■能登半島地震で住宅兼店舗全壊、それでも輪島で頑張りたい

はじめまして山一屋柿漆器店の柿 明と申します。明治より100年続く輪島塗の製造販売をしております。

1月1日に発生した令和6年能登半島地震で住居兼店舗が全壊となり、住む場所も商いをする場所も無くしてしまいました。今もなお避難所での生活を余儀なくされております。2007年 能登半島地震を思い出しながら、又かの思いの中、この数ヶ月間避難先でどうやって生きていけばいいのか分からず絶望感の中で只々打ちひしがれておりました⋯本当に恐ろしい地震でした。

只、幸いにも離れの倉庫だけは形が残っていましたので、輪島塗を恐る恐る救出してきました。あまりの惨状の中でどうしたらいいかわからず苦しんで居りましたが、親戚と友人からの声掛けとご協力をいただき、少しずつ気持ちも前向きになり、家族のために、そして輪島の未来のために、『もう一度輪島で輪島塗をやるしかない。』という思いに至り皆様のお力頼りにこうして出てまいりました。どうぞ皆さまご助力のほど、よろしくお願い申し上げます。


■山一屋柿漆器店について

椀木地師の柿 國光を初代とし、二代目 柿 道甫は蒔絵師でありながら塗師屋としても活躍し、輪島塗業界を牽引してきました。三代目である自身は1998年に工房を引き継ぎ、今日に至っています。二代目柿道甫は苦労人で多才でした。戦後、輪島で1番の蒔絵師である佐藤貞一先生に師事し蒔絵師として多くの作品を残し、その後、塗師屋としての道を開きます。手板を借りてきて、箸を塗るところから始め、鰻重箱や煮物椀を扱うようになり、京都の料理旅館に蒔絵煮物椀を収めるようになった頃から発展してまいりました。塗においては下地に2~3年かけて堅牢な物作りを心がけ、上塗りでは日本産漆をふんだんに盛り込み、ふっくら感を出すことが強味でした。道甫は特に溜色を愛し、大阪の茶の湯の先生より”道甫の溜色”と言われるなどしながら、多くの人に好まれる椀を生み出してきました。特に1980年から1998年頃までに製作されたものは名椀として今でも京料理店で愛されています。今でもその作品の一部が残っており大切に保管しております。昭和平成の良き作品は今後その価値を表し、多くの方々に何百年と愛し続けられることと思います。


■プロジェクトについて

壊れた店舗・倉庫を一部立て直し、家業である輪島塗販売を続けたい

能登半島地震により店舗は全壊、輪島塗が保管してあった倉庫・工房も半壊の状態となってしまいました。輪島市も自身もいまだに大変な状態にあります。そのような中で、少しずつ輪島塗を救出していってはいますが、救出した全ての輪島塗に対して適した保管場所を用意することはできていません。このプロジェクトを通して、壊れた店舗・倉庫を一部修復し、まずは適切な状態で輪島塗を保管できる状態にもって行きたいと思っています。

倉庫の状態。壁が壊れて外から日差しが入ってきています。

店舗の状態。棚やガラスケースが倒れ、非常に散らかった状態になってしまいました。


■リターンについて

先代より受け継いだ良き日本産漆を使って作った輪島塗をお届けいたします。

①支援金(返礼品なし) 

・5,000円 お礼のメッセージをコメント欄にて返させていただきます。

②支援金(返礼品あり)※

・5,000円 輪島塗り箸(無地)  1膳、・10,000円 輪島塗り箸(無地)  ペア

・7,000円 輪島塗り箸(柄付き)  1膳、・14,000円 輪島塗り箸(柄付き)  ペア

・10,000円 銘々皿(無地)、茶托(無地)から1つ

・15,000円 銘々皿(絵付き)、茶托(絵付き)、お椀(無地)から1つ

・17,000円 お椀(絵付き) 1客

・20,000円 八角干菓子器(絵付き) 1枚  

・30,000円 夫婦椀(黒)と溜 2客入り

・30,000円 糸目の夫婦椀 2客入り

・300,000円 桜祝膳 (20セットまで)

お礼のメッセージをコメント欄にて返させていただきます。

※大変申し訳ございませんが、返礼品ありについては一部離島を除く国内のみの対応とさせてください。


■スケジュール

返礼品ありへのリターンは、11月頃からのお届けを予定しております。

状況については、活動報告を通じてお知らせいたします。

皆様のご支援を宜しくお願いいたします。


2024年8月中旬 クラウドファンディング終了

2024年11月     リターン発送開始

2024年12月     倉庫修復見積もり

2025年6月       倉庫修復開始


■資金の使い道

このプロジェクトでご支援いただいた資金は店舗・倉庫の修繕費用として使わせていただきます。

店舗部分は損壊が激しいため、まずは3階建て倉庫の1,2階部分の壁と床を修復していきます。

輪島市内はまだライフラインが整ってきている中であり、見積りを取ることも難しい状況にありますが、進捗があり次第、ご報告いたします。


・倉庫修繕(材料・人件費含む) 概算費用

 一部解体:100~140万円

 壁床の立直し、張替え:300~330万円

 窓ガラス張替え:30万円


■最後に

ご覧いただきありがとうございました。輪島は少しずつ、本当に少しずつライフラインが整いつつある状態かなと思います。私自身いまだに住む場所もなく避難先から毎日全壊の倉庫に通い、輪島塗を救出しながら今はまだ整理整頓をしている最中です。先日、九谷茶碗まつりに参加させてもらうなどして少しずつ事業を再開してきておりますが、準備する場所は車の後部座席や避難先で場所を借りながらで、今まで通りとは行かず非常に大変な思いをしました。それでも諦めず、挫けず輪島塗販売の事業を立て直していこうと思います。どうぞ皆さまご助力のほど、よろしくお願い申し上げます。

ぜひ、ご支援いただければ幸いです。



<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2024/06/28 19:38

    皆様、ご支援応援コメントいただき誠にありがとうございます。皆様からの応援を励みに毎日頑張っております。最近ですが、6月半ばに避難所から出て仮設住宅に入ることができました(画像は建設中のもの)。令和の時代になってもなお、復興なんてすぐに済むなんて事は全くなく、個人の住居があるという事のありがたみ...

  • 2024/06/03 15:47

    柿漆器店の柿明と申します。皆様、多大なるご支援いただきまことにありがとうございます。本日ですが、また震度5強の地震が輪島と珠洲の方で発生しました。非常に強い揺れで店舗が入っていた2階部分はもう人が入れる様な状態ではなくなってしまいました…。怪我が無いことだけで儲かりもの、そう思いながらも、何度...

  • 2024/05/31 00:24

    柿漆器店の柿明と申します。ご支援、応援コメントいただきありがとうございます。大変励みになっております。こういったインターネットを使った取り組みは初めてで、慣れない部分もあったり、投稿するにあたって不安になるようなこともありましたが、こんなに多くの皆様からご支援いただき非常に感謝するとともに、少...

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