こんにちは。NPO法人エンチャイルドの代表を務める外舘孝則(とだて・たかのり)です。団体名の「エンチャイルド」は造語で、日本語に翻訳すれば「世界の子供たちを元気にしよう!」という意味です。
エンチャイルドは、国境を超えた家族愛の実践(「LOVE BEYOND THE BORDER」「LOVE IS THE MOVEMENT」)という視点から、主にフィリピンの貧困児童を対象に教育支援を行っています。2004年に初めてフィリピンで活動を始めてから15年が過ぎました。(2016年からはインドネシアでも活動を行っています)
貧困児童を対象とする奨学金支援(延べ357人)をはじめ、当該地域の学校やバランガイ(フィリピンの最小行政単位)を対象とした教育支援(教科書・図書・教材、および学習用の機器・備品などの支援)やフィーディングサービス(給食支援)を行ってきました。
2019年度の奨学生数は179人です。
支援地域は、ルソン島マニラ地域の学校とバランガイ11カ所、ミンダナオ島ブトゥアンおよびマガリャネス地域の学校とバランガイ9カ所です。
基本的に、貧困児童たちが教育を受ける環境を維持するためのサポートを中心に支援を行ってきましたが、長年活動を続ける中で、いくつかの問題意識を持つようになりました。
それは、単なる個人の自立をゴールとした教育支援ではなく、より良い社会(共生、共助、共感の共立社会)の実現の担い手を育てる社会教育プログラムとしての共育支援(未来の担い手であり、人類の共通の宝である子どもたちを共に育てる社会的責任)が重要だということです。
受益者を支援される側から支援する側に転換させることができる支援こそ、真の教育支援だと考えています。
私たちは受益者であるエンチャイルドの奨学生が小学校を卒業して中学校(ハイスクール)に進学する時、「ピースアドボケイト」(平和の推進者)の任命状を手渡します。
その趣旨を要約すれば、「一生懸命勉学に励み、自立した人間を目指すととともに、他の人々を助け、より良い社会(平和な社会)を実現することのできる人間となることを目指そう」というものです。
日本の支援者は、年に数回企画されるスタディーツアーを通して現地を訪問し、現地の視察とともに奨学生たちとの交流を続けてきました。
現地の子供たちは、スタディーツアーの参加者(日本の支援者)を、自分たちの成長を見守ってくれる日本の良きお兄さん・お姉さん、家族のように感じて交流してきました。もちろん、スタディーツアーに参加した日本の支援者自身も。
このような国境を超えた家族愛の絆で結ばれた交流プログラムは、国境を超えて共に生きていくという意識と感情を芽生えさせています。
ピースアドボケイト。エンチャイルド奨学生たちは、勉学に励むとともに、自らの自立のことだけでなく、誰かの支えになりたい、自分たちも他者のために生きたい、より良い社会(平和な社会)を実現する者になろうと考えるようになります。
実際、エンチャイルド奨学生の出身者で、社会人となって、周囲の貧困児童のために援助を行っている青年や、学校の教師となって貧困児童たちのサポートに尽力しているエンチャイルド卒業生もいます。
※以下にご紹介する動画は、かつてエンチャイルド奨学生だった青年たちが、支援式典に集った後輩である現奨学生たちをはじめとする参加者に語ったエンチャイルド体験に関する証言です。
エンチャイルドは過去、奨学生のための訪日研修ツアーを何度か行ってきましたが、ここ数年実施できていません。一人でも二人でも日本に招待し、彼らに国際的な体験とピースアドボケイトとしての成長と飛躍の機会を提供したいと考えてきました。
パスポートを取得し、海外に出るための条件を整えることはほとんどの貧困児童にとって簡単なことではありませんが、日本を訪問し、日本を体験することがエンチャイルド奨学生の一つの「夢」となっていることは事実です。
さて、奨学生を対象とした訪日研修がなかなか実施できなかった理由の一つに資金問題があります。通常の教育支援のための資金に加えて、訪日研修ツアーの費用を捻出することが難しかったのです。
そこで、今回、奨学生の代表者の訪日研修ツアーを実現するために、クラウドファンディングCAMPFIREを通して皆さまにプロジェクトへのご支援を呼び掛ける次第です。
今回は、奨学生と付き添いの現地スタッフの計6人を予定しています。訪日研修ツアー(5泊6日)の予算総額は100万円ですが、現状では、約50万が不足しています。
今回の訪日研修ツアーのメインプログラムは、9月28日、29日に開催される日本最大級の国際協力イベント「グローバルフェスタJAPAN2019」に出展するエンチャイルドのブースで日本の支援者とフィリピンの奨学生、現地スタッフが一緒に活動をすることです。
同フェスタに来場され、私たちエンチャイルドのブースを訪ねてくだされば、来日したフィリピンの青少年たちと親しく交流することができることでしょう。
遠からず、日本社会は今以上に多くの外国の人々と国境を超えて行き来するだけでなく、共に生きる時代がやって来ることでしょう。そのためにも、言葉や文化の違いを超えて、家族のように共に生き、助け合い、支え合う、より良い社会を実現していかなければなりません。
エンチャイルドは、共生・共助・共感の共立社会の担い手の育成を目指す社会教育活動の推進に力を入れています。
海外の貧困児童が実際に日本を訪れて「JAPAN」を体験する機会を得ることは大変貴重なことだと思います。
私たちのプロジェクトに対する皆さまのご理解とご支援に心から感謝いたします!
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
もっと見る訪日研修プロジェクト2019~「グローバルフェスタJAPAN2019」スペシャルステージで夢と志を語る子どもたち
2019/10/15 13:10「フィリピンの貧困児童を日本に招待し、国際舞台で活躍する世界人に育てたい!」にご支援くださった皆さま、ありがとうございます!訪日研修プロジェクト2019年は、9月27日~10月2日に無事に実施されました。結果と成果につきましては、随時、報告してまいります。今回は、「グローバルフェスタJAPAN2019」の初日、9月28日(土)に行われたスペシャルステージに出演し、エンチャイルド奨学生としての夢と志を語ってくれたフィリピンの子どもたちのスピーチ映像をお届けします。ぜひご覧ください。一人目は、アルビン君(マニラ市トンド地区出身)です。https://youtu.be/NPRqazPvl0I二人目は、カリルさん(ミンダナオ島ブトゥアン市)です。https://youtu.be/olIhDVcAc0w もっと見る
プロジェクトを応援してくださり、誠にありがとうございます!
2019/10/10 06:10CAMPFIREによるクラウドファンディング、「フィリピンの貧困児童を日本に招待し、国際舞台で活躍する世界人に育てたい!」が期限を迎え、終了いたしました。 50人のかたにご協力・ご支援いただき、目標金額に対して81%、406,000円という結果となりました。 ご協力・ご支援くださった皆さま、応援してくださった皆さまに、心より感謝申し上げます。 クラウドファンディングの取り組みとしては終了いたしましたが、プロジェクトはまだ道半ばでありますので、引き続き、取り組みを継続してまいります。江戸東京博物館にて(10月1日、都民の日) 昭和の日本の伝統的な家屋(和室)を体験フィリピンのメンバーは日本の歴史と文化の一端に触れる機会を持ちました 訪日研修プロジェクトを通して、子どもたちに貴重な体験と出会いを提供し、国際人としての成長の機会となることを実感しました。 今後も、このような企画を実施できるよう、頑張ります! エンチャイルドはミッションを果たすまで、今後も活動を推進してまいります。 これからも変わらずエンチャイルドに対するご支援を賜りましょう、よろしくお願い申し上げます。2019年10月10日エンチャイルド代表 外舘 孝則※ご支援くださった皆さま(パトロンの皆さま)には、改めて、プロジェクトの結果をご報告いたします。 もっと見る
日本で多くのことを学びました。私も支援する人になります!
2019/10/09 20:53【写真】グローバルフェスタのスペシャルステージでスピーチするカリル・ダイアンさん 日本の皆さん。お元気ですか? 訪日研修ツアーから到着してから数日が経ちました。 日本に行けたことが今も信じられません。日本を訪問することは私の人生の最大の夢の一つでした。このことを通して、私は18歳の成人に達する前に大きく飛躍することができたと考えています。 グローバルフェスタに参加することは大きな特権です。最近多くのことを考えています。そしてそのことは、私の国と人々への奉仕につながることだと知っています。 日本での5日間の滞在は本当に素晴らしいものでした。 私にとって、エンチャイルドの皆さんはロールモデルです。 訪日研修ツアーの参加者の中で、私は唯一の女子でした。私が今の年齢で日本の皆さんの勤勉さを学べたことは本当に素晴らしいことです。 フィリピン人のメンバーとして私を迎えてくれたことに感謝します。私は毎日の生活の中で一緒に共有した楽しい思い出をいつまでも持ち続けます。これらの全てが無駄にならないように生活の中で努力します。皆さんから受けた全てのアドバイスとレッスンを本当に感謝しています。そして私はエンチャイルドの一員として支援をする者となります。 私はまだ小学5年の時にエンチャイルドの奨学生に選ばれました。私はエンチャイルドの大きな支援に心から感謝しています。あなたがたが私たちの国でこのような活動を始めてくださったことをとてもうれしく思います。 日本はとても豊かな文化を持っています。日本と日本の文化についてもっと知りたいです。日本の皆さんとコミュニケーションができるように日本語をもっと勉強します。 どうもありがとうございました! 私はこれ以上望むことはありません。一生懸命勉強し、他の人々のために一生懸命働きます。2019年10月5日カリル・ダイアン もっと見る
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