 
・サイズ:1m×1m、1m×50cmなど 

【トートバッグ】
 ・エカトラ・プロジェクトで作成 
・インド伝統美術などをモチーフにした絵柄 
・サイズ:おおよそ縦30cm、横25cm、マチ10cm

【ビーズブレスレット】 
・エカトラ・プロジェクトで作成 
・サイズ:直径5cm~8cm

【布ブレスレット】 
・エカトラ・プロジェクトで作成 ・サイズ:直径5cm~8cm (サイズ調整可能) 
※布のほつれを防ぐために、端を焼き付けております。そのため、端の一部が黒く焦げているものがありますので、ご了解の上、ご注文ください。 

【カード】 ・エカトラ・プロジェクトで作成 ・サイズ:ハガキ大 

【ニュースレター】 
ラリグラス・ジャパンのニュースレター

※布織物、トートバッグ、ブレスレット、カードの色やデザイン、サイズなどは一つ一つ異なりますが、色やデザイン、サイズなどのご指定は承れませんので、ご了承ください。

最後に

彼女たち一人ひとりが人生を切り開いていく姿には、ただただ感動を覚えます。彼女たちの生の声を聴くことを通して、この大変な境遇を生き延びてきた彼女たちの強さを知ってもらいたい。そして隣の人を想うように、RFの活動とサバイバーの女性たちを応援していたければ幸いです。多くの人に声を届けるためにも、必ずこのプロジェクトを成功させたいと思っています。皆さまの応援をどうぞよろしくお願いいたします!


<募集方式について>

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

社会課題の解決を
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