ロマン派音楽研究会管弦楽団を応援いただいている皆様
おはようございます、2月25日の特別演奏会に向けてちゃくちゃくと準備が進んでいます。
今回は、前プロで演奏するチャイコフスキーピアノ協奏曲の話題です。
★チャイコフスキーとウクライナ、そしてワーグナー★
リングの前プロで取り上げるのは、ピアノ協奏曲の王様とも言える大人気曲のチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番です。
チャイコフスキーは、ロシアを代表する大作曲家ですが、彼の父方の出自はウクライナのチャイカ家です。
こうしたことから、チャイコフスキーはウクライナに対する強い思いを持っていたようで、交響曲第2番でウクライナ民謡が使われていることはとても有名ですが、数年後に書かれたこのピアノ協奏曲第1番でも、美しいメロディの多くは、ウクライナ民謡からとられていると言われています。
このようにこのピアノ協奏曲は、チャイコフスキーのウクライナへの思いが昇華された作品であり、まさに今だからこそ、この作品を心を込めて演奏する意義があるのかもしれないと感じています。
さて、ワーグナーとチャイコフスキーの関係も面白いエピソードがあります。チャイコフスキーは、新聞社からの派遣でリングの初演記事を書くために第1回バイロイト音楽祭でのリング初演に参加しているのです。なお、チャイコフスキーはリングに対して、辛口の評論を残しています。
このリング初演の直前、アメリカ・ボストンで行われたこのピアノ協奏曲第1番を初演でピアノを弾いたのは、リストの弟子にして、指揮者としてはワーグナーの弟子でもあったハンス・フォン・ビューロウなのです!
今回のソリストの新井瑛久さん最高です!
壮麗にして、力強さは半端なく、ほの暗くロマンチシズムに溢れた音色と大きな表現はコンサート最大の聴きものとなること間違いありません。
おまけで第12回通常研究会での練習の風景をちょっとだけ掲載しますね。ぜひ、ご覧ください!