備前焼の作者自身が造る新たな発想の窯を完成させ、縁起物の左馬茶碗を焼き上げます。そして、陶玄郷の進化も目指します。
基本は、新たな発想の窯を造るための資金集めです。
窯の有る5000坪の山をフラクタルの森という名前を付けて陶芸の森、癒しの森、再生の森、哲学の森、陰陽の森として多くの人達に活用していただけるものとしたい。窯は途中まで出来ていますが、築窯からいろんな事を一人でやっていますので完成が遅れています。資金的な事だけでなく多くの人達とのご縁が夢想家である私に現実的な力を与えてくださると考えています。
▼はじめに
作家としての玄明の略歴を載せておきます
上田 玄明
• 1950年 愛媛県 内子町生まれ
• 1968年 東海銀行上六支店(現、三菱東京UFJ銀行)に入行
• 1970年 デザイン専門学校にてインテリアを学ぶ
• 1971年 様々な職業につく(1984年法人を設立)
• 1980年 砥部焼を学ぶ
• 1987年 備前焼を学び始める
• 1990年 陶芸家として道を決意 登り窯を借りて初窯
• 1991年 山陽町(赤磐市)に穴窯を築窯し独立
• 1998年 賀陽町(吉備中央町)に登窯を築窯し移転
• 2000年 田部美術館「茶の湯の造形展」初出品初入選
• 2006年 新たな小回りの利く薪窯を築窯
• 2013年 新たな発想の穴窯を築窯準備
• 2015年 2015年 築窯中 5月には完成予定
(作者)
20代は「真理」とか「自由」といったことに惹かれつつも道に迷い、職も転々としてムダの多い人生を送ってきました。しかし、そのムダとも思える時間の中で多くの学びも有りました。
紙業関係でベネッセが顧客に加わり順調に業績を伸ばしたことで法人にしましたが、小さい頃から、図工と理科と体育が大好きで、もの作りが大好きでしたので、スノーボードを作って販売しようとしたり、ジェットスキーの魅力に惹かれ漁協の土地を借りて海岸に基地を作ったりしました。
しかし、その道は違っているかのようにブレーキをかけられましたが、陶芸の道は、いろんな偶然が重なりここまで導かれています。
40才の時に陶芸の道を決意しこれまでの仕事を他社に移して、同時に結婚と子供も授かり、まさに人生の再スタートをきりました。しかし、この陶芸の道も甘くは無くて苦労の連続でしたが、気がついてみれば現在に至っています。
▼作品と哲学とフラクタルの森の紹介
私は、花器から普段使いの食器など、思いつくまま色んな物を造っています。
伝統的な備前地方の田土を使うだけでなく山土を混ぜたり色んな粘土も使い
山を整理すると出てくる雑木なども使い、完全に薪だけで焼き上げています。
そして、哲学的思考にひかれ作陶の合間に窯のある5000坪の山を
「フラクタルの森」として整備して思考の見える化に挑戦しています。
フラクタルとは、部分は全体と相似形をなすという意味を持っている数学用語であり、PCも二進法で複雑な仕事を高速でこなしているように現実の世界も陰と陽の二つの要素で成り立っているという考え方です。世界を見るために、人間の体の中にもその陰陽が組み込まれているだろうという発想です。
(森の構造図、山の中にこの十字架の道を作り、それぞれの場所に意味を持たせ、散策していただけます)
右脳的なモノ(陰)と左脳的なモノ(陽)、この2つがクロスしながら全ては存在している。
人の中に組み込まれた十字架の中に、あたかも「神は、自らに似せて人を創られた」が如くに大いなる神秘が込められていると思っています。
そして、その同じ形が万象万物の中に姿形を変えながら存在していると推定されます。
この考え方から導き出されるのは、世界を正しく見るために必要な事として「複眼で見る」こと、これは「深く見る」ことにつながり、「比喩で見る」ことにつながると考えます。
(樹木に翻訳してみる)
複眼で見ることなくいろんな作業を繰り返すと、どんなに頭脳明晰な人であっても信じられないような失敗をしてしまうようです。躁うつ病もそうですし、インフレデフレの蛇行もそうですし、左翼思想と全体主義の蛇行もそうです。全ては波を描き揺らぎながら成長しバランスをとっているのですが、単眼で物事を見ているとそのことに気づけないようです。表面の目に見えている所ばかりを見ていると判断を間違うようです。
(社会経済を比喩で見る。陰陽の十字架で出来る4象限を見る必要がある)
薪を使っての窯焚も窯の温度が上昇するに従って対応の変化を要求されます。
薪を入れさえすれば温度が上がっている状況から、入れると温度が下がる状況が生まれてきます。波を描き始めるのです。薪の量と空気の量のバランスも有りますし入れるタイミングの問題も有ります。どのような表情にしたいのかという課題も有ります。
いろんな事が複雑に絡み合って訳が分からなくなることもありますが、それでも基本は2進法なのです。入れるか入れないか、薪や空気の量を増やすか減らすか、時間を早めるか遅くするか、原点に返れば2つの選択の積み重ねです。
備前焼は、ただ薪窯で土を焼き上げるだけの原始的なものですが、薪の灰が舞い上がり作品と反応して釉薬のようになって表情を造ってくれたりします。
土で造られた器も、私たち人間も、原材料は同じ地球という大地であり、窯の中で起こっていることがこの時代の諸相と相似形をなしている。
どんな器(人)もどうしても置かれた環境に左右されます。
原則、その環境の人(器)でしかないのです。
しかし、その中には、目には見えないが色んなエネルギーが込められています。
複眼で立体的に見て比喩で考えることをしなければ正しく判断できているか危ういモノがあります。自然界も人間社会も、「弱肉強食」(陽)のように言われることが有りますが、深く見ると、間違いなく「共存共栄」(陰)という部分が有ります。企業活動も「利潤追求」(陽)のように言われることが有りますが、同じく「社会貢献」(陰)という事が同時に存在しなければ仕事の継続は有りません。このように複眼で見なければならないのに、表面的なモノしか見ない単眼で物事を考える社会になってしまったために鬱病なども増えているのだと思います。
哲学的な所はこのくらいにして、これらの事に興味の有る方は私のホームページを見てください。
▼新たな発想の窯の説明
窯の作品を焼き上がる為に薪を使っていますが、
作品を焼き上げるための熱の伝わり方にも陰陽の2つが有るようです。
今作っている窯もそうですが、現在使っている小さめの窯もその陰陽の要素を考えながら焼き上げています。一つは、1000度ぐらいまでメインに使うものとして熱風があります。
そして、作品のすぐそばでも薪を燃やし始めますが、光によるものです。
従来の薪窯の多くが、作品と同じ所に大きな燃焼空間を作るために作品の温度が上がらないうちに光による熱が伝わり表と裏との温度差に大きな違いが出てきます。
「格差」が大きくなるわけです。そうすると、生地が熱で柔らかくなりそして収縮を始める訳ですが、そのときに表と裏に格差が有りすぎると作品にゆがみが生じます。
そのゆがみも全体が収縮する時に収まればいいのですが、モノによっては耐えきれずに裂けてしまうもの、そのままゆがみが残るモノとか出てきます。
今使っている窯もそうですが、作品を詰める場所とメインの燃焼室を分けているせいでその様な作品が少なくて済んでいます。
(作りかけの新しい窯)
(新しい窯の正面)
今度作っている窯は、穴窯の形式なのですが
メインの燃焼室を床下に作り、熱風をUターンして吹き上がらせ全体に巡らせます。同時に全体の床下を通り、階段状の隅の部分の温度の上がりにくい所からも吹き出させようとします。この部分の調整が難しくどのようになるか分かりませんが、どちらの方向に流れようとも停滞しそうな場所で炎の流れが起きると言うことは良い結果につながるだろうと考えています。
この窯の欠点は、煉瓦がたくさん必要なことです。
メリットは、先にあげたことに加え1000度ほど上げるまで、作品のそばに薪を送り込まなくて良いので加工した薪の量が少なくてすむことです。
熱風を送るメインの燃焼室で山の整理で出てくる松枯れや雑木を大量に使っています。狭い空間で燃やすことで窯の反射熱が高温を生み出し、大きな丸太もそのままで簡単に燃え切ってくれます。
(溶鉱炉の反射炉のように狭い空間で薪を燃やすことで炉内での熱反射により効率よく燃焼してくれる)
(雑木)
(現在使っている窯)
今使っている小振りな窯は、中山間地の陶芸愛好家の方には、とてもお勧めの窯です。
山の整理整頓をしながら運動も出来て美しい山を作り薪まで確保させていただけるありがたさはとても大きなものが有ります。もっとコンパクトな窯も可能なので、そのような窯に興味の有る方は、いつでも訪ねて来てください。
▼支援のお願い
窯作りに取りかかったのは、2年前です。
大工仕事も自分でやり窯の構造も煉瓦を積みながら変更を加えることが多く一人で積み上げ手間がかかります。販売関係は字も上手で社交的な家内に手伝ってもらっていますが、PCを苦手としているのでネット関連も私の仕事です。作品作りも5000坪の山の整備も全部自分でやっているので時間がとてもかかってしまいます。この時間を短縮するために資金は使わせていただきます。
私は、どうしても理念的で抽象的に走りやすく、ホームページでもいろいろ書き殴っていますが、自己満足で終わってしまいそうなのです。このような機会にいろんな方向に一歩でも前進できたらと思い支援をお願いしています。
ただ窯を完成させるだけのご支援でなく、将来的には、陶玄郷として、宿泊施設やキャンプ施設も充実させ、多くの方の陶芸の基地としても活用していただけるようにしたいと思っています。
このプロジェクトが良い機会となればと願っています。
今は、工房と自宅しか有りませんが、常設の展示室も有ります。
気楽に暇つぶしにでもフラクタルの森に遊びに来てください。
現時点でも陶芸体験は、工房でも東京あたりに出張してでもやっていますし、趣味で作られた作品も一緒に焼き上げるサービスも提供しています。
▼リターンについて
(左馬の茶碗、見本で1つだけ現在の窯で焼きました)
支援者に対するリターンのメインはご飯茶碗です。
備前では、初窯で焼く飯茶碗に馬の字を反対向きに書き、これで御飯を食べると中風にならないと云われ、縁起の良い物とされています。
言い伝えとしてだけでなく、備前の花瓶などで花が長持ちすることは常識になっているように備前焼には不思議な作用が有ります。古来、水瓶などに多く使われていたように水に対する何らかのプラスの作用が有るようです。おそらくそれは大自然の営みの集積から来た賜り物だと思いますが、岡山理科大学の研究でも詳しいことは分からないそうです。
松の木や人間でもそうですが栄養分の吸収には微生物たちの働きを無視しては成り立たないように、大自然のそれぞれの営みの集積が堆積粘土層に含まれているのだろうと、私は考えました。
それであるなら、微生物の力をさらに借りようと、うちの工房の粘土には微生物群と糖蜜を加えしばらく寝かしています。作品を手にされたら他の器とお茶や水を飲み比べしてみると、おそらく、違いが有ることに気づかれることでしょう。
ただ表情は写真のモノと同じにはなりませんし、サイズも微妙に違ってきます。
全て手作りなのと窯のどこの場所で焼かれたかによっても表情に大きな違いが出ます。
良品のみを選別して送らせていただきますので、あらかじめご了承ください。
(茶碗の画像)
(大中小の茶碗)
小サイズ 約 径 11.4cm 高さ 6cm
中サイズ 約 径 12.5cm 高さ 6.3cm
大サイズ 約 径 13.5cm 高さ 7cm
▼岡山県のへそ(中心)にあるフラクタルの森へお越しください
(国道484からの入り口)
(国道484からの大和山。頂上には気象レーダー。国道から300mの所に有ります)
(大和山と工房の全景)
いろんなイベントも企画しています。
まず、この5月の連休には誰でも参加できるイベントを企画しています。
企画という代物では無いのですが、ただ、たき火の材料とテントを何個か用意しますので、
泊まられる方は飲み食いするモノと寝袋持参で自由に遊びに来てくださいと言ったモノです。
井戸水や電気は有りますが、トイレは簡易トイレや旧式のモノしか有りません。
場所は、岡山道(岡山から山陰方面へ行く道)の賀陽インターを降りて左折して1500メートル走ると左側にあります。
5月の連休までには、新しい窯は完成していると思いますが、おそらく焼き上げるまでには至っていないでしょう。アウトドアライフなどに興味も有って行ってみたいと思われる方は、人数とか一度連絡いただいた方が良いでしょう。陶芸体験もいつでも一人からでも可能です。
▼最後にプロジェクトにかける思いやページを見てくれたひとへのお礼のコメント
このような機会を通じて、私の哲学の集大成でもある「フラクタルの森」のような考え方が広がり、陶玄郷から桃源郷、理想郷、ユートピアへとつながる流れが出来ればいいなと考えていますが、基本は、ただ、作品を活かして使っていただけることこそ、この上ない喜びです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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