監督の亀山です。
皆さま、ご支援ありがとうございます。
本日はすこし長くなりますが、この映画のはじまりのお話について書かせていただこうと思います。
私の思考や映画づくりに関してのお話もまざるため、複数回に渡っての更新となりますが、お付き合いいただけましたら幸いです。
前半はまずは、私の人生全体での理念と、本作の関わりについてお話ししてまいります。
1. 亀山睦実の作品作りの理念ができるまで
そもそも、私は「映画監督になりたい」というタイプの人間ではありません。
ひとつの大きな(大きすぎる)目標があり、それを達成するための手段のひとつが「映画」なのです。
【 すべての人間が平和に生きるために、まずは女性を幸せにしたい 】
我ながら、言っていることが大きすぎて少々宗教臭いところも感じるなぁ(笑)と自覚してはいます。
けれど、これが一番、私が実現したいことを言い得ている言葉だと思います。
幼稚園・小学校から高校に至るまで、私が育ってくる環境の中でこれまで見てきた「希望のある世界」「活力のある世界」というものはどれも「女性が活き活きとしている世界」でした。
『美少女戦士セーラームーン』『おジャ魔女どれみ』『天空の城ラピュタ』『もののけ姫』『スター・ウォーズ』『ハリー・ポッター』『セックス・アンド・ザ・シティ』etc…
「映画やドラマに影響されすぎだよ」とおっしゃる方もいらっしゃると思いますが、こういったフィクションの中にこそ、常に私たちが求める理想郷が映し出されています。
事実、女性が強い社会・コミュニティは、活力にあふれ安定感があります。
おそらく、女性が持つ生物的な本能に関係しているのかもしれません。
その道の専門家ではないので、これはあくまでも私の推測ですが。
また、私自身が中高一貫の女子校出身だったということもあり、男性のことはあまり良く分からないのですが、反面、女性に対しては理解が深いというところもかなり私の思考・作品に影響があると思います。
そうした「女性中心」のコミュニティで思春期を過ごしたからこそ、上記の「女性が活き活きとしている世界=理想の世界」というビジョンが形成されたのではないかとも考えています。
2. 「未来」に対する危機感
加えて、人間の世界の未来をつくるのは、子どもたちです。
これは天地がひっくり返っても変わらない事実。
この子どもたちは、一体どこから来るのか?
天から降ってくるわけではありませんよね?
もちろん男女両方がいなければ産みだすことは不可能ですが、産まれるまでの10月10日、その命を守るのは「女性」です。
彼女たちが健康良好でなければ、「子どもたち=未来」は産み出されません。
そして、産まれたあとは母親ひとりさえいれば子どもは育つ、ということも決してないでしょう。
日本女性の多くが外で働き、以前とは違う形で活躍し始めた反面(とはいえ内で子を育てるのが正解とは私は結論付けてはいません)、私たちの「未来」に対する優先順位は本来の姿から変わってしまってきているのではないかと、私は危機感を覚えています。
3. 理念に基づき「未来」について考えるヒントを探る
これまで、「女性を幸せにする」という目的の一環として主に恋愛映画を撮ってきました。
普段の映像制作の仕事においても、女性にまつわるものが自然と増えてきた理由には、こうした私のビジョンを受け取ってくださったクライアントの皆様がいらしたからではないかと感じています。
しかし、ここから先は別の方法も取り入れていく必要がありそうです。
「女性を幸せにする」ということの本質は何なのか。
今の社会を少しでも良くするためのヒントはどこにあるのか。
今回の映画『マイライフ、ママライフ』では、「平成生まれ」の子育て世代がメインキャラクターとして登場します。
昭和世代・平成世代の生き方の違い、働き方に対するまだまだ変わりきれていないルールや認識など、社会がスムーズに輪転するための障害となっているものは何なのか、それをこの作品で炙り出していきたいと私は考えています。
人の生き方は百何百様。
なので「これが正解!」とシンプルに答えを明示することは難しいですが、皆様がそれぞれの環境をベースに様々な視点から「女性の生き方」「未来のあるべき形」について考られるよう、きっかけを生み出す作品になるよう尽力したい次第です。
長くなりましたが、以上が、私が持つ作品作りにおいての理念と本作との関わりになります。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
次回、後編は本作の企画の裏話的な、きっかけのお話について記していこうと思います。
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引き続き、皆様のあたたかいご支援・ご声援のほど、何卒宜しくお願い致します!
映画『マイライフ、ママライフ』公式 Twitter:@mymomlife_PJT
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