昨日届いた種バチですが、昨日の段階ではまだミツバチさんたちが興奮しているので、ふたを開けることができませんでした。
本日、朝から開けて、内検(巣の中を確認すること)をしました。
おどろくほど元気でたくさんのミツバチのいる、とてもいい状態の種バチでした。
これから、届いた巣の中にいるダニの除去などをしていきます。
農薬系は使いたくないので、様々な方法を用います。いま、画像で夫が指さしているのは、ちょっとわかりにくいのですが、「オスのミツバチ」の巣房です。オスのミツバチの幼虫が入っているお部屋、ということです。
じつはミツバチのオスは、まさにごくつぶし(笑。
一生に一回あるかないかの、他の巣の女王蜂との交尾のためだけに生きています。もちろん交尾が終わるとそのまま死にます。ただ、交尾ができるのはとても恵まれたオス蜂でして、ほとんどのオス蜂は交尾もできずに一生を終えます。
蜜を採りに行くこともなければ、卵や幼虫、さなぎの世話もしません。ただ、他の働きバチが集めてきた蜜を食べるだけで、巣の中をうろうろしています。あまりにも働かないので、時々、他の働きバチに巣から追い出されます。追い出されるとすぐに死にます。
巣房の大きさが、ほかのミツバチのそれよりも大きいので、すぐにオス蜂の巣房だとわかります。なんの役にも立たないので、オス蜂の巣房を見つけると、通常はすぐに除去します。
このオス蜂を、ちょっとかわいそうな方法でダニ退治に使います。
ダニは、ミツバチが幼虫のときにたくさんの卵を産み、ミツバチがさなぎになったとき、さなぎの中に入り込みます。そのさなぎの中でたくさん成長していく、というサイクルを繰り返します。
つまり、オス蜂の巣房を見つけて、その中にオス蜂の幼虫がいても除去せずにそのまま放置し、さなぎになったときに、巣から除去する。そうすることで、成長過程のダニを「オス蜂といっしょに」退治することができます。
ちょっとかわいそうなのですけどもね。