遊戯空間とは、俳優、演出家の篠本賢一が主宰し、現代劇創作を続けている集団です。小劇場ブームの只中だった1988年に旗揚げしましたが、近年は、主に古典芸能の現代劇化、あるいは、現代詩の演劇化など、「文学性の高い言語を軸にした劇的空間創造」に力を入れています。その理念と方法は、篠本が約20年間にわたり故観世榮夫から薫陶を受けた能楽ワークショップの経験が基になっています。日本の古典芸能が持つ優れた演劇性を未来につなぐ劇、それは、現代人の心に豊饒な感動を与え、新たな「様式美」を追求する「現代の能楽」といえるかもしれません。
プロジェクト榮企画は、三島由紀夫作『サド侯爵夫人』を銕仙会能楽研修所の能舞台で上演します。現代劇と能舞台の融合、二十五絃箏の生演奏など新しい要素が詰まったこの作...