新しくなって、どうなったのか、商品説明で書ききれなかった「ファスナーの引き手」をご紹介します。
旧型はYKKの標準品から、刻印のないシンプルなデザインのものを選んでいました。しかし、しばらく後に気づいたのですが、90度回ってしまうと、戻す際の引っ掛かりが気になります。テコの原理で、スライダーにも強い負荷が掛かりやすい。
それを改善するために新型は、スライダーとの連結部は、小さな円形にして、自由に動きやすくしました。引き手が回転しないスライダーもよく見かけますが、その場合もスライダーに無理な負荷がかかります。耐久性を考えれば、これがベストです。
またポケットに入れるのに、大きなスライダーは、引っ掛かる原因になり邪魔です。できるだけ小さく、生地を傷めない角のない形状にしました。
しかし、小さいと気になるのがツマミやすさ。小さくてもしっかり掴めるように、テーパー状に厚さを変化させています。また裏側に凸型の刻印を行い、滑り止めを兼ねました。
ちなみに、今回の引き手のために、YKKに特注してオリジナルの金型を作成してもらいました。途中、何度も図面とCGのチェックを繰り返し、最終的には樹脂製のモックアップ(※写真)で形状確認しました。小さなパーツですが、使い勝手の重要な要素だと思っています。
限界までミニマルでありながら機能的、SYRINXらしい引き手になりました。