クニトコタチ〜平和へのいのりで白龍と青龍が着用する衣装はコーディネーター南江千代が織から始めたものです。
未だ現役で87歳である西陣織の伝統工芸士和泉博山氏の指導のもと、初めての織への挑戦でした。
先生と一緒に糸を選びに、糸屋さんを訪ねたり糸を織機にかけるまでの作業をしたり、織るまでの準備にも時間がかかりました。
ふたり分の衣装に使った織は36m。反物にすると三反分となります。
平均して1日4時間機の前に座り、日数にして18日で織り上げることができました。
平織ですので割とスムーズに織りすすむことができたのですが、先生から言わせると超スピード(笑)
機のリズミカルな音が心地よく、疲れることもほとんどなく心地よく楽しい時を過ごせました。
昨夏には、夏休みを利用してダンサーのブラウリオ・アルバレスと南江祐生が和泉博山氏の自宅兼工房を訪ね、交流をいたしました。
西陣織伝統工芸士和泉博山氏の素晴らしい技術に感嘆の声をあげるふたり。
このように日本の伝統の技を持った重鎮が関わってくださったことでさらに深く日本の文化を感じるとともに、丁寧に受け継いでいかなければならないものであることを実感しました。
クニトコタチ〜平和へのいのり〜は、単に観せるパフォーマンスだけでなく、このパフォーマンスに関わってくださった方々の貴重な伝統文化を披露することができたらという願いもあります。
南江千代