出演者紹介6
「今までのやり方を全面的に改革していかなくちゃいけない。革命ですよ」
桃浦にすごい漁師さんがいる!
甲谷さんを紹介してくれたのは、現在、TRITON SCHOOLを一緒に手がけている筑波大学の貝島先生でした。
15歳で船に乗り、カツオの一本釣り、マグロの延縄、北洋漁業(サケ・マス漁)、南米トロール船など、数々の漁船の船長を歴任したという浜のレジェンド。宮城県の調査船を定年で降りたあとは、故郷の桃浦で、刺網やカゴ漁などを営んでいます。
甲谷さんは漁師として働く傍ら、浜の衰退を誰よりも嘆き、なんとかしなくてはと行動を起こしてきました。そのひとつが、震災の翌年から筑波大学貝島研究室と一緒に運営している「牡鹿漁師学校」です。浜の暮らしの豊かさと漁業の魅力を伝えることで、浜の担い手をつくろうという試みですが、実際に甲谷さんに出会い、漁業を知り、こんなに素晴らしい世界があるんだ!と衝撃を受けてやってきた人がいます。甲谷さんの弟子である土橋さんは、5年前、51歳のときに東京から移住。甲谷さんのもとで漁業を学び、2018年に準組合員(共同漁業権)の資格を取得しました。現在は甲谷さんとともに小漁を営むほか、小型定置網船でも働いています。
漁師は代々、その家で受け継がれてきたもの。
特に養殖業を営む漁師にとって、よそからやって来たひとを受け入れるという経験は、ひと昔前では想像もつきませんでした。
だからこそ、「革命」なのです。