SATOGAERIプロジェクトを思い立った理由を簡単に説明します。(と言っても長文になります) そもそもSENROは八頭若桜谷にある古民家(伝統的建造物 概ね築100年以上)を活用し経済循環を伴ったコミュニティー再生・地域再生を目的にした事業に取り組んでいました。ところが地域を見回してみると古民家はたくさんあるのですが、コミュニティー再生をしようにも地域コミュニティーが風前の灯火状態で、祭りなどの地域行事は隔年開催或いは3年に一度に縮小され、中には祭り自体が担い手がなく軽トラに「榊神輿」(私たちの地域では榊を担ぎます)積んで、少数の男性が集落内を歩く形にまで簡素化されています。もちろんお囃子は人ではなく録音されたものを屋外スピーカーで流すだけです。 集落内の村仕事も担い手が減り、維持も大変になっています。その中で青年団、子供会などもどんどん縮小し、休眠状態になっている集落もあります。その中で地域内でコミュニティーを維持再生しようとしても、困難な状況を目の前にしどうしたものか?と考え込んでしまいました。 単に賑やかにするだけなら話題性のあるプレイヤーにお願いし、話題性のあるイベントなどを開催すればいいのですが、そうするとプレイヤーが主役になってしまうだけで、「そこで」「そのとき」「その人から」という私たちが考える地域再生の大切なコンセプトから外れてしまうように思います。 そして、地方の場合都市部と同じようなことを行っても必然性がなくなり、その地域特有の文化を包摂した形での新しい文化の創造ができなくなるので、地方での地域再生はやはりその地域特有の文化をもとにしたスキームが必要だと思います。そうするとその地域への思い入れが発生しそれがコミュニティー再生につながることになると思います。 そんな中、2018年にふるさとワーキングホリデー「とっとりワーホリ」事業の受入を行い参加してくださった都市部の方が集落行事や村仕事などに参加した結果、集落特に高齢者の方に喜んでいただき、ご近所に活気が出てきたことを経験し、移住定住の一歩手前の関係人口という形でのコミュニティー再生を考えました。あたらしいふるさとづくりを皆さんと一緒に実現することで毎年里帰りする場所を作ろうと!



