2019/10/11 21:08

台風19号の進路や規模が気になります。皆さま、くれぐれも安全にお過ごしください。

この挑戦も残すところ12日となり、総額は1,792,500円になりました。
このサイトからのご寄付と別に、この活動のためにと直接当会へ郵便振込等でご寄付を寄せてくださっている皆様もいらっしゃいます。
両方のご寄付をあわせると200万以上のご寄付が集まっています。
多くの皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。

外国人住民の参加がない両親学級
保健センターや病院などで妊娠中に受けられる両親学級や母親学級は、自分と同じくらいの時期に出産を迎える人たちと出会って情報交換ができる場でもあり、妊婦やパートナーには心強い母子保健サービスのひとつです。しかし、外国人住民が集住している地域でも、両親学級、母親学級に外国人の方が来ることは今までなかったと地域の保健師から聞いていました。妊娠、出産、そして、子育てへと繋がるなかのスタート地点で、必要な情報を十分に得られないことは、外国人母子にとって大きな不利益です。ネックになっていたのは「言葉」でした。

参加したい両親と保健師の思いが繋がって
こうした事態を改善したいと自治体の保健師からの相談があり、今、シェアは両親学級や新生児訪問への通訳派遣依頼に応えています。最初に対応したケースは、父親が両親学級での沐浴指導を受けることを熱望し、その父親の思いに応えたいと思った保健師からシェアに通訳の派遣依頼が入ったというものでした。シェアが関わっている外国人母からは「自分が両親学級に行きたくても、夫が希望しないので保健センターに夫から連絡してもらえない。」「自分は日本語ができないので、保健センターには連絡できない。」という声が聞かれることがあります。このケースでは、妊婦の気持ちを汲み取った夫が、保健センターに熱心に働きかけをしたのかもしれません。

より正確に情報を伝えるために
両親学級における歯科や栄養に関する話は、講義形式で他の大勢の参加者と一緒に受けるのが一般的なようです(講義と別に個別の相談にも対応してくれます)。ですから、歯科や栄養の講義は適宜要約して通訳から伝えてほしいと、保健師から依頼されることがあります。しかし、それでは情報が正確に伝わらない可能性もあり、せっかくの通訳を得られる機会が活かせません。どのようにすればよいか保健師らと検討を重ね、外国人の両親には個別指導で対応してもらい、通訳が一文一文訳すことができる環境をつくることができました。終了後に保健師から「話が妊婦さんに伝わっていることが確認できて、とても良かった。」とのフィードバックをいただいたり、通訳からは「最後に、両親から助かった、ありがとうと丁寧にお礼を言われました。」と報告が入ったりしています。

「言葉」が壁となって、生まれてくるこどもが人生のスタート地点から不利益を受けることがあってはいけないと考えます。すべての母子が必要な保健医療サービスが受けられることを目指して、シェアはこれからも外国人住民や地域の保健医療従事者の活動を支援します。


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廣野 富美子

シェア=国際保健協力市民の会
在日外国人支援事業担当
(社会福祉士 精神保健福祉士)