【その道60年、ジーンズ縫製の神様】
Libertad(リベルタ)のジーンズを縫製しているのは、岡山県の外れにある小さな縫製工場。
なぜ僕がこの工場に縫製をお願いしているかには訳があります。
この工場で仕事をする一人の女性。
中学を出てから工場でミシンを踏み続けて60年、関係者から「ジーンズ縫製の神様」と呼ばれている齢75歳の彼女こそ、Libertadジーンズのお母さん。
その熟練した縫製技術が、Libertadジーンズの品質を支えています。
「彼女が縫えない物は他の誰にも縫えない。」
という社長は、定年の彼女に頭を下げてまで工場に残って欲しいと頼んだというエピソードがあります。
「いつもそんな上手に縫えませんけど」といつも謙虚ながらも、最高の仕事をしてくれるお母さんも75歳。
「もう随分手も遅くなってね。いつまで仕事ができるか...。」
と、最近は後継者を育てることにも熱心に取り組んでいるとのこと。
ジーンズの縫製は、決して綺麗に縫うといったものだけではありません。
同じ型紙、同じ素材を使ったジーンズでも、縫製する工場によって全く異なる表情に仕上がります。
ミシンの調整や運針など、様々な細かい部分を配慮して縫製されたジーンズには、色気があります。
「品」があるんです。
僕は今までいろんなジーンズを見てきましたが、この工場で縫製されたジーンズは一目で分かります。
そしてその「色気」を作り出しているのは工場の社長の仕業。
実はこの社長とんでもない服道楽で、世界中の「逸品」と言われる洋服を自ら身に付けて研究することで、工場のモノ作りに活かしているという洋服マニアです。
ただの「縫製技術」だけでなく、本物を知ることで得た「知識」とモノ作りへの「情熱」、全てが合わさることで「智恵」となって生み出される「本物」のメイドインジャパンジーンズ。
そんな一本を、一人でも多くの方にお届けできることを祈っています。