三浦くんがはじめさんの元に就業し、もうすぐ2年が経とうとしています。
「一人前に育てたい」というはじめさんの思いと、

「漁業者として迎え入れたい」という地域の声が後押しし、
三浦くんは今年2月に準組合員（共同漁業権）の資格を取得しました。

新規参入者の漁業権取得に関しては、まだまだ消極的な風潮があるのが現実。
大阪から雄勝へやってきた彼は当初、突然現れた「よそ者」として周りから警戒され、
時には「早く大阪に帰れ」と言われることもありました。
しかし素直で明るい三浦くんを少しずつ地域の人も受け入れ、
真面目に仕事に励む彼の姿は今、震災後人口が激減した地域にてとって眩しい存在となっています。

準組合員資格のスピード取得は、彼の頑張りと地域の理解・信頼関係があったからこそできたこと。
資格取得の審査時に三浦くんを推薦してくれた人の中には、「早く大阪に帰れ」と言っていた漁師さんの姿もありました。
今では「大輝は素直だからな」とにこやかに語る、心強い味方です。

親方、そして地域に支えられながら三浦くんは、

「漁師として独り立ちする」という目標に向かって少しずつ歩き出しています。