田中薫氏の昨日の活動報告で “Sirabe” が登場しました。
そこでメンバーとして参加してた、私・出口煌玲(横笛)からの視点も述べてみたいと思います。
このバンドは、とても良い音楽をしていました。
曲が、音楽哲学というか、音楽禅問答みたいな感じもあり・・・
だから、オーディエンスも???てな表情も・・・
私達メンバーも当時は曲を掴みきれずに頭の中が???のままの演奏してたので、
そりゃお客さんも???になりますね (^O^;
日本の懐かしい童歌や民謡等をモチーフにした曲も多かったのですが、
変拍子や不可思議な譜割り、独特の響き、掴みどころが難しい曲になっていました。
これによって変化に富んだ日本の自然や四季の機微を表現していたと思います。
今にして思えば、Sirabe の世界観や音楽手法は パリでライブしたら反響あったかも知れないですね。
彼の地にはオーディエンスに提起された作品により、どこまで議論が発展するかが現代芸術として高く評価される土壌があるということを、過去関わったプロジェクト公演で知りました。
Sirabeは、何回か回数重ねるうちに、味わいが滲み出てきた感じでした。
演奏もサイレントで抑制された感じ(いわゆる侘び寂び)で、水墨画が合うようなサウンドでした。
静寂の中、時に突発的に瞬間鋭い音を出したり。
当初は ギター・ベース・和太鼓のトリオで、旋律専門の楽器が無かったらからさらに難解な感じだったようです。
和太鼓の夕田氏の紹介で最初はゲスト、次にはメンバーになってしまい(^O^; 年に数回のペースで活動してました。
ラウドで熱いUKIYO Band と サイレントでCoolなSirabe 田中薫の陰陽両極の人格!?が、統合されて UKIYO ORCHESTRA として再生される基盤になったように感じます。
(本当は UKIYO Band 、Sirabe 両者に一貫しているものはあったのですが)
すると、思いがけない化学反応でしょうか?
何故だか踊りたくなるようなダンサブルなGrooveが出てきたりして・・・変拍子なのに(笑)
『お祭り感』が増幅したようですね。
こういう経緯もあって UKIYO ORCHESTRA の音楽は深くて広くて楽しいのです(^O^)