社会課題の解決をみんなで支え合う
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プロジェクトオーナーの手数料の負担は一切なく、支援者さまからのご協力費(12%+税)により運営しています。

私たちについて


 こんにちは。京都で活動をしているゆりいか研究会です。私たちは学校現場における不登校理解を進めるために教職員対象の勉強会を行っています。長年教職員をやってきた者や不登校当事者であった者、また不登校を支えてきた者たちで運営しています。<スタッフの詳細はこちら

 不登校についてそれぞれ教職員として、保護者として、当事者として、友達として見てきた中で、理解を深めてきました。いろんな角度から見たからこそ見えてきた不登校対応があります。それを学校教職員に伝えることで、つらい思いをする子どもや保護者が一人でも減るようにと願ってきました。


 不登校は自分自身や子ども自身を見つめなおし、新たに発見する最大のチャンスです。そこで、「ユリーカ」(Eureka! 我、発見せり!)という意味を込めて「ゆりいか研究会」と名付けました。不登校という予期せぬ出来事をきっかけとして新しい発見をすることで、より豊かな将来につなげていけると確信しているからです。その思いは私たちのロゴにも表されています。<詳細はこちら> 

不登校について

 不登校には色んな形がありますが、ゆりいか研究会では不登校の要素グループと心のエネルギー量をもとに手立てを考えています。特に不登校の心のエネルギー量を推し量ることは、その子に適切な対応をするうえで不可欠です。

 学校教職員がそういったことを知らず、心のエネルギーが枯渇しかかっているのに頑張らせようとしたり、心のエネルギーが溜まってきているのに何の手立てをせずに現状維持ですごさせてしまったりということが見受けられます。

 心のエネルギー量にはそれぞれの段階に意味があります。保護者とともに不登校児童生徒に最初に対応する学校教職員は、不登校について理解をさらに深めて適切な対応をすることが求められています。


高校における不登校

 特に通学型の高校における不登校は、欠席がかさむことにより予定通りの進級や卒業が難しくなり、本人の気持ちとは別に転退学の話が進んでしまうことがよくあります。

 多くの場合転退学して環境が変わることで自分らしい過ごし方ができるようになり、状況が改善されていくようです。けれど、次の一歩を踏み出す勇気がなく、生活の選択肢がどんどん減ってしまう若者も一部にはいます。

 高校という場所で行われているのは教科学習だけではありません。ホームルームを始めとしたさまざまな機会において、社会に出る前に若者に知っておいてほしい内容を伝え、身につけてほしい力を育てています。それらの内容は学校に行っていても行っていなくても将来社会で生きていく上で必要な知識であり力であるはずです。

 日頃不登校の子どもや若者たちを見てきた中で特につけておきたいと思った力があります。ちょうど文部科学省の「高等学校教育の在り方ワーキンググループ 中間まとめ」のなかにも同じ内容が書かれていましたので、その言葉を借りてご紹介します。

・ 自己を理解し、自己決定・自己調整ができる力の育成 

・ 自ら問いを立て、多様な他者と協働しつつ、その問に対する自分なりの答えを導き出し、 行動することのできる力の育成 

・ 自己の在り方生き方を考え、当事者として社会に主体的に参画する力の育成

 学校と距離ができたり学校から離れてしまうと、一歩が踏み出せない若者たちにこれらの力をつける場所が極端に少なくなってしまいます。社会に出る覚悟ができた人には就労支援の施設やイベントがありますし、理由の明確な困りがある場合には専門的な組織や機関があります。けれど、いずれにも当てはまらない若者につながる場所がまだまだ少ない現状です。


新しく始める3つのプロジェクト

 ゆりいか研究会では、こういった課題にどのように取り組もうかと試行錯誤してきました。そこで、こりす西陣を拠点として、従来行ってきたプロジェクトの他にこの春から新たに3つのプロジェクトを始めることにしました。こりす西陣は西陣にある町家で、特に1階の『お茶の間』は、これまでも不登校の子どもたちの居場所としても親しまれてきています。こりす西陣の詳細については、こちらをご覧ください。

  

 ☆ ♭ふらっと♭

   ♭ふらっと♭は、「リーーナーズ(自由に学び育つ人たち)フラットな関係の大人たちが一緒に過ごす場所です。のように肩の力を半音落としてふらっと来てほしいという思いを込めています。メンター(高校教職員経験のあるボランティアスタッフ)やエルダー(それ以外のボランティアスタッフ)が平日の午後、いつでも若者たちの訪れを待っています。「行くべき場所」ではなく、「気が向いたら行ってみようかな」と思える場所を目指しています。

♭ふらっと♭では

・一人でマンガや動画を見て過ごしたり、そこにいる誰かとしゃべったり、ボードゲームをして楽しんだり。

・何かを作ったり描いたりして過ごすことも、それをアトリエこりすで販売することもできます。

・休日の地域イベントに向けて何か準備をしたり手伝ったりする。

・仲間やスタッフと一緒に何かイベントを企画して実行するのも大歓迎です。

そんな中で、自分の好きなこと、意外とできるやんって思えたこと、いろんな「自分」の発見があればと思っています。


 ☆ フェルマータ 

 学校に足が向かないけれど授業は受けたい、そんな高校生のために遠隔授業の受講スペースをこりす西陣2階の1室に設けました。フェルマータという名前には、一人一人を自分の気持ちに合わせてゆったり伸ばしたいという思いを込めています。

 通学型の高校では、授業に出席しないと欠席がかさんでしまうという問題があります。文部科学省は、学校が認めれば学校以外の場所において遠隔で授業を受けても出席と認めてよいとしています。フェルマータでは、高校教員経験者が受講の様子を学校に報告するなど連携をとることで、学校外での授業参加を認められやすくしています。また、ゆりいか研究会からの見立てや助言を行うことで、学校から足が遠のいている生徒さんにより適切な対応をしていただくようにお願いし、生徒さん自身が自分がどのようにしていきたいのか考える環境を整えるお手伝いをします。それらによって、学校復帰を目指す生徒さんの想いを支えていきます。休憩時間には、1階の『お茶の間』を利用することができます。


 ☆ フラッペ

 フラッペは「リーーナーズ(自由に学び育つ人たち)」のアレンツ(保護者)を合わせた名前です。主に保護者を対象として、子どもたちが社会に出るまでに知っておいてほしい内容、高校の特別活動等で取り扱っている内容を取り上げながら、ともに学んでいく勉強会です。社会に出るにあたって知っておいてほしい知識などを,保護者を通じて若者に届けることを目的としています。また、不登校を経験している若者の保護者とつながることで保護者が落ち着いて子どもと対応できるようになり、親子関係が悪化することを防ぐことも目的としています。

 フラッペは毎月第3土曜の午後、こりす西陣2階で開催します。取り扱う内容の例としては

   ・情報セキュリティについて:間違って被害者にも加害者にもならないために

   ・薬物乱用防止教室:  自分と家族の身を守るために

 などを予定しています。勉強会の後には、保護者同士やスタッフ、ボランティアとの交流会も行います。

 上記の内容を勉強したい若者は、勉強会のみの参加が可能です。

 

。。。 そして 。。。

 不登校問題に真剣に向き合ったとき、「教育とは何か」「学校とはどういうところか」「私たちは何をすべきか」といったことが見えてきます。特に社会に出る段階が間近に迫った高校年代の若者の育ちを見ることで、長期視野にたった本当の不登校対応をしてくださる教職員が増えることを切に望んでいます。


スケジュール

令和6年3月24日  新プロジェクト ♭ふらっと♭プレオープン
令和6年4月1日   新プロジェクトの告知開始
令和6年4月30日  クラウドファンディング終了 (継続支援は引き続き募集)
令和6年5月     新プロジェクト本格実施に向けて猛烈に準備
令和6年5月19日  フラッペ 第1回 開催
令和6年6月2日   新プロジェクト本格オープン(見学会・体験会)


皆さんからいただいたお金の使い道

基本的には各プロジェクトを開始する際に必要となるものの購入に使わせていただきます。目標金額を超えた場合には、若者たちの活動に充てたいと思います。

【初期費用】
・♭ふらっと♭備品購入 約26万円
 ー 室内活動で使用する備品:iPad、プロジェクター、スクリーンなど
 ー 地域イベント等で使用する備品:タープテント、手提げ金庫など
 ー 宣伝広告費:フライヤー(チラシ)のデザイン、印刷等
 ー 若者たちの当初活動費

・フェルマータ  約12万円
 ー 受講生が利用する備品:ライト付き卓上パーティション、ホワイトボードなど
 ー その他事務等に必要となる備品:和室用机椅子セットなど

・全体に使用するもの  約17万円 
 ー 電話機、ノートパソコンなど

※活動費や運営にかかる費用は、継続型クラウドファンディングを利用予定です。どうぞご支援ご協力をお願いいたします。


リターンについて

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
リターンについては次のようなものを用意しています。

* お礼のメール
* ニュースレター(創刊号)
* 『お茶の間』利用券、割引券
* お名前の掲載(ニュースレター創刊号)


最後に

 文部科学省が認めている不登校対応を実行してくださる高校が増えていくように、私たちが先行実施してみようと、個人の力では無理かもしれないことに取り組み始めました。それほど大きなことができるわけではないと思いますが、私たちの取り組みが行政や学校に届くことで不登校対応に変革を起こすきっかけになればと思っています。

 また、不登校について悩んでおられる保護者の方や先生方がいらっしゃいましたら、当研究会のウェブサイトからいつでもお気軽にお声がけください。<ウェブサイトはこちら

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