空き家へのアプローチ
宿を始める前、一人で空き家の調査をしました。
蒲原の町を歩いて1軒1軒外観上ですがチェックし、ゼンリンの地図にマークを付けていきました。
そして法務局へ通い、明確に空き家と思われる物件の登記情報を購入して所有者さんのお名前を調べました。
調べた所有者さんと連絡の取れる方を自治会長さんやまちなみの会の皆さんに聞いて回り、アポイントを取って建物の状況や貸していただけるかのヒアリングを行ないました。
この時はほとんどの空き家で全く話を聞いてもらえず、本当に大変だったことは今思い出してもゾッとします。
そして今日、蒲原独特の町屋の所有者さんと、偶然お会いできました。
話を聞いてもらえなかった方です。
その方は、僕の活動を知ってくださっていらっしゃって、「がんばっているそうですね。」と声をかけてくださいました。
以前は僕の話も聞いていただけなかったのですが、今日は興味を持って聞いてくださって、実際は空き家を今後どうすれば良いか悩んでいると話してくれました。
建物の中や今の状況、建物に対する思い入れや大事な家具の話。思い出やこれまで行ったリフォームの経緯など、ゆっくり伺うことができました。
本当に素敵なお家で、築90年の家族の歴史と所有者さんの気持ちを感じることができました。
僕が今すぐに何かをどうこうすることはできませんが、僕の考えを知ってくださって、興味を持ってくれたこと。そして、悩んでいる正直なお気持ちを教えてくれたことが本当に嬉しかったです。
少しですが、町の中に想いが伝わった気がしました。
がんばらねば。
届けっ!!!
写真は全く関係ないのであしからず。