LITALICO研究所OPEN LABへの応援、ありがとうございます。本日は12月16日(月)開催、福田智史さん、昆野祐太さん(ほか1名調整中)による第6回講義のご紹介です。第6回 障害者雇用の現在と未来 - 「自分らしさ」と市場経済のはざまで日時: 2019年12月16日(月) 19:30〜22:00(18:30開場) 場所: 株式会社LITALICO本社 セミナールーム(東京・中目黒)ゲスト:福田智史さんグリービジネスオペレーションズ代表1979年生まれ。ヤフー、NAVER Japan(現LINE)等を経て、2010年にグリー株式会社に入社。2013年に特例子会社であるグリービジネスオペレーションズ株式会社の代表取締役に就任。2016年度障害者雇用職場改善好事例優秀賞。グリーではファンコミュニティ・プラットフォーム「Fanbeats」の事業責任者を務めながら、特例子会社を通じた精神・発達障がい者の人材活用に力を注ぐ。https://greebusinessoperations.com/昆野祐太さんLITALICO仕事ナビ マネージャー1990年生まれ。遺伝子の疾患で先天性の上肢障害を持って生まれる。弟も同じ障害で、日本で2名しかいないと主治医から言われる。幼少より保健師や作業療法士の方など福祉職の方に助けていただき、社会生活ができるようになったが、成人になり、それが当たり前でなく、自分が幸運だったということに課題を感じ、新卒でLITALICOに入社。就労移行支援事業所LITALICOワークスで障害のある方の就労支援に従事。その後、センター長として事業所のマネジメント・新規事業所の開設・行政連携等の業務を実施。2017年より新規事業LITALICO仕事ナビで営業企画の立案や、インサイドセールスチームの立ち上げ、専門家や業界団体との交渉業務を担当。現在は営業部のマネージャーとして各地の営業チームを統括しながら、営業戦略の立案から推進までを担当。 発達障害や精神障害の方にも、補装具のようなものがあれば、より社会参加が進むと思い、技術を使って、当事者の方の生きづらさを解決するべく、業務に従事。https://snabi.jp/ほか、調整中(近日公開)多様性のためのコストを、誰がどう受け止めるのか自分や家族、身近な人の暮らしを豊かにしていくこと、困っている人の役に立つこと、世の中に対して問いやメッセージを投げかけること。「働くこと」を通して実現したいことは、人によってさまざまです。また、仕事を通して実現したい目標に近づくために、必要なサポートも人それぞれ異なります。必要な知識や技能を得るためのトレーニング、困った時に相談できる上司や同僚の存在、新しい挑戦をするための資金や設備。一人では難しい困難な大きい目標に直面したときに、私たちはチームを組み、会社をつくり、組織の力で乗り越えてゆきます。障害や疾患のある人の場合は、症状の種類や程度に応じた環境調整や、周囲の理解がより個別に必要になることもありますが、働く上で誰かのサポートを必要とすること、お互いの得意を活かしあって集団で大きな力を発揮しようとすることは、障害の有無にかかわらず共通していると言えるでしょう。一方で、企業をはじめとする「組織で働く」ということは、常に金銭的・物理的・人的制約の中での意思決定を求められます。障害や疾患のある人をはじめ、多様な人が安心して働いて活躍できる環境が理想だけれど、そのためのコストを誰がどのように負担するのかという問いもついて回ります。法定雇用率や特例子会社、就労移行支援といった各種制度を調整弁として活用しつつも、市場経済の中で企業はどのように多様で持続的な組織運営を実現するのでしょうか。「自分らしさ」と市場経済のはざまで 、諦めずに現実解を増やしていくOPEN LAB第6回の講義は、「障害者雇用の現在と未来」をテーマに、企業経営、就労支援、当事者のキャリア戦略の観点から3人のゲストのお話をお聞きします。1人目のゲストは、グリービジネスオペレーションズ代表取締役社長の福田智史さん。グリー株式会社の特例子会社であるグリービジネスオペレーションズ株式会社は、社員の約7割が発達障害の当事者であり、個々人の特性を踏まえた職場環境づくりに力を入れながら、仕事を通じ自律的に成長し続けられる会社づくりを目指しています。2人目のゲストは、LITALICOの昆野祐太さん。遺伝子の疾患で先天性の上肢障害を持って生まれ、幼少より保健師や作業療法士の方など福祉職に助けられた経験から、そうした支援をすべての人が当たり前に受けられない現状に課題を感じ、新卒でLITALICOに入社。就労移行支援事業所LITALICOワークスで障害のある方の就労支援に従事したのち、現在は「LITALICO仕事ナビ」営業部のマネージャーとして、全国の働くことに障害のある方と就労支援施設をつなぐ活動に従事しています。3人目のゲストは、20代半ばに発達障害の診断を受けた後、徹底的な自己分析を経て、企業で働き続けるための自分にあった生存戦略を模索、障害者採用枠にて企業で活躍される当事者の方にゲストにお越しいただきます(現在調整中)。自分の特性を理解し、必要なサポートを得ながら一人ひとりが「自分らしい働き方」を追求すること。同時に、市場経済の中で持続的に働いていくための価値を創出すること。理想と現実のはざまで、現場に粘り強い試行錯誤を続ける3人の実践者と共に、障害者雇用の未来について考えていきましょう。講義への参加方法①クラウドファンディングでの先行予約券の購入LITALICO研究所OPEN LABは、社会問題と向き合う人のクラウドファンディング「GoodMorning」にて、6/11~7/7の期間、クラウドファンディングを実施中。地域・経済格差を越え、マイノリティ当事者をはじめ誰もがオープンにアクセスできる学びの場を作るための「開講サポーター」を募集しています。開講サポーターのリターン(お礼のお返し)として、当日の講義に参加する先行予約券をご購入していただく形で、現在お申し込みを受け付けています。・第6回講義の先行予約券: 6,000円(限定20枚)・全講義のオンライン受講券: 5,000円(枚数制限なし)・全講義の参加・オンライン受講・講義の合間に開催のゼミフリー参加券: 50,000円(限定20枚)第6回講義に参加することができるチケットは上記3種類ございます。以下のサイトからリターンを選択し、クラウドファンディングのご支援という形でご購入いただければ幸いです。https://camp-fire.jp/projects/view/162982②Peatixでの通常チケットの抽選申し込み7月中には、Peatixでの通常申込みチケットの抽選を開始します。通常チケットは4,000円(限定30名)となります。追ってお知らせいたします。③スカラーシップ生としての参加こちらも、Peatixと同じタイミングで募集要項を公開いたしますが、経済的に困難な状況にあるが、ぜひ講義に参加したいという方向けに、各回人数限定・選考制での無料参加「スカラーシップ生」枠を設けております。こちらも追って公開いたします。ぜひご参加ください!-------LITALICO研究所OPEN LAB クラウドファンディング「GoodMorning」で開講サポーター募集中!オンライン講義やレポート記事・動画、スカラーシップ制度、会場での合理的配慮など、困難のあるマイノリティ当事者の方もアクセスしやすい環境整備のための資金を集めています。ぜひご支援ください。https://camp-fire.jp/projects/view/162982
障害 の付いた活動報告
OPEN LABのクラウドファンディング、いつも応援ありがとうございます。ついに200万円を突破しました!達成に向けて最後までがんばります。本日は、主に法人さま向けの支援プランのご紹介です。社会課題領域に関する勉強会や、法人スタッフ皆さまが受講いただけるオンライン受講券の法人コードの発行など、今回のOPEN LABの知を活かしていただけるリターンを用意しています。主に法人さま向けのプランとして、以下の支援方法をクラウドファンディング上でお選びいただけます。■開講サポーター法人プラン(15万円)ご提供するリターン(支援への御礼)①活動報告メールをお送りします。②OPEN LAB全講義終了後の「アニューアルレポート」(PDFファイル)をお送りします。③社会的マイノリティに関する社内向け勉強会または、事業・研究プロジェクトに関するディスカッション(1回,2時間)を行います。※③については個別に日程調整を行います。※③について、首都圏外の場合、別途旅費交通費をいただきます。■スペシャルスポンサー法人プラン(20万円)ご提供するリターン(支援への御礼)①活動報告メールをお送りします。②OPEN LAB全講義終了後の「アニューアルレポート」(PDFファイル)をお送りします。③OPEN LAB特設サイト、「アニューアルレポート」、講義時の投影スライドに、スペシャルスポンサーとして団体ロゴ・団体名を掲載いたします。④社内スタッフみなさまにご聴講いただける、法人さま向けオンライン配信アクセスコードを発行いたします。OPEN LAB各講義のオンライン配信およびアーカイブ映像を限定公開チャンネルにて通年聴講いただけます。⑤OPEN LAB各講義へのフリーアクセスチケットを各回3名さま分ずつ発行いたします。※講義の開催場所は、株式会社LITALICO本社です。OPEN LABの講義テーマは、障害のある人のウェルビーイングや、企業における働き方、地域コミュニティのあり方、テクノロジーがどのようにコミュニケーションのあり方を変えていくかを考えていく回など、これからの社会を考える上で重要なテーマが盛りだくさんです。法人さまにおかれましても、今回のOPEN LABの知のコミュニティにご参加いただき、これからの法人経営、事業開発や人材育成等のご参考にしていただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。-------LITALICO研究所OPEN LAB クラウドファンディング「GoodMorning」で開講サポーター募集中!オンライン講義やレポート記事・動画、スカラーシップ制度、会場での合理的配慮など、困難のあるマイノリティ当事者の方もアクセスしやすい環境整備のための資金を集めています。ぜひご支援ください。https://note.mu/yuheisuzuki/m/me206f802224a
LITALICO研究所OPEN LABへの応援、ありがとうございます。本日は9月17日(火)開催、福本理恵さん、加藤路瑛さん(ほか1名)による第3回講義のご紹介です。第3回 「異才」はどこで花開く - 子どもたちの見ている風景 日時: 2019年9月17日(火) 19:30〜22:00(18:30開場)場所: 株式会社LITALICO本社 セミナールーム(東京・中目黒)ゲスト:福本理恵さん東京大学先端科学技術研究センター 「異才発掘プロジェクト ROCKET」プロジェクトリーダー1981年姫路生まれ。東京大学先端科学技術研究センターの交流研究員を経て、東京大学大学院博士課程に進学。心のメカニズムを探るべく認知能力(モノの捉え方)についての研究をするも、自身の体調を崩したことがをきっかけに、日々の食の重要性を再確認する。「豊かな心は、楽しい食卓から」をモットーに、「種から育てる子ども料理教室」のカリキュラム作成および運営に携わる。2014年からは東京大学先端科学技術研究センターにて、農と食から教科を学ぶ「Life Seed Labo」を企画運営する。2014年冬からスタートした「異才発掘プロジェクト ROCKET」のプロジェクトリーダーとして、立ち上げ当初の運営全般を統括するとともに、子どもの特性に合わせたカリキュラムを開発している。ROCKETでの実践を通して、これからの時代の学びを先導的に創造していくことを目指す。https://rocket.tokyo/加藤路瑛株式会社クリスタルロード 取締役社長中学2年生。12歳(中学1年)の時に株式会社クリスタルロードを立ち上げる。年齢制限により法人登記できないため、親が代表取締役、子が取締役社長になる起業スタイルを「親子起業」と名付け、親子起業の良さを伝える活動をしている。小中高生だけで運営する職業探究ウェブメディアTANQ-JOB(https://tanq-job.com/ )の編集長を務める。現在、2019年7月公開に向け、U-18専用のクラウドファンディング事業に取り組んでいる。また、現在、出版クラウドファンディングEXODUSに最年少作家として挑戦中(https://camp-fire.jp/projects/view/132464 )。子どもを理由に「今」を諦めなくていい社会をつくることをビジョンに掲げ、世の中の固定観念を変えることを自らのテーマにし、挑戦し続ける中学生起業家として活動している。小中高生のための職業探究ウェブメディア「TANQ-JOB」tanq-job.com加藤さんが挑戦中の出版クラウドファンディングEXODUSはこちら!https://camp-fire.jp/projects/view/132464 他、調整中(近日公開)公立小学校の特別支援学校や通級の担任として、そこに通う子どもたちと一緒に、彼らが学びやすい方法や、自分の困りごととの付き合い方を探していく「自分研究」をすすめてきた先生をお呼びします。子どものころの記憶、大人になった私たち子どもの頃、自分が好きだったもの、覚えていますか?そしてそれと、どのように遊んでいたか、覚えていますか?生き物、おもちゃ、絵本、楽器。身の回りにあるものが同じでも、子どもの数だけちがった遊び方があります。水の入った何の変哲もないペットボトルの、その形状に興味を持つ子もいれば、光が反射してキラキラ光る様子に夢中になる子どももいる。ベコベコとしたその感触が楽しいという子もいる。「みんなちがって、みんないい」と言うまでもなく、子どもたち、いえ私たち人間が多様であるということを、子どもたちは教えてくれます。私たちは大人になるにつれ、知識が増えて、いろんなことを考えるようになりました。自分が暮らしていくためのお金は必要だし、そのためには仕事をしなければならないし、働いてお金をもらうためには、知識や技能、周りとうまくやっていくコミュニケーション力が必要で…。そんなふうに「目的」から逆算していくと、学校に行くこと、勉強をすること、お友達と仲良くすることも、「将来のために」「やらなければいけないこと」かのように思えてしまう。だけどそんな先回りした大人の発想が、遊びや学び、人とのかかわりの多様性を狭めてしまうこともあるのではないでしょうか。子どもたちの見ている風景からスタートする周りとちがう個性を持っていることで、学校になじめなかったり、思い悩んていたりしている子どもたち。大人が一見すると、停滞しているように見えるかもしれません。ですが、子どもたちと「同じ目線」に立ってみると、ちがった風景が見えてきます。自分が好きで夢中になれるものと出会えた瞬間、目の色が変わり、ものすごいエネルギーが生まれてきたり、うまくいかない「困りごと」を、自分の言葉やイメージを通して研究することで、上手な付き合い方を見つけられたり…。「こうしなさい」ではなく「どうすればいいかな?」と子どもに問いかけてみること。その子自身が自分の好奇心に沿って学び探求していく環境を整えること。子どもたちの見ている風景を起点に、彼らと一緒に場を創造していくことで、ユニークな子ども達が彼ららしさを発揮できるようになっていく。OPEN LAB第3回の講義では、そんな新しい学びの場所と自由な学びのスタイルについて考えたいと思います。ゲストの1人は、「異才発掘プロジェクトROCKET」プロジェクトリーダーの福本理恵さん。志ある特異な(ユニークな)才能を有する子ども達が集まる学びの空間を、子どもたちと一緒に創造しています。2人目のゲストは、中学2年生で「親子起業」をし、小中高生だけで運営する職業探究ウェブメディア「TANQ-JOB」の編集長として活動中の加藤路瑛さん。読み書き困難の特性があり、学校での授業に苦労したご経験もあるなか、自分の特性にあった学び方をどのように探していったのか、中学生起業という選択肢に至るまでの経緯などをお話いただきます。3人目のゲストは、公立小学校の特別支援学校や通級の担任として、そこに通う子どもたちと一緒に、彼らが学びやすい方法や、自分の困りごととの付き合い方を探していく「自分研究」をすすめてきた先生をお呼びします。新しい学びの可能性について、ゲストのみなさんと一緒に探求してみましょう。講義への参加方法①クラウドファンディングでの先行予約券の購入LITALICO研究所OPEN LABは、社会問題と向き合う人のクラウドファンディング「GoodMorning」にて、6/11~7/7の期間、クラウドファンディングを実施中。地域・経済格差を越え、マイノリティ当事者をはじめ誰もがオープンにアクセスできる学びの場を作るための「開講サポーター」を募集しています。開講サポーターのリターン(お礼のお返し)として、当日の講義に参加する先行予約券をご購入していただく形で、現在お申し込みを受け付けています。・第3回講義の先行予約券: 6,000円(限定20枚)・全講義のオンライン受講券: 5,000円(枚数制限なし)・全講義の参加・オンライン受講・講義の合間に開催のゼミフリー参加券: 50,000円(限定20枚)第3回講義に参加することができるチケットは上記3種類ございます。以下のサイトからリターンを選択し、クラウドファンディングのご支援という形でご購入いただければ幸いです。https://camp-fire.jp/projects/view/162982②Peatixでの通常チケットの抽選申し込み7月中には、Peatixでの通常申込みチケットの抽選を開始します。通常チケットは4,000円(限定30名)となります。追ってお知らせいたします。③スカラーシップ生としての参加こちらも、Peatixと同じタイミングで募集要項を公開いたしますが、経済的に困難な状況にあるが、ぜひ講義に参加したいという方向けに、各回人数限定・選考制での無料参加「スカラーシップ生」枠を設けております。こちらも追って公開いたします。ぜひご参加ください!-------LITALICO研究所OPEN LAB クラウドファンディング「GoodMorning」で開講サポーター募集中!オンライン講義やレポート記事・動画、スカラーシップ制度、会場での合理的配慮など、困難のあるマイノリティ当事者の方もアクセスしやすい環境整備のための資金を集めています。ぜひご支援ください。https://camp-fire.jp/projects/view/162982
LITALICO研究所OPEN LABへの応援、ありがとうございます。本日は8/30開催の第2回、ドミニク・チェンさん、木戸奏江さん、岩本友規さんの講義をご紹介します。第2回 「自己知」とウェルビーイング - からだが教えてくれたこと 日時: 2019年8月30日(金) 19:30〜22:00(18:30開場)場所: 株式会社LITALICO本社 セミナールーム(東京・中目黒)ゲスト:ドミニク・チェンさん研究者1981年生まれ。フランス国籍。博士(学際情報学)。2017年4月より早稲田大学文学学術院・表象メディア論系・准教授。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)デザイン/メディアアート学科卒業、東京大学大学院学際情報学府修士課程・博士課程修了。メディアアートセンターNTT InterCommunication Center[ICC]研究員/キュレーターを経て、NPOクリエイティブ・コモンズ・ジャパン(現コモンスフィア)を立ち上げ、理事としてオープンライセンスの普及活動を行う。2008年に株式会社ディヴィデュアルを共同創業、オンラインコミュニティやゲームソフト開発を行い、2015年と2016年には連続してApple Best of Appstoreを受賞。2008年IPA未踏IT人材育成プログラム・スーパークリエイター認定。NHK NEWSWEB第四期ネットナビゲーター(2015年4月~2016年3月)として一年間、情報技術の専門家として深夜ニュース番組のホストを務める。2016年度から2018年度までグッドデザイン賞・審査員、「技術と情報」、「社会基盤の進化」フォーカスイシューディレクターを務める。XXII La Triennale Milano『Broken Nature』展(2019.3.1~9.1)でぬか床ロボット『NukaBot』、あいちトリエンナーレ2019『情の時代』展(2019.8.1~10.1)では人々の遺言の執筆プロセスを可視化する『Last Words』を出展。主な著書に、『電脳のレリギオ:ビッグデータ社会で心をつくる』(NTT出版)、『インターネットを生命化する:プロクロニズムの思想と実践』(青土社)、『フリーカルチャーをつくるためのガイドブック:クリエイティブ・コモンズによる創造の循環』(フィルムアート社)等。共著に『情報環世界:身体とAIの間であそぶガイドブック』(NTT出版)、『謎床:思考が発酵する編集術』(晶文社、松岡正剛との共著)等。訳書に『ウェルビーイングの設計論:人がよりよく生きるための情報技術』(BNN新社、渡邊淳司との共同監修)、『シンギュラリティ:人工知能から超知能まで』(NTT出版)。木戸奏江さんWHILL株式会社 マーケティングコミュニケーション部10歳の時に顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーの診断を受け、20歳より電動車椅子を使用しての生活を始める。社会福祉士の資格を取得し、大阪府立大学を卒業。ダスキン障害者リーダー育成海外研修派遣事業 第34期研修派遣生としてアメリカに渡り、社会的マイノリティのアイデンティティ形成について関心を持つ。車椅子を使用し始めたことによる、見られ方が変わった自身の経験をきっかけに、次世代型電動車椅子のメーカー、WHILL株式会社に新卒入社する。現在3年目。「障害者であることから心理的に自由になる」をモットーにWHILLのマーケティング業務に携わる。岩本友規さん研究者・フリーランス明星大学発達支援研究センター研究員。中央大学法学部卒業。3回の転職を経て、携帯通信キャリアに勤務していた33歳のとき発達障害の診断を受ける。翌年、興味や特性を活かせる仕事へ転身し、レノボ・ジャパン株式会社のシニアアナリストとしてglobal supply chain individual award、Integrated Operation individual awardなどを受賞。発達障害のある人の「自律」や「主体性」発達の研究や普及活動を行い、2018年から現職。2017年度厚生労働省委託事業「発達障害者就労支援者育成事業(南関東)」支援者向け交流会コーディネーター。日本LD学会LD-SKAIP委員会委員。著書:『発達障害の自分の育て方』(主婦の友社)。ただ生きるのではなく、より「善く生きる」ということ。その条件は何か飢えることなく食事を得ることができ、雨風をしのぐ住まいがある。そういった最低限の生活保障があることや、病気や怪我に対する治療が施されること。「負」の状態を解消して安全を確保することは、私たちが生存するための前提条件として重要です。では、安全が確保された「その後」には何が待っているのでしょうか。生きていく上で、何を目指していけばいいのでしょうか。ただ生きるだけでなく、より善く生きること。一人ひとりが尊厳を持って自分らしく生きていくことができ、身体的にも、精神的にも、社会的にも良好である「ウェルビーイング」という概念が注目されています。それはすなわち、「幸福」と言い換えることができるかもしれません。個人が「ウェルビーイング」な生き方をするためにはどのような条件や要素があるのか、「主観的ウェルビーイング」をめぐるさまざまな研究が世界中で行われてきました。過去40年のウェルビーイング研究をレビューした結果、天候や収入、宗教や政治と、実にさまざまな要素がウェルビーイングに影響するということです(Diener, Ed & Oishi, Shigehiro & Tay, Louis.(2018). Advances in subjective well-being research. Nature Human Behaviour. 10.1038/s41562-018-0307-6.)。この主観的ウェルビーイングにかかわる因子が地域文化によって異なってくるということも、現在注目されている研究テーマのひとつです。個人が他者や世界と切り離されていると捉えるか、連続的につながっていると考えるか。西洋と東洋、地域ごとの世界認識の様式、人と人との関係性によって、私たちの「幸福」のあり方は異なるのかもしれません。「からだ」に耳を傾ける。他者との関係を編み直す研究者のドミニク・チェンさんは、こうした背景のもと、日本文化に特有の「日本的ウェルビーイング」の姿を捉えようと試みて、さまざまな研究やプロジェクトを手がけています。例えば、心臓を立方体で物質的に表し、人の鼓動に触れられる『心臓ピクニック』というプロジェクト。普段あまり意識することのない心臓の鼓動が、自分の手のひらで感じられる。自分自身の心臓だけでなく、身近な友人や、その場に居合わせた隣人とボックスを交換して、鼓動を感じ合うこともできるそうです。自分のものだと思っていても、意識的にコントロールできない領域がたくさんある。「身体」とは、自分にとって一番身近な「他者」であると言えます。自分と他者とのかかわりを感じ、つながりを見つめ直すことは、ウェルビーイングに繋がるヒントをもたらしてくれるのかもしれません。身体障害や発達障害といった、他の多くの人達と異なる身体機能や認知パターンの特性を持つ人たちは、自分の身体のうち、自分自身の思い通りに動かせない度合いが大きかったり、自身の考え方や行動が、自分が暮らす社会の文化や通念、生活環境とマッチせずに苦しんだりといった経験が、障害のない人たちよりも多くなる傾向があります。これは、障害のある人は、ウェルビーイングを感じられにくいということなのでしょうか。それとも、思い通りにならない領域が大きいからこそ、他者との関係性に対する洞察を深め、自分自身のオリジナルなウェルビーイングを探求する契機に恵まれやすいということなのでしょうか。最も身近な他者である自分の「からだ」で何が起こっているのか、さらに、自分のからだの外側にいる他者ー他人や道具、乗り物や建物、職場や地域の文化と、どう関係を取り結ぶのか。第2回では、自身の疾患症状・心身特性への理解を深めながら、企業・研究の現場で活躍する当事者をお招きして、この問いを深めていきたいと思います。1人目は木戸奏江さん。顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーであり、次世代型電動車椅子のメーカー、WHILL株式会社でマーケティングに携わっています。2人目は岩本友規さん。33歳のとき発達障害の診断を受け、自分の得意や関心を生かせる仕事を模索しながら企業で働いたのち、現在は発達障害のある人の「自律」や「主体性」発達の研究や普及活動を行っています。そして、3人目のゲストは「ウェルビーイング」研究の第一人者ドミニク・チェンさんです。ドミニクさんと共に、木戸さん、岩本さんの経験を紐解いていき、より善く生きていくための実践知の抽出と共有を試みます。講義への参加方法①クラウドファンディングでの先行予約券の購入LITALICO研究所OPEN LABは、社会問題と向き合う人のクラウドファンディング「GoodMorning」にて、6/11~7/7の期間、クラウドファンディングを実施中。地域・経済格差を越え、マイノリティ当事者をはじめ誰もがオープンにアクセスできる学びの場を作るための「開講サポーター」を募集しています。開講サポーターのリターン(お礼のお返し)として、当日の講義に参加する先行予約券をご購入していただく形で、現在お申し込みを受け付けています。・第2回講義の先行予約券: 6,000円(限定20枚)・全講義のオンライン受講券: 5,000円(枚数制限なし)・全講義の参加・オンライン受講・講義の合間に開催のゼミフリー参加券: 50,000円(限定20枚)第2回講義に参加することができるチケットは上記3種類ございます。以下のサイトからリターンを選択し、クラウドファンディングのご支援という形でご購入いただければ幸いです。https://camp-fire.jp/projects/view/162982②Peatixでの通常チケットの抽選申し込み7月中には、Peatixでの通常申込みチケットの抽選を開始します。通常チケットは4,000円(限定30名)となります。追ってお知らせいたします。③スカラーシップ生としての参加こちらも、Peatixと同じタイミングで募集要項を公開いたしますが、経済的に困難な状況にあるが、ぜひ講義に参加したいという方向けに、各回人数限定・選考制での無料参加「スカラーシップ生」枠を設けております。こちらも追って公開いたします。ぜひご参加ください!-------LITALICO研究所OPEN LAB クラウドファンディング「GoodMorning」で開講サポーター募集中!オンライン講義やレポート記事・動画、スカラーシップ制度、会場での合理的配慮など、困難のあるマイノリティ当事者の方もアクセスしやすい環境整備のための資金を集めています。ぜひご支援ください。https://camp-fire.jp/projects/view/162982
LITALICO研究所 OPEN LABクラウドファンディングを応援してくださっているみなさま、ありがとうございます。鈴木悠平です。本日も、応援メッセージのご紹介です。パニック障害の症状から、イベント当日に参加できなくなることもあるという、たしろさとみさんの体験談。ほんの少しのコミュニケーションや環境の工夫でとっても助かることがあります。*はじめまして、たしろさとみです。約一年前に、二年弱勤めた特例子会社を退職し、現在絶賛求職活動中の身です。この一年は、療養をしたり仕事を(ちょっと)したり入院したり、暇なようでめまぐるしい一年を送っていました。趣味は友達の影響で、眠れない夜にTwitterで短歌を詠んだりしています。 はじめて精神障がい者保健福祉手帳をもらったのは7年前、統合失調症で入院したのがきっかけでした。それまで定期的に病院を受診することのなかった私は、そこで初めて、自分が「なかなかに、生きづらい」ひとであることを、しっかり認識したのです。 現在は適量を守った服薬のおかげで、統合失調症自体は寛解(かんかい/服薬していれば症状が出ない状態)しています。ですが、心療内科に通院するようになって、自分が困っていた症状は実は「パニック障害」であったのか、とか、「双極性障害」の疑いがある、とか、色々な疾患が明るみになってきました。鈴木悠平さんと初めてお話ししたときには、「こうなってくるともう精神疾患のデパートですね!」と笑い話になったりしています。 こんな風に、基本的にわたしのそとづらは、オフラインで対面するとにこにこしていて人とコミュニケーションをとるのが大好きで、人に笑ってもらうとこっちもハッピーになる、というパーソナリティでいます。ですが、ひとりになったり、内面をさらけ出せる人の前では、必死に頑張って入った大学を2年も休学したり、周りと比べると「ライフステージ何周遅れてるんだろ、そもそも外れてる?」と思ってしまったり、病気にならなかった「もしも」の世界線について不毛だと思いながら考え悩んでしまったり、そんな日は精神障がい者になってから、たくさん、たくさんありました。 外出時の「パニック障害」が、講義・イベント参加の障壁に直近で一番困っている症状は「パニック障害」のそれで、症状としては、ストレスが過剰にかかったり、寝不足だったり、そんな様々な要因が重なった日に、電車に乗ったり人混みの中を歩いたりすると、急に気分が悪くなって、座り込んでしまいます。元気いっぱいな日に外出しようとしても、症状が出てしまうことはあり、その度に駅のトイレに駆け込んで、涙目になりながら落ち着くのを待ちます。私はその症状が出ると、決まった薬を飲み、水を飲みながら深呼吸して苦しい波が引くのを待つ、という自分なりの対処法を見つけましたが、外出すると症状が出るので外出が難しい/プレッシャーになるということはやはりあります。また、基本的に外出すれば一人で目的地まで移動しなければならないし、移動中に症状が出ないか、とか、外出先で会う人の前で症状が出ないだろうか、とか、外出先の場所で症状が出ないか、等々、不安が常についてまわるので、どうしても外で何かするのがおっくうになったり、「この用事はリスケしても大丈夫なものか」ということを事前に確認しなければいけなかったり、悩みは尽きません。 そんなことを考えながら、Twitterをふと見ると、鈴木さんが「講義やイベントへの参加で困ったことはありませんか」という旨のツイートをしていらっしゃいました。すかさず私は、今まで外出やイベント参加で困っていたことをお返事すると、鈴木さんが「会場に休憩スペースを設けるとか、本人と主催者の間で事前に情報共有しておくことで少し安心が生まれたりとか、途中退出した時用にアーカイブが見られたり…とかはどうかな?」と、積極的に学びの姿勢をサポートしてくださる提案をくださいました。この時に初めて思ったのは、病気や疾患を持っていない人ベースで考えられ、構築されるのが当たり前だった今までの学びの場ではなく、生きづらさを抱えている人の様々な視点から多角的で柔軟に学びの場が形成されることの、なんとありがたく素直に嬉しいことだろう、という率直な感想です。 外出が中々難しくても、やっぱり生であの人の話を聴いてみたい、学びたい。その気持ちは、地方から東京に出てきて、様々なセミナーや勉強会が開催されているところを体感して、より強くなりました。なぜならそこには、会場の雰囲気やライブ感があり、たまたま隣の席に座った全く知らない(でも学びたい!という意志を共有している)だれかとのかけがえのない出会いや、そこでのつながりがあるからです。 そんなとき、どんな配慮があれば嬉しいだろう。私が考えられるのは、 ・主催者との間での「困りごと」「疾患」の情報共有 ・調子が悪くなった場合の休憩室の用意や、席順の調整(トイレや出入口の近くに座らせてもらう等) ・現地参加できない人のためのライブビュー、アーカイブの作成(これ、とっても助かります) などです。 私が外出が困難そうなときでもあえてイベントに参加するのは、「場」に参加することで、近くの人や質疑応答で面白い発言をした人に直接お声がけしたり、運が良ければ登壇している方とも繋がりができたりする、ライブ感の圧倒的なよさがあるからです。しかしこれも、最近ではZoomなど同時進行型のライブチャットなどがありますから、直接参加できない人がリモートで雑談までできる、という環境なんかできれば、最高だなあ、とも思います。 最後に、OPEN LABのクラウドファンディングへの気持ちを少しだけ。私が何かをしよう!と思った時に、障がいや病気のせいで何となくその気持ちをなかったことにしたり、代替案で妥協してきた経験は、幾度もありました。それは、「学び」だけではなく、「働く」という観点からもそうです。私は今、在宅での就労を目指して求職中です。それはやはり、「外出が難しい」という困難な点が私にとって大きな壁として立ちはだかるからです。でも、やる気や好奇心はあるし、人とつながりたいし、成果だって出したい。 OPEN LABの取り組みが実現すれば、そもそも論として「障がいや疾患が壁になって動けない」人にとってフレンドリーな環境づくりを進めるのが、社会としても当たり前の世の中になる、大きな第一歩になると考えます。生きづらさを抱えている人を、「助けてあげる」という上から目線ではなく、環境構築を様々な視座を持つ人ベースでしていくのが、当たり前の世の中になる、大きな一歩のために。みなさま、ご支援のほど、よろしくお願いします。 たしろさとみTwitter: https://twitter.com/satomi_tashiro たしろさん、ありがとうございました!症状が出て外出参加が難しいときにも安心の動画アーカイブや、それでもやっぱり生で参加したい!という気持ちをサポートする会場運営者の姿勢など、たくさんのヒントをいただきました。OPEN LABを通してノウハウを蓄積し、みなさんに共有していきたいと思います。実現のためにも、ぜひクラウドファンディングへのご支援をお願いします!https://camp-fire.jp/projects/view/162982