2016/10/29 13:41

 

こんにちは.理事の福永です.

御覧くださり,ありがとうございます.

今回は,私がなぜ虐待問題に関わるようになったか,少しお話させてください.

 

といっても,私の場合は,虐待問題に興味を持った強いきっかけとなるような衝撃的な体験があったわけではありません.どちらかというと,高岡をはじめとする虐待問題にかかわる専門職の人の熱いハートに動かされてこの活動にかかわっている面が大きいです.しかし,深いところでは私が心理学を勉強し始めたきっかけが影響しているように思います.

 

 

私は埼玉県で子ども時代を過ごしました.どちらかといえばおとなしめの,引っ込み思案な子でした.学校でも(たぶん)そんなに目立たなかったと思います.

中学・高校では男子校に進んだのですが,いじめを見て衝撃を受けました.小学校のときもあるにはあったのですが,筋肉が発達してくる時期なこともあり,激しい暴力から陰湿な嫌がらせまで様々なものを目にしました.大抵,私はどちらの側とも仲良くしていました.「やめさせたい」と思いましたが,当時の私は自分がいじめられるのがこわくて,なかなか踏み出せずにいました.

高校から吹奏楽部に入り,音楽に打ち込むようになりました.よくあることですが,人間関係の対立から部活をやめてしまう人がいました.そのときも私は対立するどちらの側とも仲良くしていました.よく,八方美人とかこうもりとか言われるタイプですね…^^;

 

双方から話を聴くと,意外とどちらの言い分も了解可能であることが多いのです.しかし,それぞれの意見が目標とするところであったり,出発点であったりがそもそも違っているために,議論にならない.自分の経験してきた中ではほとんどの場合そうでした.私は,そういうすれ違いをすり合わせるプロフェッショナルになりたいな,ということを思い始めました.そんな仕事はあるかなと探し始めたときに,臨床心理士の存在を知り,心理学を学ぶようになりました.

 

 

虐待問題を想うとき,虐待する親の加害者としても側面がどうしても前面に出てしまいがちです.しかし,虐待してしまう親自身が様々な悩みを抱えていることが多いです.そこまで踏み込んだ支援ができなければ,虐待の問題を根本的に変えることはできないと思います.すると,虐待対応は子育て支援,もっというと子育てに対する理解のある社会作りにもつながっていきます.

子どもの安全の確保と親の支援,これを車の両輪で行っていかなければなりません.本プロジェクトはそのうち,子どもの安全の確保を主眼に置いたものです.

 


これからも引き続きご支援くだされば幸いです.また,周りの方にも本プロジェクトの存在をお知らせくだされば幸いです.よろしくお願い申し上げます.

 

お読みくださり,ありがとうございました.