高尾山のすぐ麓で暮らしている坂田昌子です。
「五感を通して様々な命を感じてこそ、その場所はかけがえのないものになる!」をモットーに、地元の環境NGO団体「虔十の会(けんじゅうのかい)」の代表として、高尾山の自然を守る活動を18年間続けています。
生物多様性条約や地球環境サミットなど国際会議にも参加しています。高尾山から地球が見える!地球から高尾山が見える!そんなグローバルとローカルの二つの視点を大切にしています。
これまで「高尾山を五感で感じる!」をコンセプトに、ツリーハウス作り、キャンドルナイト、音楽フェスやスポーツイベント、ネイチャーガイド、トークイベント等々、多種多様な活動をしてきましたが、今回、新たな取組みにチャレンジ!「裏高尾」と呼ばれている地区に、コミュニティカフェを作ることにしました。
このカフェは、木々たちに囲まれ、わたしたちの感覚が自由に解放される場所、ツリーとフリーダムが合体する場所♪
カフェの名前は、「高尾ツリーダムカフェ」です!
今回はカフェ建設費用の一部をご支援いただきたく、クラウドファンディングをおこないます!応援よろしくお願いします。
◆高尾ツリーダムカフェ
〒193-0841
東京都八王子市裏高尾町1343-1
info@takaotreedom.com
高尾駅 北口よりバス(高尾01 小仏行)10分 日影バス停より徒歩3分
高尾山には、表高尾と裏高尾があります。
わたしたちが活動している場所は裏高尾。
「裏」というだけあって、高尾山も「表」とは違う顔を見せてくれます。なんと言っても素敵な穴場がたくさんあるんです。
登山客でいっぱいの京王線高尾山口駅の真裏、高尾山の北側に位置し、山から湧き出る美しい水が流れる小仏川沿いに集落が並んでいます。大昔からお山とともに暮らしてきた静かな地域です。
その小仏川上流、日影沢のすぐ近くに、わたしたちのツリーハウスがあります。
ツリーハウスの周りは、多種多様な草木の緑に囲まれ、たくさんの虫や鳥たち、時にタヌキ、アナグマ、ムササビたちが遊びにやってくる命あふれる素敵な所です。
春には、いっせいに草木たちが芽吹き、緑の種類ってこんなにあるのかと感動!スミレをはじめ次々と花が咲き、文字通り春爛漫となります。
夏が近づくと、緑はどんどん濃くなり、蝶やトンボたちが飛びかい、都会の猛暑とは無縁のさわやかな風が頬をなぜてくれます。
秋は紅葉。風が吹けばたくさんの落葉が空を舞い、土の上に降り積もり、次の世代のために朽ちていきます。赤、青、黒と多様な実たちも可愛い季節。
そして冬が訪れると、木々たちはすっかり葉を落として丸裸。でも冬を越して春を迎えるためにそれぞれいろんな形の冬芽をつけています。落葉の下には、サワガニたちや虫たちがじっと動かず春を待っています。
東京都とは思えない高尾山のこんな素敵なめくるめく四季折々をもっと多くの人々に五感で感じて欲しい!
伝えるための場所が欲しい!
そう思ったわたしたちは、ツリーハウスと同じ敷地に、コミュニティカフェをセルフビルドで作ることにしました。
◆高尾山は植物の種類日本一!
高尾山は、東京都の西の端っこにある小さな山です。高さは599mとスカイツリーより低く、日本で一番小さな国定公園です。
でも、実は日本で一番植物の種類が多い山。その数は約1500種類。なんとイギリス一国分にあたる数です。昆虫は、5000種以上で、京都の貴船、大阪の箕面と並んで日本三大生息地の一つ。草木も虫も多様とあれば、鳥たちには天国!日本の野鳥の四分の一にあたる150~160種の鳥たちに出会えます。
高尾山は命あふれる山。
この山では、すべての生きものたちがお互い関わりあいながら暮らしています。
◆高尾山、3つのひみつ
なぜ、都会に近く登山客も多い高尾山にそんなに生きものがいるのか不思議…と思われる人も多いはず。
その理由の一つ目は、高尾山は、日本列島の東の植物と西の植物が出会う場所であること。
二つ目は、水の山であること。高尾山の豊かな水のおかげで、様々な命が潤っているのです。
そして三つ目は、霊山として昔の人々が大切に守ってきたからです。
この3つの理由から、新宿からたった1時間という場所に、自然豊かな山が1300年間も残り続けてきたのです。
◆高尾山に訪れた最大の危機
そんな高尾山に危機が訪れたのは、1984年、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)のために高尾山トンネルを掘る計画が立ち上がったことです。
水の山高尾山に、直径10mの巨大な穴が2つ…
水袋に槍を突き刺すようなものです。
1300年間、高尾山と人間はそれなりにうまく付き合ってきましたが、とうとう山を命と感じず、ただの土の塊としか思わない人々と高尾山は出会ってしまったのです。
当然、高尾山とともに暮らしてきた裏高尾の住民は「神に矢を射る行為だ」と大きな反対運動が起こりました。
署名運動、様々なイベントやガイド、裁判、選挙、座り込み等々…思いつくことは何でもやりました。しかし28年間続いた反対運動も、強引な土地収用、国を相手取っての裁判のむずかしさ、利便性優先の価値観の前に、なすすべもなく2012年3月に、とうとう高尾山トンネルは完成してしまいました。
高尾山トンネルは貫通してしまい、反対運動は終息しましたが、山は急に死んだりはしません。
傷つけられたにもかかわらず、日々豊かな自然をわたしたちに与えてくれます。
山を傷つけてしまった人間が、今後どのように山とつきあっていくのかが問われています。
また、山を守ることは、人を守ることにつながります。
どんどん生きづらくなってゆく大都市に住む人たちにとって、きれいな空気、目に染みる若葉、土の感触、心地良い水の音、高尾山がもたらしてくれる自然の恵みは、これからますます重要なものになっていくでしょう。
高尾山は、声をあげることができません。泣くこともできません。
でもいろんなサインを出してくれます。
草木の花が多かったり少なかったり、水が湧いたり涸れたり、虫たちの羽化の時期が早かったり遅かったり…全部、高尾山からのサインです。
そんなサインを受け取り、これ以上高尾山に負担をかけない山との付き合い方、暮らし方、山の再生の方法、人間の行為と自然が対立しない道をわたしたちは模索しています。
今回のプロジェクトもその一つです。
高尾山の声なき声に耳を傾けて欲しい、サインに気付いて欲しい。
わたしたちのすべての活動の根っこには、こんな想いがあるのです!
高尾山に暮らす生き物たちの物語を伝え、山の恵みを感じるネイチャーガイドの拠点
植物に関する情報や登山コース状況など高尾山情報が手に入る場所
高尾山と連携している全国各地の環境問題を発信する場所
地域の住民も、通りがかった登山客もくつろげる場所
そして訪れた人がみんな高尾山を大好きになってしまう場所
そんな場所として高尾ツリーダムカフェを作りたいのです。
「今日は山できれいな花を見たよ。何て名前の植物だろ?」
「高尾山は登山客が多すぎてオーバーユースだから何とかしたいね」
「うちの畑で昨晩、イノシシ達にパーティーやられてジャガイモ全滅…」
「高尾に住みたいけれど空き家あるかな?ついでに畑もあるといいなぁ」
「あ、今アカゲラがそこにきている!!」
こんな会話が流れ、いろんな山の情報が集まり、相談事、話し合いが持ち込まれ…
でも、ふと窓の外を見れば、さわやかな風に木々がそよいでいる。
高尾ツリーダムは、そんな場所になります。
◆200年もつ伝統的な工法で造る
わたしたちは、高尾ツリーダムをとっても長生きする建物にしたい!
同じ八王子市の里山の皮むき間伐材を中心にすべて国産材を使い、日本の昔ながらの工法で作ります。
大工さんに学びながら、みんなでカンナやノミを振るい、土とワラを練り、土壁の中に編み込む竹をご近所の農家で切らせてもらい、外壁に使うスギ板を焼いたり磨いたり。
完成すれば200年はもつ建物になります。
200年後に、わたしはもう生きてはいないけれど「素敵な古民家だね」と未来の人々にほめてもらえ、次世代の誰かが高尾山の恵みを伝えてくれている…そんな場所でありたいと思っています。
200年もつ建物を目指すのは、高尾山にあるヤマザクラ、ケヤキ、コナラ、カシ、シイ、カエデ、カヤ等大きくなる木々たちが、樹齢200年を迎え立派な巨木となり、高尾山をにぎわせてくれていることを願うからです。
高尾山の木々たちといっしょに200年の時を重ねていく建物でありたい!
◆進捗と今後
すでにカフェは着工しています!!
棟上げも無事終わり、屋根もできました。
でも、まだ全体の30%ぐらいです。
今後、床、土壁、外壁と造り進み、建具(サッシはまったく使いません)も自分たちで作ります。
天井には和紙を貼りますが、この和紙も自分たちで漉きます。
まだまだこれからが本番です。
オープン予定は2019年3月を目指しています。
ただし、この建物は、実は永遠に未完。
何年かすると、屋根は、高尾山から訪れる虫や鳥たちが種まきをしてくれて、いろんな植物が棲む草屋根になります。
壁にはつる草が絡み、やさしいカーテンとなってくれます。
時間が経てば経つほど味が出てくる建物にしたいと考えています。
◆建築スケジュール
8月
・窓枠類完成、天井デコレーション用和紙の紙すき終了
9~10月
・土壁、外壁完成
11月
・床完成
12~2月
・建具完成、内装完了
3月
・オープンに向けて準備
3月中旬以降
・オープン!
◆店内
店内は、吹き抜けの2階建てです。
店内のコンセプトは、「内と外の境目があいまい」であること。
1階、2階とも客席になりますが、どちらも、店内にいながら外にいるような感覚をもっていただけるように、壁の多くがガラスの引き戸になっています。
店内は、1階、2階を合わせて12~3席のこじんまりしたスペースですが、お天気が良い日は、外に造るデッキやツリーハウスでも飲食が楽しめます。
◆メニュー
メニューはまだ考案中ですが、わたしたちは、これまでの環境活動で、全国いたるところに有機農業に取り組む農家さんや美味しさと安全にこだわった食材を作る生産者とつながりがあります。
土と水に愛をこめて生産している方たち、顔が見える生産者の方たちの食材を使用します。
さらに、高尾山の四季折々の季節感を大事にした旬のものにこだわります。
そして何より大事なのは、高尾山の湧き水!
どんなメニューが登場するかお楽しみに♪
◆ツリーハウスもあるよ!
高尾ツリーダムカフェと同じ敷地には、大きな樹齢100年のモミの木にツリーハウスがあります。
モミの木の高さは約35m。その10mぐらいのところにある六角形のツリーハウスは、高尾山を守る象徴。
10年前に、ツリーハウス・クリエーター小林崇さんにご指導していただきながら、延べ500人が参加、1年間かけて造りました。
ツリーハウスでは、音楽ライブ、お茶会、オーガニック料理パーティー、高尾アースディ、野外上映会等々、さまざまなイベントを約100回開催してきました。
モミの木とツリーハウスのまわりに、たくさんの人が集い、笑い声をあげ、屋根の上で気持ちいい風に目を細め、この場所を大好きになってくれました。
これまでは、私有地であるため、イベント開催時しかツリーハウスに入れませんでしたが、カフェがオープンすれば、開店中であれば、いつでも誰でもツリーハウスを楽しみながらお茶や食事をすることができます。
子どもも大人も、吊り橋でツリーハウスに渡る時は、ドキドキ、ワクワク!
こんな気持ちにさせてくれるモミの大木とツリーハウスで遊びながら、たくさんの人々に素敵な時間を過ごして欲しいのです!
高尾山への想いはいっぱい!
とは言っても家一軒、しかも環境に負荷を与えないようこだわりまくって建てるのには、お金がたくさんかかります。
建設に向けて予算を確保し、どんどん消化中ですが、ご縁があって地元の国産材ですべて施工できるようになったこと、伝統的工法の大工さんに刻みをお願いできたこと、予定外の地盤改良工事が必要になったことによってさらにお金が必要となりました。
高尾山を200年見守り続けるカフェ完成を目指してただいま大奮闘中です。
応援よろしくお願いします!
総額2500万円の建設費用のうち、一部を今回のご支援で集めたいと思っています。
目標金額を超過した場合は、すべて開業資金として、食器や備品などの購入費の一部にあてさせていただきます。
目標金額に達しなかった場合でも、引き続き自己資金でプロジェクトを進めていきます。
想定外の天候不順などにより、オープン予定日は記載しているものより遅れる可能性がありますが、必ず完成させます。
また、オープン予定日が延期になり、リターンの時期も遅れてしまう場合は、支援してくださった皆様にその旨連絡を入れます。必ず応援してくださったみなさまのお手元にリターンをお届けします。
応援していただいた皆さまへのリターンは、高尾山満喫!をコンセプトにしています。お金をいただく関係だけではなく、高尾山と出会うきっかけにしていただきたい!
遠方で高尾山まで行けないという方々には、わたしたちのカフェで使用する食材をリターンにさせていただき、全国各地にいる自然を大事にしながら生産している人々の取組みを知っていただきたいと思います。
リターンで終わるのではなく、リターンによって新たな関係が生み出される可能性にワクワクしています!!
◆ステッカーや手ぬぐいについて
リターンに使用している画像はイメージです。デザインが決まり次第、活動報告でお知らせします。
10月末までの郵送を予定しています。
◆坂田昌子セレクト自然食品セットについて
むかご乾燥糸こんにゃく、天然ハチミツ、伝統的手づくり塩、無農薬お茶、オーガニック菓子類、その他盛りだくさん!
リターンに使用している有機野菜やパンの写真はイメージです。お届け時期等により食材を変更する場合がございます。
10月末までの郵送を予定しています。
◆ドリンク券・お食事券について
カフェのオープンは2019年3月中旬以降の予定です。
ドリンク券・お食事券は、カフェオープン後にご使用になれます。
◆裏高尾ガイドツアーについて
裏高尾ガイドツアー「ゆったりお散歩コース」と「ディープコース」は、虔十の会が定期的に開催しているツアーガイドです。
詳しい情報は公式サイトをご覧ください。
ガイド参加の連絡方法は個別メールで対応します。
現地への交通費は支援者様ご自身でご負担ください。
◆オープニングパーティについて
3月31日(日)、4月6日(土)の2回開催します。
詳細はメールでご連絡します。
会場までの交通費は支援者様ご自身でご負担ください。
このプロジェクトに興味をもっていただきありがとうございます。
高尾ツリーダムカフェは、多くの方に高尾山を大好きになっていただくための装置です。
大好きなものは守りたい!
気持ちいい場所は大切にしたい!
そんな想いが、この場所でどんどん増えて、ふくれあがり、高尾山が二度と傷つくことなく幾世代も先まで愛され、大事にされていくことをわたしは夢見ています。
応援よろしくお願いします。
最新の活動報告
もっと見る完成祈願トーク&ライブ報告と感謝
2019/04/08 10:10【ありがとうございました】高尾ツリーダムカフェ完成祈願トーク&ライブにお越しいただいたみなさま、ありがとうございました。受付で人が集まりテラスで寛ぐ人が増えてく様子をみているだけで「こんな場所になるのか!!」と、ウルウル。オープンどころか建物が完成すらしていないのに気が早すぎると思いながらも、涙ちょちょぎれてしまいました。これまで作業に参加してくれたみなさま、そして、これを読んで下さっている支援してくれたみなさまのおかげでいまがあります。ありがとうございます。金策的にも人手的にも潤沢で余裕があると言えず……、リターンがまだ送りきれてなくて申し訳ありません。ですが、着々とセルフビルドはすすみ。完成祈願イベントには40人ほどが集まり、お山への祈りを踊りと歌声で届けることができました。オープンに向かってすすんでいます!!↑はLIVEのアンコール、ラストの様子です。このあと、完成祈願イベントのしめの挨拶を坂田マサコがしたのですが、冒頭で軽く泣いていました。こんなの初めてだと言っていました。(画質粗くてすみません。)さて。まずは夏?!秋?!に向けた完成とオープン、そしてその先は古民家カフェに向けての100年を越す道行き?!これからもよろしくお願いします(事務局はぎおかまみ) もっと見る
お礼動画&プレオープンのお知らせ
2019/03/18 22:02こちらの活動報告は支援者限定の公開です。
カフェ完成祈願餅つき祭りのお誘い
2019/01/19 12:32【カフェ完成祈願餅つき祭り】旧暦では1月末が、年末。新春に年神さまを迎えるため、みんなで福を分かち合うため餅つき祭りを行います!!今年は、何と言っても高尾ツリーダムカフェが、誰も怪我をすることなく無事完成することを祈りましょう。もち米は、福井県若狭町で生きものたちとともに在る田んぼでお米作りに励む「田庭ひびき家」の保志公平さんが、高尾まで持参してくださいます。保志さんの田んぼは、化学肥料や農薬に頼らない生きものだらけの田んぼ。わたしは、彼の田んぼでイモリたちがいっぱい泳いでいるのを見て大感動!!(田庭ひびき家 https://hibiki88.jimdo.com/ )生きものだらけの高尾山で、生きものだらけの田んぼで取れた米で餅をつく。山、川、木々、虫たち、ケモノたち、すべての命に、今年もお世話になりま~す!とご挨拶をするための餅つき祭りです。みんなで餅ついて、笑って、丸めて食べて、福を体の中にしっかり入れちゃいましょう!■日時 1月28日(月)12時~16時(途中参加OK!)■場所 高尾ツリーダム八王子市裏高尾町1343-1JR/京王線高尾駅北口下車、「小仏行き」バス乗車15分、 「日影バス停」下車、バスの進行方向へ徒歩2分、日影沢林道入り口で 右手上方を見上げると見えます。■参加費 中学生以上1500円 小学生500円 小学生未満 無料 お餅お腹いっぱい、雑煮、御汁粉などお餅を美味しく食べるいろんな料理付♪■参加方法 要予約料理の分量があるのでこちらから予約入れてください。https://ws.formzu.net/fgen/S98903402/■その他・小雨決行・悪天候により中止の場合は、前日の夜にメールでお知らせします。・飲み物は有料になります。(お茶は無料)・食器類は、ありますので持参は不必要です。・駐車スペースが限られていますので、なるべく公共スペースでお越しください。・焚き火をしますが、まだまだ寒いので防寒をしっかりしてきてください。 もっと見る
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