【1.クラウドファンディング結果報告】
企画を応援してくださった皆様、昨日(2019年2月28日)をもちまして、約2ヶ月間続けてきたクラウドファンディングが終了いたしましたので、これを機に活動報告をさせていただきます。
まずは結果報告からです。
最終的に132人の方から総額968,500円の支援金が集まりました。終了間際にSNS等でいろんな方々に発信したところ、最後の最後で物凄い勢いを見せ、最後の2日間だけで40万円弱の支援金が集まりました。これは本当に奇跡的なことです。支援金を送ってくださった方々、また情報をSNS等で拡散してくださった方々、応援の声をかけてくださった方々、本当にありがとうございました。目標金額である120万円には及ばなかったものの、ここまで来ることができれば資金面における課題はほぼクリアすることができたと言えます。したがって制作サイドとしてはここからがいよいよ本番となるわけですが、その前にここでいったん今回の企画について、少し振り返っておきたいと思います。
【2.井澤さんとの出会い】
企画立ち上げから編集をやらせていただいている僕、諫山三武がそもそも井澤敏さんと出会ったのは昨年、2018年9月9日、東京都で行われた井澤さんの講演会「薬草伝承のメディカルセルフケア 入門編」(薬草大学NORM主催)でのことでした。自身の体調不良の最中、ヨガや薬草に出合って非常に救われたこともあり、薬草のことをもっと知りたい!と思っていた時期でした。そんな時にたまたま井澤さんの講演会に行き「火災で本が焼失し、熊本地震にも被災して本をなかなか再販できないでいる」というお話を講演会の最後にちらっと伺いました。編集の仕事をしている僕は名刺を渡して「もし何かご協力できることがあればご連絡ください」と伝えました。僕はとにかく薬草のことに関わりたいという一心だったので、報酬はいいのでとにかく本を復活させましょうという思いだけをぶつけました。その場だけの社交辞令などではなく、本気でやりたい、もっといえば、これはおそらく自分のやらなければいけないことなのだと直感しました。「本をつくる」と先に決めてしまえば、自分自身、薬草に向き合わなければならない。知らなければいけない。そうやって自分を追い込むのが最も手っ取り早いと感じていたのです。
井澤さんから電話がかかってきたのはその1ヶ月後のことでした。ぜひ本の復活に協力してほしいという内容でした。まさかあの講演会での立ち話から、実際に話が進むとは...。それ自体僕にとってとても奇跡的なことでした。ただ両者ともに資金がなかったため、僕は井澤さんにクラウドファンディングを提案しました。そしてクラウドファンディング立ち上げのため、11月に実際に東京から阿蘇まで行って、井澤さんの阿蘇薬草園がどんなところなのか、井澤さんがどんな人なのか、改めて取材をさせていただくことにしました(ちなみに予算がないので東京からヒッチハイクで車8台乗りついで九州まで行きました)。
阿蘇では、井澤さんの生い立ちや薬草との関わり、それに火災と熊本地震による被災の話まで...これらは全てクラウドファンディングの説明ページにまとめた通りですが、これまでに起きた過去の話を伺いました。その上で、今後の具体的な方針や計画を提案し、出版までの筋道を立てていきました。クラウドファンディング立ち上げの準備が整い、ようやくスタートしたのは2019年1月8日のことでした。
【3.第2回目の取材に行く】
今回の企画は、井澤さんが昔自費出版した薬草の本を「再販する」というのが趣旨なわけですが、当時の本の製作時には編集者がついていなかったこともあり、本の構成や文章の読みやすさといった点でかなり改善できると感じた部分がありました。また井澤さん自身、本の内容について情報が古くなってしまっている部分があるとのことで、こうした理由から単純に「昔の原稿をそのまま流用する」というわけにはいかず、やはり改めて取材をして、より現代に合ったカタチ、皆さんにとって手に取りやすい本に仕上げるのがベストだろうと思い至りました。そこで2月12日から1週間、再び阿蘇に行って取材をしてくることにしました(これまた予算がないのでヒッチハイクで今度は4台乗り継いで九州まで行ってきました)。
2月12日〜19日まで、約1週間、阿蘇に滞在しながら朝から夕方まで、毎日井澤さんにくっついて、できる限りのことを取材させていただきました。薬草や民間療法とはなんなのか、どんな風に使えばよいのか、何に気をつけたらよいのか、などなど。まだまだ表面的にしか知らなかった薬草の魅力に、この時期からどっぷりとハマっていきました。
約1週間の取材を終え、本を再構成していく上でポイントとなる話の大方はここで聞けたかと思っています。3月からはまずこの取材の整理、原稿作成を行った上で、不足分の追加取材が必要であれば適宜、遠隔(電話やメールなど)で伺いながら埋めていく予定です。
以上、2018年9月から現在2019年3月1日までの流れをざっと振り返ってみました。半年間長かったようなあっという間のような... もちろんここから後半戦(編集作業)であって、まだまだ企画は完了してはいませんが、このクラウドファンディングを通して、やりたいことを人に伝えていくことの大事さ、思いを現実化させていくことの具体的な方法やマインド(心のもちかた)を教わりました。そのことにもまた感謝したいと思います。
みなさまの手元に素晴らしい本を届けられるよう、製作を進めていきます。引き続き、どうぞよろしくお願い致します。
2019年3月1日 諫山三武(株式会社未知の駅 代表)