《 このプロジェクトについて 》
私は京都西陣でパノラマVRコンテンツの企画制作を生業としています。
昨年の東日本大震災の直後、
世界最大のパノラマポータルサイト「360cities」からの依頼を受けて、
3月23日から27日までの5日間、岩手県沿岸一帯の被災地のパノラマ撮影を敢行しました。
現在は、「Japan - Pano-Journalism」というサイトで、
その時に撮って来た116のパノラマVRムービーをご覧頂けます。
http://japan.pano-journalism.com/
多くの方がご存知の通り、復興活動は、
ある面では進行しているものの、別の面では全く進んでいない状況があります。
これらを客観的に見るには、
やはりその当時の状況と今とを比較出来る“何か”が必要になってくるのではないか、
と思います。
震災直後の被災地を訪れた私だからこそ出来る活動は、
まさにコレなのではないかと思い立ち、このプロジェクトを企画しました。
今回はまさに、2011年に撮った時と全く同じ状況、即ち、
・同じ日
・同じ時刻
・同じ場所
でパノラマ撮影を行い、2011年のパノラマと比べることで、
「どこがどのように“変わっていて”」
「どこがどのように“変わっていないか”」
を比較できるようにしようというものです。
さらに前回はオフィシャルWebサイトを開設しましたが、
今回はオフラインでもご覧頂けるように、iPadアプリを開発しようと思っています。
そのアプリ開発者を東北在住のモバイル開発者に依頼することで、
案件の創出と、現地での現金流通を促すことも、目的としています。
本プロジェクトは、私個人が独力で行っている、全く非営利の活動です。
撮影実費(移動・宿泊・食事・機材運搬・消耗雑費、他)と、
開発経費(開発者への制作費及び英訳費)が、全経費です。
この経費の支援をお願いいたします。
《 気 持 ち 》
実は、震災直後からボクのもとには、
海外のメディアからのパノラマ撮影依頼が多数寄せられました。
通常なら東北は、京都から簡単に行けるような距離ではなく、
ましてや被災直後の状況を報道やSNSで知るにつれて、
ただでさえ移動困難な状況の中で私的に行くことは迷惑千万甚だしく、
行きたい気持ちはあるものの、やはり倫理的に憚られました。
しかし、世界中の報道写真家と呼ばれる職業の人達は、
震災当日に既に現地に飛んで、その記録を克明に撮り続けていたのです。
そんな話を被災してから4日後ぐらいに聞きました。
それがとっても歯痒かったんです。
なんで日本に居る自分たちが、それが出来ないのか、と。
自分の国の記録すらもロクに出来ないのか、と。
最初は東北や関東圏の自分のパノラマ仲間に連絡を取って、
撮影の依頼をしてみたのですが、
程度の大小はあれ、みな「被災者」ですから、
自分の身の回りの安全を確保するので精一杯で、それどころではありません。
最終的には、私自身が独りで行くという判断になったのです。
但し、自分の身の安全がある程度は確保出来るようになるまで待ち、
じっくりと計画を立てようということになり、
即時性を求めるプレス関係の要望は全て断り(または断られ)、
アーカイブを求める360citiesとの協業に専念することになりました。
2011年3月22日〜28日の1週間、滞在し、
そのうちの5日間をパノラマ撮影に費やしました。
この際、盛岡在住の1人のパノラマ仲間が、
このプロジェクトに賛同してくれ、
移動や宿泊、現地情報など多方面で支援してくれました。
彼のサポートなくてはこのプロジェクトは成り立ちませんでした。
本当に有り難く思っています。
本公開は4月1日。
その直後から色んな方の協力を得て、
「パノラマの語り部」として、被災直後の状況を伝える役割を、
自分の行動で知った生体験を、
撮ってきたパノラマVRムービーを見せながら、お話してきました。
《 最 後 に 》
昨年は、直後ということもあり、
世界各国のパノラマ系ハードウェア/ソフトウェアメーカーのスポンサードを受けて
活動を行いましたが、
もっと多くの方にこの活動を知っていただき、賛同していただきたく思い、
このようなマイクロファンドサイトを利用させていただきました。
最終決算報告は、このプロジェクトページにて行います。
みなさまのご協力を、心から期待しております。
最新の活動報告
もっと見る撮影データを全てご覧いただける特設サイトを開設しました
2012/09/03 11:27皆様、ご無沙汰しております。二宮です。 実は去る9月1日の防災の日にポストしたつもりが投稿できて無かったようなので、再ポストいたします。 大変長らくお待たせいたしました。 皆様のご支援のおかげで慣行できた、被災地パノラマ撮影データを、 全てご覧いただける特設サイトを、開設することが出来ました。 ■ Japan - Pano-Journalism 2011-2012 : 東日本大震災のパノラマVRムービーによる記録 http://panoramania.jp/world/jpj/index.html 未だ100%完成には至っておりませんが、 2012年版のパノラマVRムービー全300カットを地域別にしたものと、 2011年版と2012年版の比較が出来るパノラマVRムービー計93カットを、 掲載しております。 そして、パトロンの皆様のリターンとしてお渡しするパノラマは、 こちらの中からお選びいただくことになります。 後日改めて、パトロンの皆様には、 支援金額ごとに決められた数のパノラマをお選びいただく旨の メールをさせて頂きます。 今月から来月中にかけてお選びいただけたら幸いです。 現在は、iPadアプリ開発の前段階での動作実証用の、 PCブラウザコンテンツを制作しております。 非常に遅々とした歩みで申し訳ありませんが、 粛々と作業は進行しておりますので、 今後も、温かい目で見守って頂けましたら、殊幸いに存じます。 よろしくお願い申し上げます。 二宮拝 もっと見る
ニューヨークで本プロジェクトについて講演を行いました
2012/06/17 02:40引き続き、もう一つの活動報告を行います。 本プロジェクトの一区切りがパノラマの完成と公開にあるとしたら、 その後で、講演などによって周知していただくことも、 非常に大切な活動だと、私は思っています。 昨年は4月1日に「Japan-Pano-Journalism」が公開されてから、 すぐに関係個所にコンタクトを取り、 多くの講演会で喋らせて頂きました。 今年はタイミング的にも、良い講演会が無く、 どうしようかと思っておりました。 そこに、 私が加盟しているパノラマクリエイター/フォトグラファーの国際団体、 「IVRPA(International VR Photography Association」の年次総会が、 ニューヨークはマンハッタンのど真ん中で、 6月13日から16日まで開催されるということを知り、 まさにこの場で講演を行い、 特に意識の高い、 100名近い世界中のトップパノラマフォトグラファーの前で、 昨年の活動の報告と御礼も兼ねて講演を行い、 被災地への継続支援を訴えられたら、と思い立ちました。 講演詳細は、下記サイトでご覧いただけます。 ・Akila Ninomiya – Japan – Pano-Journalism 2011-2012 | NYC 2012 - The International Panoramic Photography Conference http://www.nyc2012.org/2012/05/akila-ninomiya-japan-pano-journalism-2011-2012/ そして、去る6月13日、私は初日の3番目という、 場にまだ緊張感が漂う中で、 本プロジェクトの経緯や想い、 そして今後の展開についてお話してきました。 講演は全て英語で行われましたので、 英語が苦手な私は、 多くの方々の支援でスピーチ文を英語で起こして頂き、 当日はそれを45分間、読み上げるだけという形式になってしまいましたが、 聴講された皆様には、大きく感心をいただけました。 そして本日、まさに本会の最終日でした。 残る1つのプログラムの前のランチタイムに、 たまたまネットが使える環境に恵まれましたので、 こうして活動報告をさせていただいている次第です。 6月21日に帰京する予定です。 その後は、リターンの制作に入りたいと思います。 パトロンの皆様には、その旨のメールを改めてお送り致します。 引き続き、よろしくお願い致します。 もっと見る
本プロジェクトのパノラマが公開されました。
2012/06/17 02:26皆様、大変永らくお待たせ致しました。 実は去る6月1日に、 本プロジェクトによって撮影されたパノラマ画像を、 やっと公開することが出来ました。 ご報告が遅れましたことを、 まずはお詫び申し上げます。 コンテンツは合計でちょうど300点。 当初より大幅に少ない数ではありますが、 各地点での撮影点数と、 それを横断的に見ることが出来る、 非常に貴重な資料になったのではないかと思います。 現在は、360citiesという、 世界最大のパノラマVRポータルサイトに上がっております。 下記URLで全てご覧いただけますので、 ぜひアクセスして下さい。 http://www.360cities.net/search/akila_ninomiya-2012 実は今、日本に居ません。 次の活動報告で詳しくお話します。 帰京は6月21日を予定しています。 そこから次は、リターンの制作に入る予定です。 どうぞよろしく御願い申し上げます。 もっと見る
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