鎌倉幕府三代将軍・源実朝を暗殺したことで知られる公暁(こうぎょう/くぎょう※読み方は諸説あり)(1200-1219)。彼自身もまたその日のうちに鎌倉で討ち取られたと伝わります。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でもその悲劇が鮮やかに描かれていました。公暁には現存するお墓がありません。御位牌が現存する大泉寺に公暁の供養塔を設立し、歴史の1ページを形として後世に残したいと思います。また地元の歴史への興味を促進し、大泉寺と原・浮島地区の活性化に繋がる供養塔となればと願うばかりです。


◆悲劇の暗殺事件
建保7年(1219年)1月27日、鎌倉幕府三代将軍・源実朝が鶴岡八幡宮の境内で栄光ある拝賀式の最中に、実の甥に当たる公暁の手で暗殺されました。すぐに討手が差し向けられ、公暁も討ち取られます。当時実朝は26歳、公暁は18歳。若き青年二人の悲劇的な事件でした。

◆暗殺の動機は?
 祖父は源頼朝、父は二代将軍・源頼家という華々しい血筋に生まれた公暁。しかし頼家の失脚により12歳で出家の身となりました。その後頼家は暗殺され、頼家の弟・実朝が三代将軍となります。
 公暁は実朝を「親の仇」として斬ったと吾妻鏡には記されています。しかし頼家の死の当時実朝は12歳。直接頼家の死を画策したはずはありません。公暁は、実朝ではなく自分こそが頼家の後継者だと訴えたかったのでしょうか。公暁の動機については北条義時黒幕説、三浦義村黒幕説など様々な説が議論されていますが、本当の彼の想いは闇の中です。有名な悲劇の裏に、時代に翻弄された一人の青年の知られざる人生があります。


◆お墓の無い公暁
 公暁の終焉の地・鎌倉にも源氏ゆかりの寺院にも、公暁の墓所や供養塔は現存していません。しかし大泉寺には公暁のものとされる位牌が伝えられており、現在も毎日大切に供養頂いています。大泉寺に公暁にふさわしい供養の場を設け、その魂を慰めるとともに、歴史に光を当て直す機会を作りたいと考えました。


◆大泉寺と公暁
 源頼朝の弟・阿野全成の屋敷跡であり、阿野全成と息子・時元の墓が伝わることで知られている大泉寺(静岡県沼津市井出)。大泉寺には阿野全成・時元の位牌の他に、公暁のものとされる位牌が伝えられています。公暁が大泉寺に立ち寄ったとされる史料は確認されておらず、位牌が伝えられた所縁は定かではありません。しかし誰かが公暁への供養の思いで戒名と位牌を作ったことは確かではないでしょうか。
 また本計画の始動とともに、位牌の由縁についても様々議論が提起されつつあります。現存する時元墓の五輪塔は一度倒壊の上で再建されたと見られ、もしかしたら全成、時元の墓以外に第三の墓が存在していた可能性も指摘されています。本計画をきっかけに大泉寺の歴史的価値が脚光を浴び、調査が進むことを期待します。

◆沼津 原・浮島地区
JR原駅から大泉寺に至る「矢通り」からは雄大な富士山を望むことができます。原・浮島地区には大泉寺の他にも由緒ある古刹、白隠禅師ゆかりの地や北条早雲ゆかりの興国寺城など様々な歴史的名所があります。本計画をきっかけに、沼津観光協会や商工会、地域の方々と相談し、原・浮島を歴史で盛り上げる企画が次々立ち上がっています。公暁供養塔が地域の新たなシンボルとなり、大泉寺と原・浮島地区の更なる活性化に繋がることを願っています。


◆供養塔(五輪塔)
形状は中世の武士を葬る際に用いられた五輪塔を予定しております。(※画像はまだ検討中のイメージ図です)
現在検討中のものは幅55cm×奥行67cm×高さ101cm程度、大きさ・形状は同境内にある阿野全成の供養塔に近いものとなるよう、大泉寺ご住職と相談の上進めています。石材は石質や外観を鑑み、国産のものを予定しています。大泉寺からほど近い興国石材様に施工をお願いする予定です。
また供養塔を囲む形で玉垣を設置する予定です。

◆芳名板(二枚)
供養塔の横に芳名板を二枚掲示予定です。腐食しづらいステンレス板を予定しております。一枚には供養塔建立の経緯を記録します。もう一枚には協力いただいた皆様のお名前を記し、後世へと伝えます。(※リターン参照 一万円以上のご支援を頂いた方のお名前を記載します)他、計画に携わったボランティアメンバー、ご協賛いただいた企業様のお名前が入る予定です。


プロジェクトの立ち上げにあたり、大泉寺や沼津市の観光協会、商工会、市役所、地域住民の皆様と話し合いを重ね、公暁の供養塔建立に向けた共感と理解を得てきました。また、歴史研究家や作家、観光ガイド、クリエイターの皆様とも連携し、公暁の生涯や時代背景を正確に伝えるための準備を進めています。

◆【グッズショップ】善哉庵

計画発起人・相原清美が主催する河内源氏のグッズショップ。大泉寺での阿野祭・公暁祭の他、地域のイベント・即売会などに参加。公暁供養塔計画募金箱を設置。売り上げの一部も供養塔募金に当てています。

【出店実績】
2023年
 6月23日 阿野祭
 ジオパークマルシェ
 即売会「いざ鎌倉」
2024年
 2月24日公暁祭
 3月9・10日ぬまりびと博覧会


◆【新しい祭り】公暁祭

2024年2月24日には大泉寺にて第一回 公暁祭も行われました。公暁供養塔計画を発端に、小島住職が始動してくださった新しいお祭りです。
命日の近い公暁と阿野時元の法要の他、地元農産物や雑貨の販売店、キッチンカー、音楽ライブ、公暁の人生を綴った演劇など多彩なイベントが行われ、200人以上の多くの来場者で賑わいました。来年にはきっと完成した公暁供養塔と共に、第二回公暁祭を迎えられるよう努力して参ります。そしてこれからもずっと毎年の地域の楽しいお祭りとなっていくよう我々も末永く協力していきたいと思います。


◆【演劇】「公暁-Revolution-」by劇団風に吹かれて

プロの漫画・ゲームシナリオライターである論理鼠が公暁供養塔計画に共鳴し脚本を書き下ろし。劇団「風に吹かれて」が上演し、大泉寺公暁祭、東京大森公演で熱狂の評判を博しました。今後6月に青山公演、7月に鎌倉公演を予定しています。悪役とされがちだった公暁を葛藤する青年として生き生きと描き、「実朝暗殺事件」の斬新な解釈を提示するとともに、大泉寺に眠る阿野時元と公暁の絆を描いています。

【公演予定】
◆4月19日(金) 東京都大森「風に吹かれて」19:30~
   20日(土) 東京都大森「風に吹かれて」18:30~
◆6月13日(木) 東京都青山「月見ル君想フ」19:30~
◆7月7日(日) 神奈川県鎌倉「きらら鎌倉ホール」18:30~
※ご予約は劇団HPまで→https://www.facebook.com/kazefukagekidan/


募金目標額:300万円

 【内訳】

◆五輪塔(石材):230万円(※石材など検討中のため今後変動の可能性があります)

◆芳名板 ステンレス板2枚:6万円x2枚=12万円

◆諸経費:50万円前後 クラファン手数料、完成式典準備費、リターン準備費、コンサル依頼料など


◆6月1日 クラファン始動

◆8月19日 クラファン終了

◆10月~2月供養塔施工(工期3ヶ月予定)、芳名板施工

◆2月 供養塔完成
・完成記念式典
・芳名板公開
・第二回 公暁祭にて一般公開

◆3月以降 リターン発送・施行


◆クラファン代表 Philo
 Philoと申します。太宰治『右大臣実朝』に登場する公暁に魅せられて数十年、「鎌倉殿の13人」の公暁に撃ち抜かれて数年、公暁ゆかりの地を求めて足しげく鎌倉に通い鶴岡八幡宮の銀杏の前で泣き崩れていたある時、沼津は大泉寺に公暁のご位牌があると知り訪問。大泉寺ご住職と供養塔計画発起人相原氏と出会い、公暁供養塔計画に参加しました。
 「時代に翻弄された」と形容されがちな公暁ですが、彼の足跡には理不尽な状況の中で藻掻きながらも自らの意志で生きようとした強い力を感じます。謎多き彼ですが強烈に惹かれるのはその鮮烈な咆哮が現代までも貫くようにまざまざと届いているからかもしれません。彼の選択が正しかったか否かを判断することはできませんが、私はこの侭成らない世界で苦しむ中、公暁という存在を知ることで救われました。これからもそうやって公暁に救われる人も時々はいるでしょう。公暁供養塔がそんな人々にとって安らぎの場所となってくれることを祈るばかりです。
 いち公暁ファンに過ぎなかった私ですが、大泉寺ご住職はじめ大泉寺ボランティアガイドの皆様と出会い、沼津の皆様と知り合うにつれ、この地の大きな魅力と可能性に惹きつけられるようになりました。公暁供養塔計画を起点に、今後も大泉寺と原浮島地区、ひいては沼津を盛り上げる企画を実現していきたいと思います。


◆発起人 相原清美
公暁がどんな一生を過ごしたのか?公暁は、どうして?源実朝を暗殺したのか?公暁と言う人物を知りたくて約20年間ずっと公暁の記録を探していました。大河ドラマ効果もあり、大泉寺に御位牌がある事を知り、2022年に初めて形ある公暁の生きた証に手を合わせる事ができました。しかしながら、公暁の名前が有名か?と聞かれたら、答えはNO!です。どうしたら?彼が生きた証を残せるか?源氏ゆかりの地を巡りながら色々と悩み、考えて来ました。源頼朝にあって公暁にないもの?源頼家にあって公暁にないもの。公暁が生きた証とは?何なのか?それは、私達が公暁と言う1人の青年を知ること。そして、何より次の世代へ、またその次の世代へ語り継ぐことではないか、と言うのが私の答えです。このプロジェクトには、大泉寺の全面的なご協力、賛同を頂き、公暁の御供養を頂いている大泉寺境内に、供養塔設立を致します。大泉寺は、源頼朝公の義弟であり、源義経公の実兄である阿野全成(あのぜんじょう)屋敷跡の貴重な史跡の1つです。阿野全成と公暁は血縁者でもあり、同じ源氏一族でもあります。源氏一族の名は【河内源氏】(かわちげんじ)大泉寺には、阿野全成、阿野全成の息子である阿野時元、そして公暁の3名が眠られています。3名は同族です。2022年大河ドラマに登場した3名でもあります。より多くの皆様に興味を持って頂いている今!皆様のお力添えをお願い致します。


◆大泉寺住職 小島健布
公暁供養塔建立計画、スタートしました。大泉寺は「鎌倉殿の13人」で脚光を浴びました阿野全成さんが建てたお寺でございます。また公暁さんの御位牌があるので今注目を集めております。今後どのように進んでいくのか本当に楽しみでございます。


クラファン開始に際し、多くの皆様から応援のお言葉をいただきました!(※メッセージ到着順)


◆歴史ミステリー作家 高田崇史様
この供養塔建立計画がいかに素晴らしいことなのか、推進されている当事者の方々も気づいておられないかも知れませんが(笑)実は、非常に大きな歴史的意義を持っています(長くなってしまうので、その詳細は改めますが)。皆さまもぜひ、この壮麗なる計画にご賛同いただけますよう、心より祈り上げます。


◆大泉寺ボランティアガイド 秋元晃様
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の十三人」スタートより沼津市井出大泉寺にて、土日祝日来寺お客様に当寺の魅力を2~3人の仲間とボランティアガイドをしている秋元です。
「『公暁供養塔計画』良いですね!」これが発起人相原さんの話を小島ご住職から聞かされた自分の第一声でした。
話の中の『公暁』は、中学時代自分が知った『暗殺者公暁、将軍を殺した人』とは全く違っていました。一瞬にして『悪人』が『苦しい人生に翻弄された青年』に変化し人間臭さを感じるようになりました。800年前の青年の「想い」、「心」が見えてくるようです。
大泉寺ボランティアガイドとして、この活動が全国のご賛同いただける皆様の『お気持ち』にて成功できます様、ご助力をお願いいたします。


◆株式会社ヒストリンク代表取締役社長CEO 齊藤太一様
公暁は暗殺者ではありますが、自身も暗殺後すぐに殺されるという悲劇的な最期を迎えました。
公暁ゆかりの位牌、また中世の石塔がある大泉寺さんでクラウドファンディングすることで地域も元気になることと思います。
「歴史で世界を豊かにする」をテーマとするヒストリンクは全力応援します!


◆歴史と文化の案内人 尾張源氏 岡田英之様
最近は敗者から見た歴史の視点が見直されつつあります。公暁は確かに実朝達を殺める罪は犯しましたが、信念の人と信じます。しかし、真相も、墓さえも不明。
せめて公暁に供養塔を、世の源氏にも栄えあれ!


◆ゆる鎌さんぽ 鎌倉歴史案内人 内田めぐみ様
歴史は勝者の物。とは良く言ったものですね。鎌倉の歴史が好きで鎌倉時代の人物のお墓を探してはお参りして来た私ですが、公暁にはお墓がない。何故?時の将軍源実朝を暗殺した大悪人だから?
大悪人って……公暁の記録は吾妻鏡が殆どで彼の人物像、どんな経緯で実朝を暗殺したか?動機は?何もわかっていない。
しかし、彼には彼の正義があったはず……
死人に口無し……公暁も殺された実朝も何も語らない。
語るのは自分の都合で公暁を大悪人に仕立て上げた誰か。
せめて、物言わぬ歴史の敗者と語れる場所があれば。
没後800年、今やっと公暁と語る事が出来る。
発起人の相原さんと初めてお会いして、この計画を聞いたとき、あまりに素晴らしくて思わず拍手したのを覚えてます。それから全力応援!
ご賛同いただけましたら、ぜひご協力をそして供養塔が完成した折には大泉寺に、公暁と語りにまいりましょう。

(※今後とも応援のメッセージをいただけたら活動報告に掲載していく予定です)


このプロジェクトを通じて公暁の供養塔が建立されることで、多くの人々が公暁の生涯や地域の歴史を想い、また大泉寺と原・浮島地区を訪れる新たなきっかけとなることを心から願っています。皆様の温かい支援と共感が、この歴史的な試みを実現するための大きな力となります。ぜひ、このプロジェクトへのご支援をお願いいたします。

支援金の使い道

集まった支援金は以下に使用する予定です。

  • 設備費

  • 人件費

  • リターン仕入れ費

※目標金額を超えた場合はプロジェクトの運営費に充てさせていただきます。

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