ご挨拶
はじめまして!
私たちは2019年夏、NPO法人「After the Rain~自死で遺されたあなたへ~」を設立しました。
‘After the Rain’とは「雨上がり」という意味です。
どんなに激しい雨も、いつか必ず降り止む時が来ます。
「人生の雨上がりの空を、いつか一緒に見上げる仲間でありたい」と願っています。
私たちは、自死で大切な方を亡くした全ての方と、立場は違えど温かい関心を寄せてくださる方々とが自由に集い、語り合い、分かち合い、理解し合って共に活動できる「共生」の叶う団体を目指しています。自死遺族だけに限らず、自死によって大切な人を亡くされた全ての人の「生きづらさ」が少しでも和らぐよう、寄り添い、サポートさせていただきます。
また、こちらからのサポートだけではなく、自死で遺された皆さまのご参加とご協力をいただいて、私たちの活動を進めています。
皆さまにとってAfter the Rainが「生きる意義」を見つめ直し、共に「活きる」ための居場所となることを願っています。
「自殺」と「自死」
「自殺」から「自死」という表現へ言葉だけではなく、意味を理解した上での使い分けが必要だと考えています。
私たちは偏見にとらわれず、遺された方々の想いに寄り添い、亡くなられた方の尊厳を守るため、「自死」という言葉を使っています。
理事長の想い
24歳の冬、私は父を自死で亡くしました。寒い空がまだ明けきらない時刻、病院の待合室で、母が私に最初に言った言葉は「自殺って言っちゃダメよ!」でした。それ以来、父の死因を人から訊かれると、様々な嘘を重ね、その度に罪悪感に打ちのめされました。表面にはいつも中途半端な笑顔だけを張り付けて、心はどんどんうずくまっていきました。
当時はまだ、「自死」という表現が使われることも「自死遺族」という存在が認知されることも少ない時代でした。私たち自死遺族は表には出ない存在であり、そのことから社会に理解されないまま取り残されてきてしまったように感じるのです。現在では、社会の理解も徐々に広まりつつあり、自死遺族のための相談機関も整ってきています。それでも、大切な人を「自死」という形で亡くした人たちの個々の苦しみや悲しみは、今も昔も何も変わりません。
「話したいけど話せない」「わかって欲しいけど、わかってもらえるわけない」などの葛藤を抱え、夜、ポツンと一人になった時間の虚無感、喪失感、孤独感に押しつぶされそうになることもあるでしょう。私もそんな時間を嫌という程重ねてきました。そこで夜間気軽にかけられる電話があったら、少しはその重荷を軽くする一助になれるのではと考え、電話相談を受けることのできる数人に声をかけました。そこからあっという間に賛同してくれるメンバーが集まり、こうして私たち【After the Rain〜自死で遺されたあなたへ〜】の活動はスタートしました。
NPO法人After the Rainは、自死で大切な人を亡くされた当事者の方だけではなく、全ての一般市民の皆さまのご協力により運営しています。
一緒にボランティア活動にご参加くださる方、アイディアや専門知識をご提供くださる方、ご寄付により活動を支えてくださる方、様々なお力が必要です。これから末永く活動を続けていくため、それぞれの形で、私たちAfter the Rainをご支援ください。何卒よろしくお願いいたします。
NPO法人 After the Rain〜自死で遺されたあなたへ〜
理事長 高木繭子
設立メンバーの想い
こんにちは。岐阜県自死遺族の会「千の風の会」の木下宏明といいます。
このたびNPО法人After the Rainの立ち上げに参加させていただきました。その理由は大きく二つあります。
一つは自死遺族等に特化した深夜の電話相談の実施を定着化させようとしていることに魅力を感じたからです。
24時間体制で受け付けている電話相談はいくつか存在しますが、深夜、自死遺族等に固有の悩みや生きづらさに耳を傾ける電話相談は、残念ながらいまだ存在しません。
私の体験からもご遺族の切なく辛い心情が押し寄せてくるのは、深夜一人になった時が多い様な気がします。そんな時に真摯に耳を傾けてくれる人がいれば本当に支えになるように思います。
もう一つは、当事者と非当事者がそれぞれの立場や心情を尊重しながら共に活動していくことをイメージしていることです。まだまだ自死遺族等に対しての偏見やスティグマは地域にも浸透しているせいか、自死遺族等を巡る活動はどこか閉鎖性を伴ったものが多い様な気がしていました。
この団体はご遺族等の当事者性を大切にしながらも、様々な立場の方々や若い方々との連携も視野に入れており、これからの自死遺族等の支援の在り方を知恵を出し合いながら模索できそうな気がしました。それがもう一つの理由です。
生まれたばかりのこの会が、地域の中で育まれ育っていく事を心から願っています。
理事 木下宏明(きのしたひろあき)
岐阜県自死遺族の会「千の風の会」代表
活動を支えるメンバーの想い
はじめまして。この度、NPO法人 After the Rainのクラウドファンディングを担当させていただいております、庭野智美と申します。
理事長の高木さんとは8年前にとあるボランティア活動を通じて知り合いました。当時はほとんど話をする機会もなかったのですが、2~3年前から彼女が自死遺族であることを周りに話し始めたことからお互いよく話をするようになりました。
そのうち、高木さん以外にも身近なところに自死遺族等の当事者と呼ばれる方がいらっしゃることを私自身が身をもって体感するなかで、さらに高木さんは他に仲間を募って自死遺族等支援に関する知識を深めたり支援活動のための勉強会を開いたりしていました。
高木さんたちの活動をサポートしたい、自死遺族等の方への支援活動をできたら、との思いから私も一緒に学ぶうちに、大切なのは「人とのつながり」なんだということをだんだんと実感するようになりました。
私たちは「当事者」と「非当事者」とが差別されず排除されず、ただ「つながり」を保って過ごすことこそ最大の支え合いのときを生きているのだと、私は思っています。
私のような今日まで「自死遺族等の非当事者」の人間が、明日「何かの当事者」になるかもしれないのです。また、社会の変化によってもあるときから「〇〇の当事者」と呼ばれるようになるかもしれないのです。
「当事者」と「非当事者」とを分けた時点で区切られてしまい、まるで世間から隔絶されたように他者とのつながりを感じられなくなることもあるのです。
大切なのは ―― 人とのつながり。
そう思わせてくれたのは高木さんを始めとした自死遺族等支援活動に尽力されている仲間と出会ってからなのです。大切なのは「人とのつながり」ということを心に刻み、私自身も仲間に支えられながら生きています。
プロジェクト発足のきっかけ
毎年9月10日は世界自殺予防デーであり、これにちなんで日本では毎年9月10日~16日が自殺予防週間として定められています。
全国の自死者数は、1998年に急増し、年間3万人を超える状態が続いていましたが、2010年以降は様々な取り組みにより、近年減少傾向にあります。しかし、全国で毎年2万人を超える方が自死で亡くなるという非常事態は未だに続いていると言わざるを得ません。
この数を1日に換算すると、およそ60人以上が自死により亡くなっているということになります。1人が亡くなることで誕生する自死遺族を4〜5人と想定しても、毎日300人近く、又はそれ以上の自死遺族が増え続けているのです。(家族だけに限らず、自死で大切な人を亡くした方全般とすると、まさに莫大な人数です。)
人に話せない悲嘆を抱えたまま、「生きる」ということに固有の困難を感じている自死遺族等への丁寧な支援は、国の自殺総合対策の一助にも繋がると考え、そんな彼らの悲嘆に寄り添い、「生きづらさ」の改善、解消をサポートするため、この団体を設立しました。
クラウドファンディングを活用し当団体の広報活動とともに活動資金へのご支援をいただければとの思いでプロジェクト発足となりました。
プロジェクトでの達成目標
①活動資金120万円を集めます。
皆さまの温かいご支援により集められた資金で、設立までにかかった資金と今後の活動資金をまかないます。
②法人設立の広報を目的とします。
新しく設立した法人となるため、できる限り多くの皆さまに私たちの活動を知っていただくためクラウドファンディングに挑戦しました。自死遺族等支援を必要としている方だけでなく、私たちの活動に賛同・応援してくださる方にも様々な形でご支援いただけたら嬉しく思います。
私たちの活動内容
①自死で遺された方専用の無料夜間電話相談・LINE通話相談
🔘無料夜間電話相談
日中はお忙しい方も、夜〜翌朝までご利用いただけます。当事者や専門家の他、電話相談の研修を受け認定された会員がお話を伺います。
毎週火曜日 夜10時〜翌朝4時まで
電話番号:0570-017-222
※通話料はご負担いただきます。
🔘LINE通話相談
毎週火曜日 夜10時〜翌朝4時
ID : aftertherainjapan
「After the Rain」友だち登録してメッセージを送ってください。
②各種イベントの開催、講師の派遣
自死遺族等(自死によって大切な人を亡くした全ての方)についての理解を深める講演会、研修会、セミナーやシンポジウムなどの各種イベントの開催、及び講師の派遣も行っています。
※今後、電話相談員やピアカウンセラー(同じ立場にある仲間としてのカウンセリングを行える方)育成のための「養成講座」の開講を予定しています。
これからの活動
🔘自死遺族等支援の市民講座
社会福祉法人愛知いのちの電話協会主催の市民講座で自死遺族支援講演会「大切な人を自死で亡くして~心ある繋がりを求めて~」を予定しています。
資金の使い道
・設立までの準備費用および運営費
・PRリリース、その他広告費
・相談活動準備費
・クラウドファンディング利用手数料
・その他 残りの資金は今後の活動運営費用として大切に使わせていただきたいと思います。
リターン内容
【応援の気持ちコース3,000円】
お礼のメールと今後の活動報告についてのメルマガ配信をさせていただきます。
【応援の気持ちコース1万円】
お礼のメール、今後の活動報告についてのメルマガ配信、ご希望の方には当法人ホームページ上にお名前を掲載させていただきます。
【応援つながりコース・講演会優先参加権or資料送付 付き5万円】
After the Rain主催の各種講演会への優先参加権またはご参加不可の場合は資料送付いたします。
また、お礼のメール送付、今後の活動報告についてのメルマガ配信、ご希望の方には当法人ホームページ上にお名前の掲載をさせていただきます。
【たっぷり応援コース・講演会付き10万円/限定3名まで】
当法人の設立メンバーが自死遺族等支援活動に関する講演会(90分)に講師として出向きます。(プロジェクト終了後1年以内、国内に限ります。交通費はご負担いただきます。)
また、お礼のメール送付、今後の活動報告についてのメルマガ配信、ご希望の方には当法人ホームページ上にお名前の掲載をさせていただきます。
【ガッツリ応援コース・講演会付き30万円/限定3名まで】
当法人の設立メンバーが自死遺族等支援活動に関する講演会(120分)に講師として出向きます。(プロジェクト終了後1年以内、国内に限ります。 交通費はご負担いただきます。)
また、お礼のメール送付、今後の活動報告についてのメルマガ配信、ご希望の方には当法人ホームページ上にお名前の掲載をさせていただきます。
最後に
知人がクラウドファンディングに挑戦しているのを受けて、私たちにも…もしかしたらできることがあるかもしれない!と思い立ってプロジェクト発足となりました。
何事も自分以外の人が運んできてくれるつながりやチャンスなんだと思います。
私たちメンバーとつながりのある方、メディアを通してつながる方、インターネットやSNSを通じてつながる方、リーフレットを手に取りつながる方など、現代は偶然が偶然を呼び、どこでどうつながるか分かりません。一人ひとりのあらゆるつながりが支援の輪を広げていったとき、私たちの活動は自死遺族等の方々にとっても非当事者である方々にとっても「生きづらさ」を感じるような窮屈な世の中から、きっと変化していくと願っています。
――生きづらい世の中を変える一歩を一緒に踏み出してみませんか。
皆さまにもこの願いを一緒に叶えていく一員として、クラウドファンディングへのご支援をお待ちしています。
【お問い合わせ先】
NPO法人After the Rain〜自死で遺されたあなたへ〜事務局
電話:(052)961-6609
メール:office@aftertherain-japan.org
Fax:(052)961-6609
※本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
※税制優遇について
After the Rainは特定非営利活動法人(NPO法人)として認定されていますが、このクラウドファンディングを支援することで支援者が税制優遇を受けることはありません。
最新の活動報告
もっと見るお礼とご報告
2019/11/15 12:00【 お礼とご報告 】 9月から行ってきたクラウドファンディングの募集期間も残りわずか、数日を残すだけとなりました。 これまでご協力いただきました支援者の方、私たちの活動をシェア・紹介してくださった方、私たちの活動に目を向けてくださった方、本当にありがとうございます! 団体設立からこの秋までの活動について遅ればせながらご報告させていただきます。 9月10日より電話相談の受付を開始して2ケ月が経過しました。お電話をいただく回数が日増しに多くなり、私たちの活動が全国で徐々に広がっているのを感じる日々です。 そして、お電話をいただくと、自死遺族の皆さまが「わかってくれる誰かに気持ちを受け止めてもらいたい」「なんとかして今の気持ちを保っている」「長い時間が経過してもなお心に引っかかる気持ちがある」という思いを抱えられていることを実感します。 私たちはこれから、末永く活動を続けていきたいと思っています。この活動を通して、自死で遺された方とそうでない方とが共に「生きる」意義を見つめ直すきっかけや、居場所づくりのお手伝いができればと思います。 クラウドファンディングは終わりますが、引き続き、皆さまからのご支援ご声援をよろしくお願い申し上げます。 もっと見る
新聞記事に掲載されました!
2019/09/11 17:0010日の中日新聞と朝日新聞の朝刊紙面および10日17時配信の朝日新聞デジタルにNPO法人After the Rainに関する記事が掲載されました。「結婚する時も言えず…」自死遺族向け電話相談スタート(朝日新聞デジタル)「居場所」という言葉がありますが、自死遺族等にとって必要なのは「言える場所」なのかもしれません。私たちの主な活動である電話相談は「言える場所」のひとつであり、生きていく上での安心感につながればと願っています。話を聴く人(相談員)の人材育成も今後の課題です。養成講座を開くには資金も必要となってきます。中日新聞ではクラウドファンディングについても記載していただけました。皆さまそれぞれの形でご支援のほど、よろしくお願いいたします。 もっと見る
法人設立の【記者会見】を行いました!
2019/09/10 15:55クラウドファンディングをスタートして早くもご支援くださった皆さま、誠にありがとうございます。大変うれしいです!昨日、名古屋市内で法人設立の記者会見を行いました。地元テレビ局や新聞社の方々がお越しくださいました。記者会見の模様はテレビ愛知にて放映されました。(映像配信あり)理事長の高木より法人設立の趣旨や活動内容について説明させていただいた後、各記者の方から様々なご質問を受けました。自死遺族等の方が感じる社会での思わぬ偏見(スティグマ)は、相手に悪気があるわけではありません。実は身近なところに自死遺族等の方がいるのを「知らない」がために残念ながら偏った見方になってしまうこともあるのです。10日の新聞記事にも載せていただけるとのことで、私たちの活動が多くの人に届くことを願っています。私たちの主な活動である夜間電話相談は毎週火曜22時~翌朝4時まで受け付けています。(詳しくはこちらから)皆さまにも引き続き私たちの活動を応援していただけますよう宜しくお願い申し上げます。 もっと見る
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