2014/07/18 13:07
6月末から7月の上旬にかけてスタッフ一同ミャンマーへ行ってきました。
今回の目的は現地撮影に向けての準備が主でした。

ミャンマーでの撮影に協力して頂くAUNG KO LATT監督の事務所に招いてもらい、企画の事やスタッフィングの事、政府への撮影申請の話を詰めて行きました。

ミャンマーでは日本の撮影と違い、国に脚本の提出等様々な検閲をクリアしなければ映画を撮る事が出来ません。ここ数ヶ月前まではこの検閲がとても厳しかったのですが、新たに制度が変わり大分撮影もしやすくなりました。恐らく外国からの撮影が増えて来たのもあり、規制が緩くなってきたのかと思われます。

その他撮影場所を探す「ロケハン」に時間を多く割きました。今回初めてヤンゴン以外の都市を訪れました。ヤンゴンから飛行機で3時間北にあるシャン州チャイントンという小さな街と近隣の村を回りました。

この街はタイと中国の国境近くで気候も風景もヤンゴンと全く違うものでまるで別の国に来た感覚になります。ヤンゴンはとてもゴミが多く人も密集していますが、チャイントンはとても綺麗な街で田んぼと山に囲まれて、どこか日本の様な風景な気がします。

ミャンマーには様々民族がいて、それぞれの土地に独自の文化を形成して暮らしています。なので何処を切り取ってもミャンマーという国は新たな出会いがあります。しかし、その分民族によって様々な想いがあり、同じ国の中でも人と人が争ったりもしています。今だ戦争が終わっていない地域もあります。

いつの日か、全ての人が平和に暮らし、ミャンマーという国を愛せるようになればと願っています。

ぼくたちの映画は戦争を止める事も貧困から人々を救う事も出来ません。映画を見たってお腹がふくれるわけでもありません。それでも文化や芸術が持つ力、それらが人々の暮らしに寄り添った時に生まれる感情は時に人生において誰かにとってかけがえのないモノになると、ぼくらは信じています。

これからは日本での撮影準備が進めてまいります。この様なまだ撮影もしていない制作の初期段階において映画に賛同し資金やお声かけを頂いてる事や知らなかった人に出会える事は本当に奇跡なんだと思います。映画を作るという行為が人生を生きていく事と繋がっているのを実感します。

ぼくらの想い、支援者の想い、ミャンマーが嫌いだと口ずさむ少年の想いが混ざり合って、映画館の暗闇の中でスクリーンが光り輝く事を今から心待ちにしております。

これからも皆様どうかどうか応援の程よろしくお願いします。



スタッフ一同