畑岡さんは、お米や野菜をつくる傍ら、週末に「笠間茶屋」というお店を営んでいるマルチワーカー。
私は笠間市地域おこし協力隊として小中学生との農業体験やかまどづくりワークショップで協力させていただいています。
畑岡さんは農産物を生産し、調理し、お店で出すという「6次産業化」をひとりで体現しています。
しかし一緒に活動してみると、畑岡さんがつくっているのは「産業」というよりも、「暮らし」なんだなと感じます。
「農薬を使わずに田んぼと畑でお米や野菜をつくり、時間をかけて料理し、来てくれたお客さんをもてなす」
昔は当たり前にあった、そんな「豊かな暮らし」を四季折々の農業体験やワークショップで伝えています。
畑岡さんのもとには、都市部や笠間市内から絶えず人が訪れます。その多くは小さなお子さんをもつご家族です。
畑岡さんのお家へ来た子供たちは、野山を駆け回り、畑の虫をじっと観察し、とても楽しそうに野菜を収穫していきます。
普段できない体験をした子供たちは自然と「もっとやりたい」「ここに住みたい」と話してくれます。
今回のプロジェクトを通じて、利便性の高い市街地に住みながらも、週末には笠間で豊かな自然や食べ物に触れ、子供だけではなく大人もほっと息をつくようなバランスの取れた暮らし方が広まればと思います。