小林英樹(保護者役 写真左)
中学校の教師をしていた頃の自分と対話しながら取り組んでいます。
作品中の言葉、行動、思考、一つひとつを丁寧に紡いでいかねばなりません。
私たちが「親の顔が見たい」で出来ること、やるべきことを見失わないように真摯に取り組んでいく決意です。
「ウチの学校に限って」「ウチのクラスに限って」「ウチの子に限って」「この地域に限って」…どこかで思っている自分がいたのかもしれません。演劇として、教育として力ある本作品。あの頃の自分にも観てほしい。どうぞ、みなさまよろしくお願いします。
小林真央(教師役 写真中)
親の立場、教師の立場というものは、自分がなってみなければ、そうそうわかりません。でも演劇は擬似的にその立場に立たせてくれます。いつもとは違った視点で物事を見ることができます。親や教師達は子供のいないとき、どんな話をしているのでしょうか。少し覗いてみませんか?
萩坂心一(保護者役 写真右)
『親の顔が見たい』は「いじめ」をテーマにした作品です。その公演舞台を、私は過去三回観ましたが、それぞれ違う劇団で、唯一、希望が見えたのが、まんぼさん演出の舞台でした。そんなこともあり、まんぼさんが声をかけてくださったので、迷わず出演することにしました。
今回、私も含め現役の学校教師が七人も出演します。「いじめ」は、我々教師にとって重要な問題なので、日頃から向き合ってきたつもりでした。ところが、今回の稽古に参加する中で、私自身が「いじめ」ときちんと向き合ってこなかったことがわかり、愕然としました。どこかで避けていたんですね。
まんぼさんの稽古の進め方は、非常に刺激的で、「演じる」以前に、その役を「生きる」ために、どんなことを感じ、どんな行動をするのか、「前提条件」を模索するところから取り組んでいます。そうやって、丁寧に創りあげていくので、八月の公演は、きっと心を打つ舞台になるでしょう。
今回、小中高生を「招待」しようと、クラウドファンディングを始めました。この作品と出会う小中高生の中には、いじめの加害者も、被害者もいるかもしれません。子供たちがこの舞台を通じて、「いじめ」を「自分の問題」として捉えるきっかけになることを切に願ってます。
子供と同じくらい観てほしいのが、親と教師、つまり大人です。大人が逃げている限り、深刻ないじめは減りません。私もその一人、傍観者側にいると心は痛みませんからね。「いじめをなくす」、「いじめゼロが目標」という姿勢では、問題の解決にはつながりません。今起きている現実とどう向き合うのか、我々大人の踏ん張りどころではないでしょうか。
大人の皆さん、ぜひクラウドファンディングにご参加ください。文字通り「未来への投資」になると思います。そして、劇場に足を運んで、生の舞台をご覧ください。劇場には、舞台と観客席が一体となるような工夫が施されています。演劇を通して、ともに悩み、ともに喜び合えたら、嬉しいです。
皆様のご理解とご支援を、心よりお願いいたします。