お陰様で無事石巻の子どもたちへ紙芝居と音楽を届けることが出来ました。
これもひとえに皆様のお陰です。
クラウドファンディングで目標金額に足りなかった資金は、直接振り込みなどを通して満額集まりました。
僕は勿論の事、ミュージシャンの光太郎や作画をしてくれたフミカちゃんもできる限りのことをした達成感があります。
そこで気付いたことをシェアしますね。
被災後5年が経ち、ボランティアはシビアな面もありました。
綿密な打ち合わせ(朗らかすぎるけどね)と突っ込んだ反省会の様子です。
僕はこの時多くの事を感じました。
①避難所から仮設住宅へ、そして公団住宅や一軒家へとせっかく深まった絆がバラバラになってしまう問題。その度子供たちは心のよりどころを失い、それを助けるボランティアのスタッフへすがってきます。
陽気なミュージシャン光太郎の側から離れたくない男の子が、のくのくハウスが終了しても何度も戻ってくるのです。走り寄って抱きしめて、マウイへ連れていきたい気持ちになりました。でもそれは事前の打ち合わせでやってはいけないタブーの一つでした。
必要以上に感情を露わにしたり、守れない約束をしてはいけないのです。本当に切ないたった一瞬の出会いと別れでした。
②子供たちは何かしてもらうより、一緒に何かをやりたいのです。
そして将来自分がどんな大人になって、どんな人生を歩むのかポジティブに夢を持つことです。それにはそれに向かって進む大人の背中をいつでも見れる環境が必要です。
③石巻の子どもたちは、誰の所有物かよくわからないときは決して手を付けません。お土産でさえもがっつくことはありません。
余っているチョコレートにもOKが出るまで我慢をします。
全てを失った出来事を小さなハート一杯に受け止めた彼らは、別の次元にシフトしたのかもしれません。
④にじいろクレヨンのスタッフの人達は終わりの見えない奉仕活動の中にいて、日々起こることに追われている感じがしました。
彼らを労う何かが外側かやって来ないと、疲れて潰れてしまう気がします。それはお金を募金するだけでは解決しない問題だと思います。もちろん25名あまりのスタッフの人件費、光熱費、家賃と出ていく経費を補うお金は必要です。
しかし、僕がやらせて頂いたこの企画から学んだことを受け止めて、新しい発想でスタッフの皆さんを支えてくれるアイデアがとても重要だと感じました。
他の被災地も大変な時期なのは十分承知しているつもりです。
でも人間は「生きていればそれでいい」というものではありません。こころの、魂の発達を促すには共に歩む同士が必要なのです。
忙しいあなたにいつもそれをやってくれとは言いません。
でももしあなたにスキルやアイデアがあるのなら、のくのくハウスへ足を延ばし、チャレンジしてみてください。
それはきっと、彼らだけではなく、あなたの未来へのヒントとなるでしょう。
募金をして下さった皆様!本当にありがとうございました。
これは僕の自己満足の為でなく、ご縁あるものと共に作る未来のための第一歩を踏み出すエネルギーになりました。
そしてそのギヤを一速、二速とシフトしながら、ここで学んだことが熊本やその他の被災地にも必ず役に立つと信じています。