7月3日
クラウドファンディングを始めることになった経緯を連続ツイートしました。今回はそのまとめです。
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これまでも、個人で、ドーム作品をいろいろ試してきましたが、ちゃんと作品に仕上げるためにはそれなりの日数(や費用)が必要で、クラウドファンディングはどうかな・・・なんてことを、もわ~っと考えていたら、
何ヶ月か前、『シド・ミード展』のプレイベント、渋谷のトークショーで、『シド・ミード展』のプロデューサー、植田さん(ガンダム作品もたくさんプロデュースしてる)にちょっと話してみたら、なんとそのトークショーの会場を提供してくれたのが、クラウドファンディングを運営している「キャンプファイヤー」だったんですね。
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で、そのことをトークショーの控え室で一緒になった河森監督にも話したら、「河森正治EXPOでも、ドーム作品を公開する」という話を聞いて、やはり時代はドームだよね、という話になりました。
その後、こんどは、河森正治EXPO最終日、控え室でドームのことを話したら、河森も
「加藤さん、ミケレンジェロが描いたシスティーナ礼拝堂を見ましたか?」
「いや僕は、ヨーロッパには行ったことないけど、アメリカの大学の巨大伽藍の天井に、学生がバットマンのマークをくっつけるイタズラをやってて、それを床に寝っ転がって見上げたりした、あの感動が 」
と、またまたドームの話で盛り上がったのでした。
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今回、ドーム用の絵を描くにあたって(まだ完成してないけど)、ニコニコプ・ラネタリウム部の皆さんに、いろいろノウハウを教えてもらいました。実際に何枚かドーム絵を描いて、プラネタリウムを会場に発表会に参加させてもらったけど、自分の絵がドームいっぱいに映し出されるのは、もうすごい経験で。
たくさんの映像作家が、プラネタリムの魅力にとりつかれているのもよくわかります。でも、プラネタリウムは科学番組を上映するところという歴史もあるらしく、僕がこれまで観てきたプラネタリウムも、比較的、真面目なものばかり。
実際、僕が美術(メカニックデザイン)を担当した、日本SF作家クラブ創立50周年記念のプラネタリウム番組 『未来はボクらがつくるんだ!22世紀のものがたり』(五藤光学研究所) (2013年)でも、僕はデザインを担当しただけでCGはスタッフが仕上げることになってて、あまり無茶ができませんでした。
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少し時間が遡りますが、いぜん、まだ僕が住んでる東京の杉並区にプラネタリウムがあったとき、そこの館長さんがプラネタリウム界ではかなり有名な人で、その人がプラネタリムの本を出すことになり、
『地上に星空を プラネタリウムの歴史と技術』伊東昌市 著(ポピュラー・サイエンス)
僕がそのイラストを担当したことがあったのね。
でその先生と一緒に、各地のプラネタリウムや、プラネタリウムの投影機を作ってる、五藤光学とミノルタ(今は、コニカミノルタ)の工場を取材で見学したりした。プラネタリウムのドームの裏側(上側)は、まるで硬式飛行船の中みたいで、鉄骨で支えられたドームの上にタラップで登れるようになってたり、イラストを書き上げる途中、杉並の科学館のドームを使って、持ち込んだレーザーディスクの『スターウォーズ』を投影してもらって、僕と僕の妻と先生の3人だけで、観たりした。
そしてあるタイミングで、先生がヨーロッパで撮影してきた巨大列柱のある遺跡のスライド写真を、ドームに投影してくれたのよ。
今みたいにコンピュータで画像を加工処理できたりしないので、遺跡を撮影した3枚のスライド写真を(現像するときに)互いに重なる部分を暗くして、3枚が一つに綺麗に繋がるように工夫してあった。そしてそういった処理にはとても手間とお金がかかることを、教えてもらいました。
そのとき、思ったのよ。僕はドームでこれをやりたいんだと。3枚の重なる部分の加工を、当時まだ発展途上だった3DCGアプリでできないかと四苦八苦したりもしたけど、結局うまくいかなかった。そしてぼくはまた日常のイラストを描く仕事に戻り、いつしか杉並区の近所のプラネタリウムは閉鎖されて、
プラネタリムは、明石の天文台や、杉並区から少し離れた板橋区のプラネタリウムで、よくある科学番組を観るだけになっていたのね。そうしたとき、SF作家クラブから「プラネタリウム番組を作ることになった」と、その美術の仕事が来たのね。
SF作家クラブ協賛のプラネタリウム番組
『未来はボクらがつくるんだ! 22世紀のものがたり』
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そして、ニコニコプラネタリウム部の皆さんとの出会いが。いっぱいドームがのアイデアスケッチを描いて、それでも2枚ほど、いちおう完成して、実際にドームで観ることができて、でもそれは、ラフスケッチ段階のもので、仕上げられたドーム絵では無い。ドーム絵を、最後まで仕上げてみたい!
そんなこんなで、クラウドファンディングを始めることになったのでした。
今日は、読んでいただき、ありがとうございます。