左側が生の作品(焼く前)
右側が完成作品
焼くとこんなにも縮むのです!
つまり陶芸家さん達は作品をつくる時に一回り大きい作品を粘土でつくります
陶芸家さん達はすごいですね!
「そんなの何回かやればわかってくるんじゃない?」
と思うじゃないですか
そうなんです。
何回かやれば、誰でもできるのです
ぜんぜんすごくない
はい。焼き物はなぜ縮むのかの簡単なお話をします
焼く前のハンバーグをイメージしてみてください
ハンバーグってフライパンで焼くと少し小さくなるんですよね
焼くと素材が収縮しようとして、素材と素材の間の空気がある空間が小さくなる
素材の粒子自体が小さくなる
なので、焼き上がったハンバーグは外は固いですよね
あれを、さらに焼くと芯まで火が入り
もうカッチンカッチンになって食えなくなります
さらに焼くと黒コゲになり、最後は灰になるでしょう
料理は200℃前後の話ですが
陶器の場合は1200〜1300℃で焼きます
温度のイメージが沸かないと思うのですが
人間が死んだ時、火葬場で骨が焼かれます
あれは、だいたい素焼きの温度と一緒で700〜800℃です
それ位で焼くと骨がかろうじて残ります
では、1200℃で焼くとどうなるか?
はい。消えてなくなります。
連続ドラマで殺人事件で陶芸家が犯人として出てくるという、陶芸家あるあるがあります
(実際やってる人は知り合いにはいませんが)
粘土は1200〜1300℃の高温で焼くと
ハンバーグと同じように焼き固まることにより
強い強度ができ、表面にかかってる釉薬(簡単にいうとガラスの膜)が溶けて、水が漏れなくなります
このように焼き物はできあがります
陶芸家 青木良太