(トップの写真は(C)Mori Hideo)
だんだんと上映会の日程も迫ってきました。改めて日程のご案内と、「ヨコハマメリー」についてご紹介します。
【日時】2019年7月15日(祝)
①午後1時~3時30分 ウイズタイムハウスにて(練馬区大泉学園町4-30-20)
「ヨコハマメリー」の上映と、参加者同士の意見交換をします。
②午後5時30分~8時30分 石神井公園区民交流センター3階(練馬区石神井町2-14-1 石神井公園駅前です)
「ヨコハマメリー」の上映と、カプカプ所長・鈴木励滋さんとのトークイベントを行ないます。
【ヨコハマメリーとは】2005年の作品。92分。
INTRODUCTION-かつて、ひとりの娼婦がいた 彼女の名前は“ハマのメリー”
歌舞伎役者のように顔を白く塗り、貴族のようなドレスに身を包んだ老婆が、
ひっそりと横浜の街角に立っていた。本名も年齢すらも明かさず、戦後50年間、
娼婦として生き方を貫いたひとりの女。かつて絶世の美人娼婦として名を馳せた、
その気品ある立ち振る舞いは、いつしか横浜の街の風景の一部ともなっていた。
“ハマのメリーさん”人々は彼女をそう読んだ。
街から消えた伝説の女(ヒト)
1995年冬、メリーさんが忽然と姿を消した。自分からは何も語ろうとしなかった
彼女を置き去りにして、膨らんでいく噂話。いつの間にかメリーさんは都市伝説の
ヒロインとなっていった。そんなメリーさんを温かく見守り続けていた人たちもいた。
病に冒され、余命いくばくもないシャンソン歌手•永登元次郎さんもその一人だった。
(C)hitohito-films
消えてしまったメリーさんとの想い出を語るうちに、元次郎さんは一つの思いを募らせていく。
もう一度、メリーさんに会いたい。そして彼女の前で歌いたい。
現象ドキュメンタリー
本作に出演するのは、メリーさんと関係のあった人たちや思い入れのある人たち、そして昔の横浜を知る人たちである。それらの人たちのインタビューや取材により「メリーさん」とは何だったのか、彼女が愛し離れなかった「横浜」とは何だったのかを検証し、浮き彫りにしていった。いわば本作は、あるテーマ(ヨコハマ、メリーさん)についての「現象」を追ったドキュメンタリーである。
監督は本作がデビューとなる、弱冠30歳の中村高寛。メリーさんが街から消え、彼はその影を追うように、様々な人々へのインタビューを始めた。そしてメリーさんを通して見えてきたものは、市井の普遍的な人の営み、感情、人生の機微であった。撮影開始から5年の歳月をかけ、地元•横浜への親しみが込められた、清々しい感動に溢れる作品を作り上げた。