▼はじめにご挨拶 <自己紹介/グループ紹介>

 私たちは、「やしがに」という名の石垣島北部の平久保半島を中心とした地域に居住し業を営む個人事業主のメンバーを中心とした有志のグループです。メンバー間の協力や連携のもと、この地域の豊かな風土と暮らしを次の世代へと引き継いでいくことを目標に、地域内外の人たちが手を携え、地域の未来のために「自分たちでやれることからやっていこう」を旗印に、現在、メンバー間でプロジェクトを考え行動しようとしているところです。

 私は、その「やしがに」のメンバーの一人で、この企画の代表、そして会場となる石垣島北部・平久保半島に位置する久宇良(くうら)集落に住む吉田です。普段は久宇良の集落で沖縄の伝統的な木造船「サバニ」を造ったり、珊瑚広がる久宇良の海でサバニによるツアーを行ったりしています。石垣島北部は人口も少なく減少傾向、また、産業も私同様、個人経営の農業や観光・サービス業が中心で、近年観光客が大挙押しかける石垣島の中にあって、非常にのんびりとしたエリアです。そこがこのエリアの良さともなっています。また、久宇良集落にある「サンセットビーチ」には、日々多くの人々が訪れ、マリンアクティビティとともに珊瑚の海に沈む美しい夕陽を楽しんでいます。

▼プロジェクトをやろうと思った理由

(1)居住者視点で見る石垣島の「いま」と「やしがに」が生まれた背景

 石垣島北部、緑深い山々を背骨に色鮮やかな珊瑚の海と白砂のビーチが周囲をめぐる手付かずの自然が残る平久保半島。この限りなく美しい自然に囲まれた半島は、かつては半ば荒野のような状況でした。その後このエリアは、戦後の沖縄本島などからの計画移民によって形成された開拓集落を中心に、パイナップルや石垣牛などの農畜産業を中心に発展してきました。また、20年ほど前から、東京をはじめとする本土の都市部からの若い移住者が集いはじめ、現在は彼らによる完熟マンゴーの栽培、個性的な小規模な宿泊施設やレストランの経営、在来種である与那国馬や伝統的な木造船であるサバニによるツアーや各種クラフトの製造販売などの観光・サービス業も徐々に広がってきています。このように近年の地方創生や移住ブームのはるか前から、この地域は、外部から移り住んできた人たちが美しい景色の中、地域に根ざし自然と共生しながら日々の暮らしを営んできたという歩みがあります。

 その一方で、いま石垣には、空前の観光・インバウンドブームが到来しています。トリップアドバイザーでは「人気上昇中の観光都市」でなんと世界第一位を獲得。空港施設や就航路線は拡大し、クルーズ船が頻繁に寄港し、観光客数は行政の目標・予測値をはるかに上回る規模で増加しています。多くの方々に来島してもらうことで、島が発展し様々な産業が潤うのは本当にありがたいことです。しかしながら、現在の状況は、これまでの魅力でもあった私たちのナチュラルな暮らしや仕事のリズムを維持することを難しくするとともに、自然豊かな場所での大規模なリゾート開発を誘引するなど、私たちの暮らしの急変にもつながる恐れのあるいくつかの課題も抱えているというのが正直なところです。

 これら島をめぐる大きな動きと上記のような私たちの漠然とした不安にどう折り合いをつけていくのがよいか、特に僕らのような30から40歳代の子育て世代を中心に対話と連帯の熱が高まってきました。私たちが享受してきた豊かな風土と暮らしをいかに次の世代へと引き継いでいくか、地域をよりよくしていくために住民相互でどのように対話をおこなっていくか、来訪者と私たちがより良い関係性を築くためにはどうすればよいか、そのためにどのようなことができるか。そうしたことを背景に生まれたのが「やしがに」です。その「やしがに」プロジェクトの第一弾として、今回の企画を進めています。


「やしがに」のメンバー

◇プロジェクト・リーダー

 吉田 友厚  吉田サバニ造船

◇プロジェクト・サブリーダー

 戸田 直之  Seven Colors 石垣島

◇プロジェクト・マネージャー

 小島 邦裕

◇プロジェクト・メンバー

 朝倉 隆介  石垣島馬広場

 根本 憲吉  たまのわ農園

 宇野 竜人  イタリアンレストラン Forestale Uno

 新坂 貫   琉球 美ら馬ホースくらぶ &CAFÉ

 邉土名 徹平

 中村 信夫

 山田 彩子

「やしがに」のSNS

  ・Instagram @yashigani.ishigaki

  ・FACEBOOK  @やしがに YASHIGANI

 本プロジェクトの最新情報は上記のSNSもご参考ください。

(2)「やしがに」としての一歩を踏み出したい!

 プロジェクトは集落の公民館前広場で地域の子どもたちと訪問者が一緒に楽しめるクリスマス・イベントを開催するというとてもシンプルなものです。平久保半島を中心とした島の北部地域に住む子どもたちはごくわずかであり、平久保小学校も全校生徒が10人にも満たず廃校寸前です。旺盛なインバウンドに反比例するかのように地域の少子高齢化は進んでいます。また地域で育った子どもたちも、中学校の卒業以降そのほとんどが進学や就職のため、島の中心部や本島、県外へと旅立っていきます。私たちは子どもたちと来訪者が等身大の感覚で触れ合うことを通じ、子どもたちに地域のよさやここに生まれ育ったことの素晴らしさを感じとってほしいし、来訪された人たちにとっても、通常のツーリズムでは味わえない島の暮らしや人びとについて豊かな交流を通じ理解を深めていってほしいと希望しています。

▼プロジェクトの内容

 今年(2018年)のクリスマス・シーズンにあわせ、久宇良公民館前の芝生広場をクリスマス・イルミネーションで装飾し、地域内外の人たちが参加できるイルミネーション点灯イベントを開催します。南の島の石垣島は12月の平均気温が約20度と、その季節感もあってか、なかなかクリスマスという雰囲気にはなりません。そのため地域の子どもたちも通りや広場などパブリックなスペースでのクリスマス・イルミネーションに出会うこともなく、それらはテレビの中の世界という感覚です。そして12月から1月の石垣島は最も寒く(といっても20度くらいはありますが)、観光もオフシーズン、訪問者も比較的少ない時期です。このような状況の裏返しとして、石垣島では12月のクリスマス・シーズンの夜であっても屋外で心地よくピクニック(パーティー)ができる、また、シーズンオフのため、住民も比較的ゆったりしていて、来島者にとっても飛行機代が最も安い時期となります。会場は公民館が隣接する芝生広場ですので、支援者の方に限りご希望の場合はイベント日前後に持込でテント泊ができるよう調整します。

 

イルミネーション点灯イベント日程

2018年12月1日(土)の日暮れどきを予定

パトロンの皆さま是非この日は会場へお越しください!

詳細日時は改めてご案内します。

 

【写真】久宇良公民館とイベント会場の芝生広場(左は久宇良バス停)

 また可能であればヨーロッパの本場のクリスマス・マーケット(是非googleで画像検索してみてください!)のような会場の雰囲気を目指したいと思っています。一方で会場には立派なモミの木がありませんので、芝生広場の隅、久宇良集落の玄関口にある久宇良バス停の待合小屋を中心にイルミネーションが設置できればと考えています。

 このイベントは一夜限りかもしれませんが、私たちはイベントの準備・開催を通じ地域内外の人たちとの新たな出会いを期待しています。今回クラウド・ファンディングに挑戦したのも、にぎやかな南の島の片隅でこのようなことを考えている地域・住民がいることを知ってほしい、広くみなさんに支援(資金提供)してほしい、そして是非イベントにあわせ島を訪れてほしいと思っているからです。地域住民と来訪者が自然体でフラットに、満天の星空のもと楽しく飲み食いしながら忘れられない一夜を過ごしましょう!

▼資金の使い道

 クリスマス期間中のイルミネーションやアウトドア・ファニチャーなどの備品の購入費、イルミネーション等の設営・撤去費、会場の装飾やグランドデザイン及びイベントディレクションなどに係る専門家等への謝礼、クリスマス・イベント(イルミネーション点灯式)に係る広報物の制作と広報費、イベントへの参画アーティスト等への謝礼や島への渡航費、イルミネーション点灯期間中の電気代、「やしがに」ウェブサイトの制作、会場となる久宇良公民館前の芝生広場やバス待合小屋などのリノベーションなどに使用したいと考えています。

▼最後に

 私たち「やしがに」は、この地域に居住する責任ある一個人として、今回ご縁を持つこととなるみなさんとの継続的な関係性のもと、このプロジェクトを一過性のものにするのではなく、今後の末永い取り組みのキックオフとしたいと思っています。初めての試みで試行錯誤の日々ではありますが、ご支援をどうぞよろしくお願いします!

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