2011/10/19 15:32
WHILLデザイナーのsugiXと申します。
様々な方からのご支援、応援。励みになります。
本当にありがとうございます。
今回はWHILLの開発に着手するきっかけにもなった
僕が出会った車いすユーザーのエピソードを紹介致します。
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20代後半、元暴走族の走り屋。
彼は当時走っている最中に転んで、脚と片目の視力を失い。車いす生活となった。
そんな彼は僕に、
『 もう一度、公道を80kmで走りたい 』
と言った。
脚どころか、視力も失っているのに尚走りたいと。
『いやいやいやいや。無理じゃねーか』と。
本人もそれは不可能だと分かっているようなんだが、それでもまだ走りが忘れられないという。
バイクに乗って風を切る快感、僕も昔はバイク乗りだったからその快感がよく分かった。
日本では年間約5000人もの方が、脊椎損傷等の理由で車いす生活となる。
その中でも約50%を交通事故が占める。そしてそのさらに多くを占めるのが、バイクでの事故によるものである。
車いすになっても尚、自由に走りたい、行きたいところに自由に動き回りたいと願う人は多い。
バイクに乗っていた経験を持つ人だけでなく。自由自在に行きたいところへ行きたいと願う車いすユーザーはたくさんいる。
WHILL公式パートナーである、神奈川県総合リハビリテーションセンター沖川先生、そしてJ work out 車いすユーザーである伊佐さんに言われた言葉、
『今までできないと思っていた事、こんな事もできるんだという夢を見せてほしい』
日々を快適に暮らす事と同じくくらい、いやそれ以上に、
今までできないと思っていた、こんな事ができるかもしれない、という『希望』が人間の生きる最大限の動力になる。
僕は彼にこんなの作ってると告げた。すると、彼はマジで乗りたいと言っていた。
いろいろと、「ここはどうなんだ?」とか、「いやここはこうした方がいいよな」とか、いろんなアドバイスをくれた。
利益になるとか、収益とか今はまじで全くわかんない。
とにかくかっこいいものを作りたい。
フォルムも、カラーも、ハンドル操作も、車体角度も、その角度からくるユーザーの姿勢も、安全性も、モーター音も、加速度も、テールランプの光り方も。。すべてをかっこ良くしたい。そしてそのくそかっこいいのに、乗ってもらいたい。
彼との出会いは、僕の最大のモチベーションとなっている。
開発は常に架橋。モーターショーまで残りわずか45日。
最高のくそかっこいいコンセプトカーを、チームのみんなで目指します。
応援、何卒よろしくお願い致します。
WHILL designer
sugiX