ファンタジーの最高峰である『不思議の国のアリス』。
メルヘンとエスプリが詰まったこの作品を、全ての人が気軽に読める「無料アプリ化」します!
はじめまして。文章を書いたり翻訳をしたりデザインをしたりエンジニアをしたり、と色々なところに顔を出しているフリーランスyamaneと申します。
20代半ばの小娘で、大学在学中は文学研究を行っていました。その関連から、文字を書いたり機械をいじったりするお仕事を請け負っています。
今回は「不思議の国のアリス」の読み物アプリ制作でプロジェクトを起こさせていただきました。
『不思議の国のアリス』は英国文学の代表格。私は10才くらいの頃に初めて読み、その不思議な世界観の虜になりました。英語の勉強は、これを読むために始めたといって過言ではありません。
物語概要をご説明させていただきますと――
ある日アリスという名前の少女が川辺でうとうとしていると、目の前を白いウサギが通りすぎます。驚くべきことに、そのウサギは服を着て懐中時計を携えており、「大変だ、大変だ、このままでは遅れてしまう!」と駆けてゆくのです。
「非日常」なその様に興味をもったアリスは、ウサギを追いかけて大きな穴に落ちてしまいます。穴の先には、常識が溶けてしまうほどに滑稽な「不思議の国」がありました。アリスは「ニヤニヤ笑いのチェシャ猫」や「博識なイモムシ」、「いかれ帽子屋」などと交流しながら不思議の国を進んでいきます。奇妙で楽しい道行きでしたが、やがてアリスはとある裁判に巻き込まれることになります。不思議の国の女王相手に、不誠実な裁判に対して抗議の声をあげるのです――。
世界中から愛されているアリス。モチーフとして好まれている一方で、実は「きちんと読んだことがある人」は意外と少ないです。
特に英語という壁から、日本での読破率はいまひとつ。
そもそも『不思議の国のアリス』は、英単語や英国文化をもじった言い回しがとても多いという特徴があります。そのため英語圏以外の人間からすると、「児童書」にしてはレベルが高いといわざるをえません。
例えば本文中のとあるシーンで、アリスはネズミとこんな会話を交わします。
`I had not!' cried the Mouse, sharply and very angrily.
`A knot!' said Alice, always ready to make herself useful, and looking anxiously about her. `Oh, do let me help to undo it!'
これを直訳すると
ネズミは怒りながら「違う!」と鋭く叫びました。
「あ、結び目ね」
いつでも誰かの役にたちたいと思っているアリスは、「ねぇ、私にほどくのを手伝わせて」とあたりを見回しました。
日本語文だけを読んだ方には、いまひとつ意味が通じない事と思われます。これは英文の「同音異義語」で遊んだ文章で、英単語のnot(=違う、いいえ)と、knot(=結び目)を`I had not!' `A knot!'と並べることで遊んだ文章です。
不思議の国のアリスはこうした言葉遊びが非常に多いため、英文に挑戦した方には「難しい」という印象を抱かれがちです。もしくは日本語訳だけを読んだ方だと、「とにかく意味がわからない話」と思われてしまうこともあります。
しかしきちんと理解することができれば、英語学習のきっかけにもなるのではないでしょうか。
「アリスのお話を思い出してみて」と言って、あらすじをきちんと語れる方はどれほどいらっしゃるでしょうか。たいていの方は、「ディズニー版」のアリスと数人のキャラクターが浮かぶのみにとどまるかと思われます。
ディズニー版のアニメも面白いですし、アリスモチーフのグッズも可愛らしいのですが、できれば「キャラクター」のみならず「物語」としての素晴らしさを皆さんに楽しんでもらいたいです。
その思いから、『不思議の国のアリス』を読み物アプリ化したいと考えています。
実のところ、既存アプリにも「不思議の国のアリス」を読むことができるものは存在しています。
しかしながら、個人的な感想を言わせていただくと「もうちょっと……、しっかり読みたい!」
アリスには多くのメタファーや先程のような言葉遊びが隠されています。エスプリが利いた表現は翻訳が困難で、多くの翻訳でばっさりカットの対象です。
どうせ読んでいただくのなら、そのあたりについても気軽に楽しむことができるようにしたいと思いました。
加えて、アリスのモデルとなったアリス・リデル嬢の人生について(彼女が本物の英国王子と恋人だったかもしれないというエピソード、ご存知ですか?)や、作者のルイス・キャロル氏について等など……たっぷり詰め込んで、「アリスを愛するひとのためのアプリ」にしたい!
そのために資料を購入したり、文章を執筆したり原文を確認したり……と計画していると、どう考えてもコスパが見合わないという事実に直面しました。
私は現状フリーランスとして働きながら生活しており、時間=お金です。
率直に言うなれば、お金にならないモノを作っている余裕はありません。
「アプリに広告をいれて広告収入をいれる」「有償版も用意する」などマネタイズの計画を練ってはみましたが、どうにも現実味がありません。
それでも、やっぱり作ってみたい。
そこでこのクラウドファンディングを利用させていただくことにいたしました。
資金は資料購入費、サーバー(システム)費、デベロッパー登録費、イラスト発注費などに利用いたします。
内容としては、「不思議の国のアリス」本文・翻訳文をメインとした活字主体「読み物アプリ」の形式になります。随所をタップするとミニコラムが現れ、登場人物に関する解説や詩歌の解説が読めるようになります。じっくり読みたい時にはコラムとあわせながら熟読、さっくり読みたい時にはサクサクとストーリーを追えるように留意いたします。
iOS/Android両対応予定です。
ご支援いただいた方には、わずかばかりではありますが、以下のようなリターンをご用意させていただきます。
500円
・製作者よりお礼メッセージ
・アプリの完全版(広告無し版)をお届けします
本プロジェクトで制作するアプリには広告を導入する予定ですが、ご支援いただいた方には広告が一切入っていないバージョンをお届けいたします。
5000円
・製作者よりお礼メッセージ
・アプリの完全版(広告無し版)をお届けします
・アリスのオリジナル壁紙をお届けします
10000円
・製作者よりお礼メッセージ
・アプリの完全版(広告無し版)をお届けします
・アリスのオリジナル壁紙をお届けします
・アプリ内容を書籍として発行してお届けします
アプリの内容を、記録用に少部数印刷する予定です。現状の予定ではA6サイズオフセット印刷で発行するものになります。該当プランでご支援いただきました支援者の方に、こちらをお届けいたします。クラシカルな色調で装丁したファンブックのようなものを予定しております。
30000円
・製作者よりお礼メッセージ
・アプリの完全版(広告無し版)をお届けします。
・アリスのオリジナル壁紙をお届けします。
・アプリ内容を書籍として発行してお届けします。
・(企業様向け)アプリの広告枠をご提供いたします。
無料アプリの広告枠を1枠ご提供いたします。掲載期間はアプリ公開日より1年間とさせていただきます。(過度な暴力表現・性的表現などを含む広告に関しては、申し訳ないのですが掲載いたしかねます。)詳細につきましては、システムメッセージにて直接ご相談させていただきます。
当プロジェクトページをご覧いただき、ありがとうございました。
「物語」は、直接的に人の腹を満たしたり病気を癒すような力はもっていません。
しかしそれをどれだけ知っているかで、人生の豊かさは変わるのではないでしょうか。
このプロジェクトは、実績や経験の薄い小娘が趣味と愛情だけでひた走っている状態です。
持っているものといえばチャレンジ精神くらいのもの。それでも「新しいことをしてみたい」という気持ちと「物語好き」の気持ちを、ひとつのカタチに成すことができればと願わずにはいられません。
ご支援いただけましたら幸いです。
最新の活動報告
もっと見る最近のご報告と開発言語のお話。
2014/12/01 07:16こんにちは、【アリスを愛する全ての人に『不思議の国のアリス』をいつでも読める無料アプリ化】のyamaneです。 プロジェクトをご覧頂いている皆様、そして特にご支援いただいている皆様ありがとうございます。 トップ写真になっているのは、プロジェクトのミニカード型宣伝物です。 何らかのかたちでお邪魔したリアル店舗さんに置かせていただいたりしております。 店長さん、スタッフさんとお話させて頂くこともあるのですが、「お詳しいですね……!」と感嘆してしまうような方々もいらっしゃったり、ほんと知識量に脱帽です。 (作品中に出てくる詩を諳んじたりとか。格好良い!) はしゃぎすぎて風邪をひいたりもしていましたが、くしゃみをしながらでも本を読んでしまいます。もはや習性ですね。 さて宣伝やくしゃみのお話だけというのもなんなので「アプリの開発言語はなに?」というお話です。 技術的なお話になるので、興味のない方にはつまらないお題かもしれません。 そういう方は、申し訳ないのですが読み飛ばしてくださいませ。 ――ひとくちに「アプリをつくる」といっても、手段は様々です。 開発言語(プログラミング)も種類が多く、開発するアプリの内容によっても適した言語は変わってきます。 例えば ・Java(androidの定番言語。eclipseとAndroid SDKも併用) ・Swift(iOS用。夏に拡張があった注目株) ・Objective-C(iOS用。Xcodeを併用) などなど。 ……上述リストでなんとなくお気づきの方もいらっしゃるでしょう。 アプリを制作するうえでの最大の壁の一つが、「プラットフォームによる言語の違い」です。 androidでしか使えない言語、iosでしか使えない言語があるので、ひとつのアプリをandroid/ios両対応にさせるためには手間が2倍以上になります。 「最初android用に作ったものをios用に作りなおす」などは、ユーザーの方々の予想以上に労力がかかる作業だったりします。(主に開発言語の習得が) 全ての言語に堪能な開発者がいれば特に問題はありませんが、そういう方はそうそういません。 さらに言うと、androidでも端末ごとに対応言語が違ったりすることもあります。開発者側からすると、学習コストと開発コストがどんどん高くなっていくわけです。 面白いアプリを探していた友人が 「コレ面白そう! あ、でもandroidは対応してないのか……。同じモノをコピーするだけなのになんで出してくれないのよ!」 と怒っているところに遭遇した経験がありますが、残念ながらそう簡単なモノではないのです。 その友人には、説明とおやつで怒りをおさめていただきました。 さてさてそこで、yamaneは何の言語を使えるのかといいますと……。 プロフィールなどにもちらっと記述していますが、私の本職は「WEB制作」です。つまりはWEBサイトを制作する側の人間になります WEBサイトの制作に使う言語は、HTML5、CSS3、Javascript、PHPなどなど。 「おや、上のリストに載ってる言語がないじゃないか」と思った方は目聡いです。 まさにその通り。私が普段使用している言語はWEB制作向けの言語、いわゆる「アプリ開発向けの言語」ではありません。 「じゃあアプリ制作なんてできないじゃないか、お前大丈夫なのか!!?」と思われた方々、ご安心ください。 実は今では、本来アプリ向けではないHTML5で、アプリを制作できるようになっているのです! HTML5で素晴らしいのは、androidとios、両方に対応しているという点です。これをクロスプラットフォームと言います。 もちろん本来WEBサイト製作のための言語なので、WEBサイトも作れます。ブラウザゲームとかも作れます。 使い方次第ではあるのですが、個人的には万能言語として崇めたいくらいに愛用していたりします。 ちなみに、デメリットもあります。 主に反応速度面なのですが、複雑なアプリやアニメを作ろうとすればするほどに、タッチしてからの反応が遅くなったりします。 ただ今回のアリスアプリに関しては、絵と文字が主体の読み物アプリでありデータとして軽いため、ほとんど関係のないお話です。 個人的には、「これから開発言語を覚えようと思っているのだけれど、何にしようかな」と悩んでいる方がいらっしゃったら、「とりあえずHTML5がいいと思います!」とイチオシしていたりもします。 (無論、一長一短かつケースバイケースではあるのですが) というわけで長々と綴ってしまいましたが、 アリスアプリはHTML5で制作します、というお話でした。 今後とも宜しくお願い致します。 もっと見る
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