2019/09/14 22:40

皆様こんにちは! 和田研の幡野です.
ご支援,応援,拡散ありがとうございます.

今回は,前回に引き続きインタビュー企画ということで,昨年度の燃焼班 木村君へのインタビューの様子をお送りします.


■昨年度の洋上発射実験を振り返ってみていかがですか?
プロジェクトに初めて参加して,ロケット初心者だけでよく打ち上げられたなぁと感じました.


■洋上発射実験の後,反響などはありましたか?
友人から,「“ロケットに関する研究をしている研究室”から“実際にロケットを打ち上げた研究室”に大きく印象が変わった」と言われました.誉め言葉ですよ(笑)


■燃焼班とは具体的にどんな仕事をするのですか?
主に,以下のような仕事があります.
・グレイン(燃料)などの物品調達
・燃焼実験に用いる燃焼架台の製作・組立て
・燃焼実験のスケジュール作成
・燃焼実験データの解析
・安全審査書の作成
・点火器の作成
・打ち上げ当日の点火操作
・他の班の手伝い


■安全審査書にはどういった内容を記載するのですか?
燃焼実験の解析結果からエンジンがどれくらいの力を持っているか算出し,それが本当に安全であるのかどうかを具体的に記載します.また,エンジンの燃焼中に燃焼台が壊れないように入念に強度計算を行ないます.ほとんどが手計算でした.


■燃焼実験までのスケジュールを教えてください.
まず,エンジン系統や燃焼実験に必要な物品の調達・発注を行ないます.次に,物品が届くまでの間に,加工部品の図面作成や加工部品の強度計算を行ないました.全ての材料が揃い次第,仮組みを行ないます.その後,実験を行なう数日前に実験スケジュールを決めます.これらが全て終わったら御宿実験場へ向かいます.そしていざ燃焼実験!という感じです(笑).

CADを使って燃焼器の図面を作成する木村君

■自身の中で,燃焼班の仕事の中で一番大変だったことはなんですか?
燃焼班のリーダーとして,実験計画やスケジュール管理,燃焼実験当日の流れを決めることが特に大変でした.


■燃焼班での仕事を経験したことで,自身が成長したと思うところはありますか?
限られた時間の中で実験成果をあげるために,最適な人員配置を決めたり,スケジュール通りに仕事を進めることができるようになりました.


■最後になりますが,洋上発射実験を経験した先輩として3年生へのメッセージと,このインタビュー記事をご覧になった方々へメッセージをお願いします.

プロジェクトを通して人と人とのつながりの大切さを知ってもらいたいですね.多くの人と関わりを持ち,楽しみながらロケットの打ち上げに臨んでほしいと思います.記事をご覧になっている方々には,3年生をはじめ多くのメンバーの努力の集大成を見に来ていただければと思います.

実験終了後の片付けに取り掛かる木村君

燃焼班が担当するロケットの「エンジン」は,人間でいうと「心臓」にあたる非常に重要なデバイスです.また,エンジンの燃焼実験の結果を機体設計や安全審査書に反映させなければならず,他班と比べて限られた短期間のうちに実験準備から実験結果の解析までをこなすため,非常にタフな日程になります.その中で木村君は,スケジュール管理や実験装置の取り扱いなど慣れない中で,時には失敗し,周囲の手を借りながらも冷静に対処し,結果として実験を成功に導きました.現在は,10月の洋上発射に向けて後輩の指導にあたっています.自分から見れば後輩ですが,現場で作業に取り掛かる姿勢はもちろん,場を盛り上げる力に長けており,いつでも話題の中心にいる気がします.そんな彼から学ぶ部分はとても多く,尊敬しています.

今回は,インタビュー企画第2弾ということで木村君へのインタビューでした!

和田研 幡野