■芸…人間の奥底から滲み出るもの
上方落語(かみがたらくご)とは、東京の江戸落語に対して、大阪の落語のこと。
この映画の主人公、四代目・桂 福団治(かつら ふくだんじ)さんは、
大阪で落語家として半世紀(50年)以上活動してきた、現在74歳の、
上方落語の大ベテランです。
先日(2015年3月19日)亡くなった、大阪の落語家で人間国宝の桂 米朝
(かつら べいちょう)さんなどと比べると、世間的な知名度は低いことは
否めませんが、その人格と落語の腕前は、多くの落語家が一目も二目も置く
存在です。
福団治さんはこう呼ばれています。
「人情噺の福団治」
そんな福団治さんも、若手時代は目をギラギラさせ、有名になるために
他人を蹴落としたこともありました。
落語家の命である声が出なくなった経験や、息子さんを病気で亡くした経験から、
生きることの本質に目が向き始め、「売れること」や「賞」よりも、
「落語という芸」そのものに向かっていくようになりました。
芸…人間の奥底から滲み出るもの。
この人情少なき時代に、人情に生きる一人の落語家を追った、
長編ドキュメンタリー映画を製作します!!
■この映画の賛同人の皆様(2015年4月時点)
瀬木 直貴 ( 映画監督「ラーメン侍」「カラアゲ☆USA」)
春風亭 一之輔 ( 落語家・21 人抜き真打 )
麻生 八咫 ( 活動写真弁士・1998 文部大臣賞受賞 )
井口 佳子 ( 東京杉並・中瀬幼稚園園長 )
増永 研一 ( プロデューサー・映画「千年火」「小梅姐さん」)
葉室 麟 (直木賞作家)
※敬称略・順不同
■四代目・桂 福団治(かつら ふくだんじ、1940年10月26日〜 )
三重県四日市市出身。関西演芸協会第10代会長、上方落語協会理事、 日本手話落語会会長。
藤本義一の小説を原作とした映画「鬼の詩」に主演後、声帯ポリープが発覚し、一時期声が出なくなった。それを機に手話落語に取り組み始め、1980年、手話落語で「寿限無」を初披露。現在も意欲的に取り組んでいる。
持ちネタは幅広いが、特に「蜆売り」「藪入り」「ねずみ穴」などの人情噺を得意にしている。登場人物のけなげな姿、心のひだを紡ぎ出す語り口は、他の追随を許さない。
■監督・伊藤有紀(いとう ゆうき、1979年8月14日〜 )
三重県桑名市生まれ、福岡県在住。映画監督/日本映画監督協会会員。
日本大学大学院芸術学研究科映像芸術専攻・修士課程修了。 その後、映画・ドラマの助監督を経て、フリーのディレクターとして旅番組、ショップ番組、ドラマ、行政・企業 VP などを制作する。
旅番組の博多ロケが縁で東京から福岡に移住し、テレビ CM 制作に携わる。
初めての劇場用長編映画「まちや紳士録」が 福岡、東京、大阪、名古屋、佐賀、神戸、京都、新潟、鹿児島、石川といった全国各地の映画館でロードショー。2015年5月30日に紀伊國屋書店のドキュメンタリーレーベルよりDVDが発売決定。
伊藤有紀監督の前作「まちや紳士録」
■音楽・原みどり(栃木県宇都宮市生まれ)
1989年 日本コロムビア.TRIADレーベルオーディションにてグランプリ獲得。
財津和夫with原みどり「償いの日々」で歌手デビュー。3枚のソロアルバムをリリース。
1994年 菊地成孔・河野伸らと「SPANK HAPPY」を結成し、東芝EMIより「MY NAME IS」「FREAK SMILE」他をリリース。
(伝説のバンドとして、90年代音楽の名盤シリーズにより2007年に再発。)
1998-1999年 小泉今日子/ソウルフラワーユニオンのライブツアーに参加。
2000年 ホッピー神山プロデュース「ブルーズ彗星」(原緑./*come)リリース。雑誌FMfanの今年の20枚で紹介。
2003年 明治・大正・昭和初期の流行り唄のユニット「原みどり&チャンチキズ」を結成。老人ホームや施設で唄い始める。
2009年~
2007年より3年間にわたり父の散骨巡礼。福岡県久留米市(父の故郷)の筑後川での散骨をきっかけに、縁あって久留米へ嫁ぎ、某禅寺内の茶室(古月庵)に移住し、歌の寺子屋(ボーカルレッスン)を開講する。
■製作スケジュール(予定)
・2014 年 3 月・・・ 企画スタート
・2014 年 9 月・・・ 撮影スタート
・2015 年 9 月・・・ 撮影終了 / 編集開始
・2015 年12 月・・・編集終了 / 音楽録音 / ナレーション収録 / 音声ミックス
・2016 年 1 月・・・ 完成
・2016 年 春・・・ 劇場公開・地域上映開始 / 映画祭に応募
(上映予定都市:東京、大阪、名古屋、福岡、京都、三重ほか)
■ご支援いただいた資金はどう使われるのか?
・主な撮影場所である大阪への、撮影のためのスタッフの交通費、宿泊費(複数回)
・ホームページの作成費
■最後に…監督からのメッセージ
売れることや賞よりも「芸人としての生き方」にこだわり、
損することを恐れない…そんな桂 福団治さんの生き様は、人間を
「勝ち組 / 負け組」と分け、成功以外を無意味なものとしたがる
不人情なこの時代に、静かだけれど確かなメッセージを放つと信じています。
この映画が、一人でも多くの方にとって「本当に生きる」ことの
きっかけになってくれたら…心よりそう願っています。
心ばかりのリターンをご用意しております。
この映画がどのように生み出され、どのように世の中に受け入れられていくか…
私たちと一緒に、温かく見守っていただけたら嬉しいです。
私たちは全力で、良い映画を生み出すため進みます。
左:伊藤監督 中央:福団治さん 右:川井田プロデューサー(グループ現代)
福団治さんの似顔絵
今日も福団治は高座に上がる
最新の活動報告
もっと見る【「人情噺の福団治」神戸公開スケジュール】
2018/12/14 01:13今作、最後の劇場公開となる神戸・元町映画館上映の詳細が決まりました。神戸には、映画の中でもキーマンである、福団治師匠のお弟子さんでありご子息の桂 福若師匠をお迎えし、監督とのアフタートークを開催します。◯元町映画館 https://www.motoei.com/index.html2019年2月16日(土)~22日(金)一週間限定上映!11:50~13:05 ※16日(土)17日(日)の上映終了後、監督と桂 福若師匠(福団治師匠のお弟子さんでご子息)によるアフタートークあり。師であり父である福団治師を語って頂きます。2016年秋の九州公開から2年以上かけ、じっくり育ててきた作品です。未見の方、この機会にぜひご鑑賞ください。 もっと見る
ひとまずの…
2018/10/06 16:00(※写真は神戸・元町映画館さんのホームページより)神戸の劇場公開日がなかなか決定せず、皆様にはご心配をおかけしております。夏頃には…年内には…と想定していたのですが、映画館にとって集客は死活問題で、当作品は、落語好きの方はともかくも、一般的に大ヒットが見込める、という題材とは言い難い部分がございます(監督は大ヒットさせるつもりで作った、と言っていますが)。なので、映画館さんが公開日の決定に慎重になるのは理解できるところであります。また、今もヒットを記録し続けている「カメラを止めるな!」も元町映画館さんでロングラン上映されており、先のスケジュールを確定しにくい現状も背景にあるのだと思います。そんなわけで、兵庫県のパトロン様にも、先日、リターンを送らせていただきました。年内の神戸公開が厳しそうだということが見えてきましたので、ひとまずの「けじめ」「区切り」として、お送りしました。これにて、全国のパトロン様に一通り、リターンを送らせていただいたことになります。神戸公開自体は、遅くなってもされると聞いておりますので、スケジュールが確定されましたら、またこちらでご報告させていただきます。おそらく、最終の劇場公開になろうかと思います。その際は、足をお運びいただけましたら幸甚です。何かお問い合わせ等ございましたら、お気軽にご連絡くださいませ。いつもありがとうございます。記録映画「人情噺の福団治」製作委員会事務局スタッフ もっと見る
散り椿
2018/10/06 15:39映画「散り椿」観てきた。素直に、良かったです。 原作の葉室麟さんは、私の二作目「人情噺の福団治」の賛同人に名を連ねてくださっている。葉室さんの盟友の男性がずっと映画を手伝ってくださっていて、その方が福岡で主催されている落語会〜打ち上げに、やたらと雰囲気のある壮年の男性が来ておられ、何回かそんなことがあって後、それが葉室さんと知った。 拙作製作中だったので、盟友の男性に「葉室さんに映画の賛同人になっていただけないものか」相談すると「直木賞受賞以来、そういう話は山ほど来ていて全部断ってるらしいから、難しいだろう」とのこと。ただ、僕が打ち上げの際「福団治師匠のドキュメンタリー映画を撮っている」と告げた瞬間、氏の目がキラッと光ったのを僕は見逃していなかった。で、打診していただいたら快諾してくださったとのこと。感謝です。 製作過程は泥沼に突入し、なんとか完成させた作品をDVDに焼き、葉室さん用として盟友の方にお渡しした。ひとまず、お名前をお貸しいただいた義理を果たすことはできた…いや、できてないか?まあ、そんな流れでした。 映画の一番最後「葉室麟に捧ぐ」と字幕が出てきて、盟友の方はこの映画、きっと観たんだろうな、とか、葉室さんは拙作、気に入ってくださったかな?とか、いろいろ浮かんだもので。ほんのいっときしかご一緒してない人間が出しゃばって駄文を書き散らしました、ゴメンナサイ。 監督・伊藤 有紀 もっと見る
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