○はじめにご挨拶

 

はじめまして!NPO法人PIECESでコミュニティユースワーカー(以下CYW)として活動している大竹結花です。

 

私たちは豊島区にある中高生等を対象とした児童館、中高生センタージャンプ東池袋(以下ジャンプ)で毎週日曜日に子ども食堂を実施しております。

 

メンバー

大竹結花:NPO法人PIECES CYW3期生(大学生)-写真右から2人目

寺田優也:NPO法人PIECES CYW3期生(会社員)-写真右

中村朋也:NPO法人PIECES CYW1期生(公務員)-写真左から2人目

篠田弘志:中高生センタージャンプ東池袋 所長  -写真左

 


○NPO法人PIECESとは

家庭での暴力やネグレクト、学校でのいじめ、そのような状況の中頼る人がいない、人から関心をむけられない子ども達。

そうした子ども達は「どうせ自分なんていなくていい」そう考え、人を、自分を信頼することができず、社会から遠ざかっていきます。支援や様々な機会をつかめない。頼れる人がいなく、人や社会を信頼できない。そうした状態を私たちは「孤立」と呼んでいます。

私たちはそうした子ども孤立を予防する仕組みを作る活動をしております。

【NPO法人PIECES ホームページ】

HP:http://www.pieces.tokyo/

Facebook:https://www.facebook.com/pieces.tokyo/

Twitter:https://twitter.com/PIECES_Tokyo


○コミュニティユースワーカー(CYW)とは

PIECESではそうした孤立した子ども達の支え手「信頼できる他者」となるCYWと呼ばれる人材を育成するプログラムを実施しております。孤立した子どもたちの日常に寄り添い自立までをサポートするCYWの育成を行い、孤立の解消と予防に取り組んでいます。

CYWは、子どもたちと信頼関係を築き、子どもたちの興味関心に寄り添って、できること・好きなことを起点として、役割をつくったり、たくさんの信頼できる大人との出会いやコミュニティを接続していく役割を持ちます。

【CYWとは(PIECESホームページより)】

http://www.pieces.tokyo/cyw/


○プロジェクトを行おうと思った理由①~食堂を始めたきっかけ~

篠田所長の子ども食堂にかける思いは強いものでした。

ジャンプで子ども食堂を始めたのは、ある民生委員さんのお話がきっかけでした。「学校が休みのとき、公園で一人コンビニのおにぎりを食べている子がいる。」この話を聞いた所長は「孤食をなくしたい」という強い思いを抱くようになりました。

私たちCYWも子どもの孤立を防ぐという思いを持ちジャンプで活動している中で、所長の思いと通ずるものがあり、平成29年7月よりこじんまりと子ども食堂を始めました。

まず、毎日友達と一緒に食べることが出来るように、原価でカップラーメンやお菓子を販売するPIECESカップラーメン店を始めました。更に毎週日曜日、お昼ご飯を一緒に作って食べようと、ジャンプ子ども食堂 PIECES店を始めました。

この頃は、とりあえず孤食をなくしたいという思いが強く、利用している中高生の意見を聴きながら試行錯誤の毎日でした。


○これまでの活動

子ども食堂も含め、そもそも私たちCYWがジャンプでどのような活動をしているか、これまでの活動を説明いたします。

私たちは金曜日と日曜日の週2回、ジャンプに訪問し活動しております。主には、子どもたちとスポーツやゲームをして遊んだりおしゃべりをしたりといった関わりを通して、支援を必要としている子どもの発見をするというアウトリーチ活動(※)に取り組んでいます。

日曜日に開催している子ども食堂は、食事というツールを活用した「アウトリーチ活動」の一環であり、食を通じて子どもたちと関わっています。

提供している食事数は少ないものですが、子どもたちと一緒に食事を取る中で生まれる会話を大切にしたい、その後の関わりにつなげたいという思いで活動しています。

※アウトリーチとは「手を伸ばす」という意味で、施設や窓口で待つのではなく地域社会へ出向いて行う活動です。

複雑な家庭に育ち、「大盛りでお願いね」「おかわり」などの言葉を、生まれて初めて言ったという18歳男子、「いつも自分で作っているやきそばより美味しい」とおかわりをする高校生、「今日は夜10時までお母さん仕事なんだ」と話すシングル家庭の中学生。

子ども食堂でのご飯を食べながらの会話はどれも、普段の生活では気が付かなかったことばかりでした。


しかし、そこに至るまでは簡単な道のりではありませんでした。

たいした宣伝をすることもなく、声掛けだけの子ども食堂は、当初は物珍しげな眼で見られることが多く、売れる食数もバラバラでした。(一食100円)

「来週はカツ丼が食べたいな」と言っていた中学生のために用意したカツ丼でしたが、100円がないため、当日中学生は来所せず、せっかく作ったカツ丼がたくさん残ってしまったり、毎回楽しみに参加していた中学生が、友達関係のトラブルから来なくなってしまったり、児童館という来ても来なくても良い所だからこその悩みもありました。

(参考 平成29年度の実績 子ども食堂:31回416食、カップラーメン店:2,227個240,135円)

 

CYWも当初は子ども食堂というアプローチに戸惑いがありました。

今回のプロジェクトを企画している私たちは、いわゆる虐待や貧困といった環境ではなく頼れるコミュニティに恵まれ育ってきました。そのため孤立やご飯を満足に食べれないという環境があると知識はありつつもそれらがどのようなものか想像がつかなかったのも正直なところです。

CYWとして子ども食堂を始めた頃は、安価での食事の提供や居場所といった子ども食堂の本来の目的は達成できても、アウトリーチ活動として食事を提供することにより子どもたちに対してどういった影響を与えるのか分からないまま中高生に料理を作ることに少し戸惑いがあったのも事実です。


そのような葛藤や戸惑いがありながらも、私たちは最初の思いを忘れず地道に毎週子ども食堂を実施しました。


子ども食堂を続けることにより継続的に子どもたちと接していると、徐々に子どもたちが置かれている状況や感情を知ることができ、また篠田所長などと思いを共有することにより、本当にこの子ども食堂を必要としている子どもたちがいるのだと実感することができました。

週1回でもご飯を作り、子どもとの接点を持っていると、当初反発的だった子どもや挨拶をしても無視していた子どもとも徐々にコミュニケーションができるようになりました。

子ども食堂をきっかけとして様々な形で子どもたちと関われるようになりました。卓球の相手になったり、勉強や将来の話を聞いたり、一緒にギターなど好きなことを練習したり。

そして、そうした何気ない日常のコミュニケーションの中でポロリとこぼす本音を私たちは丁寧に拾い寄り添ってきました

こうして子ども食堂は私たちの活動において非常に重要なものになりました。


○お金の壁

順調に食の提供と信頼関係を築いてきた子ども食堂にも越えられない壁がありました。

私たちの子ども食堂は一食100円という形で、食材費の分だけお金をいただいております。しかし、100円も重い負担になる子どももいるのも事実です。

「今日はチャーハンだけど、食べない?」と聞くと、100円を持っていない中高生は、理由をつけて「食べられない」「食べたくない」と答えます。子ども達にはできる限り安価で提供したいという思いもある一方、無料にすると必ず必要になる食材費の資金面で継続が難しくなるというジレンマが続いておりました。


○プロジェクトを行おうと思った理由②~なぜ「夏休み毎日無料!」か~

現在の日本では、7人に1人の子どもが貧困状態にあるとされています。さらに平成22年の「子どもの生活習慣づくりに関する家庭や企業の認識度及び課題分析調査」では、平日に子どもと一緒に朝食を食べているかという調査に、中高生の親御さんの最小でも34.8%は「毎日一緒に食べていない」と答えています。

30人のクラスの中に少なくとも4人は貧困に苦しんでいる子どもがおり、3人に1人の子どもたちは1人で朝食を食べ(もしくは食べずに)学校に来ているのです。それでも、学校がある時期であれば昼ご飯は確実に給食として提供され、誰かとご飯を食べる機会が保障されています。ただ、それが長期休み、特に夏休みだったら…?


そんな懸念を目の当たりにしたのも、また篠田所長でした。

ちょうど一年前の夏休み、ある中学生が夏休みの間に10kg近く痩せてしまいました。複雑な家庭で、自分だけ無料で食事を提供されることへの抵抗という本人のこだわりもありました。職員が何とかして彼のために、そうめんやうどんを茹でているのを見守りながら、早く学校が始まらないかを願っておりました。

夏休みという楽しいはずの長い休みの期間が、彼にとってはとてもつらい期間になっていたのです。そして、同じような状況に置かれている子どもは彼だけではないと想定されます。


○このプロジェクトで実現したいこと

 ジャンプに来る子どたちに夏休みの間、『毎日』お昼ご飯と安心を届けたい!


現在毎週日曜に開催している子ども食堂を、夏休み期間中『毎日!無料』でお昼ご飯を提供します。

これまで、100円がゆえに食べれなかった子どもにもお昼ご飯が提供できるようになります。

「食べたいのに食べられない」、このプロジェクトでそれがなくしたいです。


また、中高生は依存と自立で揺れ動く年代です。

頼りたいけど頼りたくない、放っていてほしいけど関心は持っていてもらいたい。

そのため、食事が欲しくてもいらないという子どももいます。


私たちは食事を作ります。


ある子どもに対しては食べたいという表現を代弁し食欲を満たすために。”言いたい、食べたい”

ある子どもに対しては悩みを話す足がかりとして。”聞いてほしい”

ある子どもに対しては友だちには言いづらかった夢を語るきっかけとして。”やりたい”


一年間地道に活動し、子ども食堂は具体的な何かを達成するゴールではなく、あらゆる子どもの”~したい”を引き出すハブとして大切な役割を果たしていることに気づきました。


○このプロジェクトが持つ可能性

このプロジェクト期間が終わったあと。

夏休み明けは18歳以下の自殺者数がが最も多い時期です。

その要因には様々なものがあると思います。

ただ、夏休みという1カ月を超える長期間、一人で悩まず「信頼できる他者」がもしいたら


夏休みになり生活が苦しくなる子ども。逆に夏休みが来てほっとするが夏休み明けが憂鬱な子ども。もちろん、それ以外で悩み苦しんでいる子どももいます。


子ども食堂は目的であり、手段でもあります。

ある時は子どもの食欲というニーズを満たすために、ある時は話のきっかけとして。

 

中高生年代は、引きこもりや非行、若年妊娠、進学と困難が多様化し支援が不足しがちで孤立し始める年代です。このプロジェクトでは食事はもちろんのこと、私たちCYWは子どもたちのセーフティネットとなれるよう、食事を通して信頼関係を構築し、子どもたちの悩みや興味関心に寄り添い、一人でも多くの子どもが「信頼できる他者」が増えるように子どもたちに伴走します。

 

 


○リターン

【3,000円】

・サンクスレター

・ジャンプ通信(ike通)へのお名前掲載


【5,000円】

・サンクスレター

・ジャンプ通信(ike通)へのお名前掲載

・若者食堂 チケット2食分


【10,000円】

・サンクスレター

・ジャンプ通信(ike通)へのお名前掲載

・若者食堂 チケット5食分


※チケットは期間内であればいつでもご利用できます。(8月11日除く7月21日~8月26日)

ご家族やご友人と一緒にご利用もできます。ただし、譲渡は不可とし友人等のみでのご利用はお控えいただき、ご寄付いただいた方と一緒にご利用いただきますようお願いいたします。

ご利用の際は、料理の準備があるため前日までに利用枚数とご利用時間をCAMPFIREのメールにてご連絡をお願い致します。(利用可能時間:12時から17時まで)

また、当日の子どもの状況などで急にお断りする可能性もありますのでご了承ください。

なお、夏休み期間中に利用できなかった場合は、夏休み終了後毎週日曜日に開催している若者食堂でも利用いただけます。

※ジャンプ通信(ike通)は下のようなイメージです。

 

○最後に

ジャンプを利用するのは中高生年代であり、子どもから大人へと移る大切な時期です。

これまでの文章でずっと「子ども食堂」という言葉を使い、実際「ジャンプ子ども食堂」として実施してきましたが、今回の夏休みプロジェクトを機に、この大切な過渡期「若者」に寄り添う食堂としてジャンプ若者食堂として新たなスタートを切ろうと思います

その第一歩である「夏休み毎日!ジャンプ若者食堂 PIECES店」への応援を何卒よろしくお願いいたします。

 

 

◆税制優遇について
NGO法人PIECESは「特定非営利活動法人(NPO法人)」として認定されていますが、このクラウドファンディングを支援することで、支援者が税制優遇を受けることはありません。

  • 2018/07/30 22:17

    みなさんこんにちは!CYWの大竹です。 まずは、ご支援を頂いたパトロンの皆様、シェアで応援の輪を広げてくださった皆様、本当にありがとうございます。プロジェクト開始直後から続々と応援していただき、私たちもうれしい驚きとプロジェクトを成功させるという思いをよりいっそう強くしました。 去る7月2...

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