<きっかけ>
ねこ様をこよなく愛されているお客様の悩みからでした。
ねこ様の食事は具材自体に油分が多く含まれていることが多い。更にねこ様が食べられる際に唾液と相まって“ぬめり”が出やすくなり、放置すると不衛生になりがちです。プラスチック、ステンレス等の食器では油分の落ちが悪い。ペット用の洗剤も普及していますが、やはりねこ様の口にする食器に使用するのは躊躇してしまいます。陶器やガラス素材の食器もあるものの、重いことや割れ口で怪我をしないか心配でちょうど良いものが見つからなかった。
との事でした。
そんな時に漆器の器を紹介させて頂ける機会に巡り合い、漆器の持つ特徴や使いやすさなどを話し合う中で、漆器でねこ様用の食器を作ろうとなりました。
<私たちは>
「京焼・漆器のあらい」は無骨な漆器取り扱い店です。
古くは縄文時代からあるとされる日本文化の中軸の1つと行っても過言ではない「漆器」
長年この日本文化を皆様に親しんでいただこうと邁進してきました。
〜あらいの想い〜
漆器など日本伝統のものを通して、お客様に様々な感動を提供させていただき、
少しでも多くのお客様の笑顔を作るため日々精進しております。
〜オリジナル商品への想い〜
「私だけの物」心に響く言葉です。
商品を購入する時、私自身がいつも思う事は、自分自身が満足できるかどうかという事です。作家さんの作品を手にしただけで満足する方もいらっしゃるでしょうし、職人の匠に感動し満足される方もいらっしゃるでしょう。
では、当社でしかできない事は何かないだろうか・・・
設立以来20年近くこの事を考えてきました。100%までは届かなくても、少しでも近づければ良い製品と評価して頂けると思っています。
<そんな真面目な当社がこのプロジェクトで実現したいこと>
皆様のねこ様たちの健康を安心安全な漆器の食器を用いてサポートさせて頂きたと考えています。
★漆器のすごいところ
・漆自体に抗菌効果があり、大腸菌の繁殖実験でも大腸菌が増殖せずに減少した、との結果がある。
岩手県ホームページ「岩手県工業技術センター研究報告 第16号(2009)」(別画面で開きます)
・耐熱性も高く、100℃のお湯を直接入れても問題はない。
・化学耐性も高く、現代の科学の力を用いても固まった漆を溶かすことはできない。
家庭内では、お酢(酸性)やハイター(アルカリ性)を使っても変化を起こすことはない。
★お手入れが楽なのに安心、安全
・使い込む内に、少しずつ光沢を持ちだし見栄えが良くなっていく。
使い込んだ右のカップは写り込んだ3本の蛍光灯のラインまでくっきり確認できます。
これらの漆器本来の力や魅力を再認識していただき、一人でも多く漆器ファンを増やし漆器産業を盛り上げるサポートを行い、日本の伝統を後世までに残して行きたいことが最終ゴールです。
★漆器の弱点は2つだけです。
・食器洗浄機が苦手です。細かな傷がつき、くすんだ色となります。
・電子レンジが苦手です。漆ではなく、お椀の木地(木から削り出した土台)が電子レンジに耐えられません。
この2つの使用は避けてください。
<生産産地>
山中漆器(石川県加賀市)
轆轤挽き物(ろくろひきもの)が盛んで、全国的有数の漆器の生産地である石川県加賀市山中の漆器工房「うるしの器あさだ」の職人さんたちの技術と熱意を元に試作を重ねてきました。
産地として有名な輪島塗も多くがこの山中からお椀の木地(木から削り出した土台)取り寄せ生産されています。漆器の良し悪しは塗りもさることながらこの土台となる「木地」が重要になります。塗りムラを防ぎ、経年の収縮や歪みが少ないため、漆が長持ちし50年、100年と使い続けられる一生物の食器となります。
また山中漆器では塗の色彩も多彩で様々な取り組みを行っている塗師屋も多く、伝統をしっかりと継承しつつ、新しい取り組みをされる職人さんが多いのも特徴です。
一つ一つ手作りしているからこそのなせる技
木地をろくろで挽き、塗りと乾燥を繰り返し、漸く1つの器となります。
<問題提起・発想の転換>
ここまでこだわった本物の日本伝統文化の漆器をライフスタイルの変化から我々日本人は利用しなくなっています。
全盛期は平成が始まった30年ほど前は生産額ベースで509億円であったが、今では半分以下の200億円まで低迷しています。
古くから英語表記「japan」は漆器の意味を含む程、日本を象徴する産業です。その漆器に触れたことが無い日本人が多くなっているのは悲し現状です。昔は日本の家庭でも当たり前のように普段使いされていた器物にも関わらず、今は安価な素材や輸入食器にその場を奪われています。
私の暮らす九州では現在漆器の産地が無いことから、山中、輪島などの産地に近い地域と比べると更にこの傾向が顕著になっています。
漆器にかかわらず伝統工芸を支える技術は、一度途絶えてしまうと再度復興させることは極めて困難です。日本人が築き上げてきた伝統工芸を我々日本人が放棄することで消滅させて行ってはならないと日々感じています。そこで違いのわかるおねこ様に一肌脱いで頂くことにしました。
また、漆器離れの要因の一つとして挙げられるのが「価格」です。 現代の大量生産品が可能な器の多くの単価は本物の漆器とは比較にならないほど安価です。それは、本物の漆器は、現代でもひとつひとつ従来通り手作りにて作成しているため工場生産の様に大量生産はできないからです。しかし、その分長持ちします。中でも塗りが最高峰とされる輪島塗は孫の代までお直しせずに使い込めるようにと作られた器です。今回の産地である山中漆器もそれに遜色はない塗りです。
漆器の特性の一つに落としたり、ぶつけたりして器が欠け補修が必要になったとしても、手直しすることで新品同様な仕上がりすることができます。この様にリユース性が高いため、プラスティック容器などのように、使い捨てにしてゴミになる機会を減らすことができます。
漆器のことを改めて認識していただき、漆器に興味を持ってもらい、この産業を盛り上げる手助けを今後も続けていきたいと考えております。
こんなに良い漆器を人間が使わないのであれば、ねこ様に使ってもらいましょう!
きっと良いものを見分ける野生の勘は人間よりも鋭いはずです!
<新たなる挑戦>
漆器産業のみならず、伝統工芸は作り手と売り手が別々であることが多くあります。漆器産業は作り手である職人が精魂込めて作ったものを、我々売り手がお客様のもとへお届けることが一般的です。しかし今回の「おねこ椀」はおねこ様と同居人のニーズを汲み取り、それにお答えすべく商品企画を当社で行いました。その企画を作り手として新たなる挑戦を続けている漆器工房「うるしの器あさだ」の職人さん達とタッグを組み商品化することができました。
これまで伝統的に黒や朱が漆器の定番でしたが、うるしの器あさだが開発していた新色である化学着色料を使わない「ピンク」を改良し、よりかわいらしいピンクの発色を実現させました。
また、漆器の世界では伝統的な色ですが、これまで余り表舞台出てきていなかった「白(クリーム)」、「青漆(グリーン)」と「洗朱(オレンジ)」をラインナップに入れることが出来ました。
「白(クリーム)」
白の顔料を使いますが、漆そのものが持つ色のためにクリーム色となります。漆器の世界ではこの色を“白”と呼びます。もちろん化学着色料未使用です。
「青漆(グリーン)」
歳月を経れば明るく発色し、深い緑からエメラルドグリーンへと変化していきます。こちらも化学着色料未使用です。
「洗朱(オレンジ)」
歳月を経れば明るく赤みがかったオレンジ色から、オレンジ色へと変化していきます。やはり化学着色料未使用です。
「ピンク」
「うるしの器あさだ」さんが作り上げたこれまでになかった新しい色です。当たり前ですが化学着色料未使用です。
今回、これまでの長い漆器の伝統の中で作り上げてきた色の中にもポップな色が存在することを紹介できることをうれしく思っています。
おねこ様のお好みの色やお部屋の雰囲気にマッチする色が選べるのではないでしょうか?
<リターンについて>
【おねこ様用】
①本漆塗り漆器「おねこ椀」
・1客:¥10,000(送料、消費税込み)
・口径:外寸15cm、内寸12cm、高:4cm・カラー:ピンク、白(クリーム色)、青漆(緑)、洗朱(オレンジ)、朱、黒
②本漆塗り「金梨地粉加飾」漆器「おねこ椀」
・1客:¥100,000(送料、消費税込み)
・口径:外寸15cm、内寸12cm、高:4cm・カラー:黒のみ
【同居人用】
①本漆塗りカップ
・1客:¥6,000(送料、消費税込み)
・口径:6.5cm、高:7.5cm・カラー:黒、朱(内側白)
②本漆塗りスプーン&フォーク
・1セット:¥3,000(送料、消費税込み)
・内容:漆塗りスピーン、フォーク各1本ずつ・配色:黒、朱
【仲良しセット】
①選べるおねこ様漆器with同居人様カップ
・1セット:¥15,000(送料、消費税込み)
・内容:おねこ椀1客+カップ1客
おねこ椀のカラー何れかをカップの黒また朱を選ぶことが出来ます。
<実施スケジュール>
木地(おねこ椀の形に木を削った状態)の調達を1、2月に行います。
その後下地塗り工程を済ませます。
目標金額に達成後ご支援の数に応じて塗りをおこないます。
塗り、乾燥を経て発送は5月中旬より順次開始致します。
*気候、天候により漆の乾き時間が変わってくるため、多少前後する場合がございます。
*気候、天候によりイメージ写真とは一品一品発色が異なります。
<最後に>
プロジェクト責任者
あらい有限会社 副社長 荒井良将
今回はねこ様の器という切り口から、いままで繋がりを持ち得なかった方々にも漆器という素晴らしい器物を知っていただき、再認識していただけるきっかけとして頂ければと思い企画しました。本来の漆器を介することにより、日々の健康を向上させる、食卓に笑顔を増やす、人の気持ちを和やかにすることが出来ると考えております。
日々の暮らしをより良いものにする為に、そのひとアイテムに漆器を使用してみては如何でしょうか。
今後も様々な企画紹介や活動を行い、皆様の生活のサポートやこの産業を盛り上げるお手伝いをさせていただければ幸いです。
京焼・漆器のあらいWebサイト(別画面で開きます)
京都・漆器のあらいBlog (別画面で開きます)
うるしの器あさだ (別画面で開きます)
<本プロジェクト方式について>
本プロジェクトはAll-or-Nothing方式で実施します。目標金額に満たない場合、計画の実行及びリターンのお届けはございません。
最新の活動報告
もっと見るお待たせしました!楽しんで使用されて下さい。
2019/06/01 09:47ご支援いただきました皆様、大変お待たせいたしました。おねこ椀などの準備が整いましたので発送させて頂いております。是非とも各器物共に漆・漆器の良さを堪能さし、楽しまれて下さい。改めて今回の企画にご賛同、ご支援いただきありがとうございました。また新たな活動の際にはご報告させて頂きます。宜しくお願い致します。 もっと見る
成功にてプロジェクト終了することができ感謝!
2019/04/03 10:362月半ばよりスタートしましたペット用漆器『おねこ椀』の企画も無事終了となりまた。最終的には174%の達成率まで伸ばすことが出来ました。支援いただきました方々、並びに多方面にてご協力くださいました方々に感謝申し上げます。納品まで期間はまだありますが、どうか楽しみにお待ちいただければと思います。 もっと見る
百聞は一見にしかず!やはり体験が一番の近道!
2019/03/18 10:24先週末3/16、17にて福岡県八幡東区にあります溝上酒造(株)様の蔵開きに出店参加させて頂きました。出店内容は、磁器のぐい呑みと漆器のぐい呑みとで同じお酒を呑み分けて、器の違いでお酒の飲み口がどの様に変化するかの体験コーナーを開かせて頂き、同時に販売ブースも併設させて頂きました。若い方から年配の方まで幅広い大勢の方々に体験して頂き楽しんで頂き、多くの方に漆器の良さを再認識して頂くことが出来ました。熱狂的なリピーターも出現し同日に5回以上体験された方もおられました!若い方(20~30代)は漆器に触れたことのない方が多く、実際に手に取り試飲で使用することにより漆器の良さを体感できたことを楽しまれる方が多かったです。純粋に興味を持って頂き飲み口の違いに驚きの声を上げる方、その体験を伝えて仲間内の方を連れてきてくれた方、その周りで反応を見て興味を持ち試飲して頂いた方、様々な入り口があっても漆器の良さを知ってもらえる活気に満ちたブースになりました。中には、「そんなに飲み口なんて変わらんだろ!俺は騙されんぞ~!」と試飲をしてもらった男性も「なんだこれ!!!全然ちゃうやん!!!」などコント的なやり取りで笑い声も多く生まれました。また、漆器を紹介する中で一番多かった質問が「お手入れ」でした。扱いが大変だと思われている方がやはり多く、しかし、実際のその場で流水だけでの「洗い」、粗品タオルでの「拭き」を行っている場面を見て頂き、本物の漆器は扱いがむしろ簡単だと、考えを再認識して頂ける良い機会にもなりました。併せて、「熱耐性の高さ」、「化学耐性の高さ」、「硬度の高さ」を認識して頂くことにより、普段使いでの使いやすさも認識して頂くことができました。漆器を理解し興味を持って頂いた方の中には早速家庭で使ってみたいと購入をされる方、同じ日本酒好きの方にぐい飲みをプレゼントしたいという方などうれしい限りでした。こうした実体験を伴うことにより漆器の良さをより身近に感じて頂けることで、漆器というものはまだまだ多くの人に興味を持っていただけると強く感じたイベントとなりました。引き続きこの様な機会を増やしていけるような働きがけを増やし、より多くの方々に漆器の良さを認識して頂きたいと思います。今回お世話になった酒蔵様情報溝上酒造株式会社住所:福岡県北九州市八幡東区景勝町1番10号TEL:093-652-0289 もっと見る
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