こんばんは。宝来館の女将・岩崎昭子です。私たちのクラウドファンディングの挑戦も残すころ27時間ほどとなりました。(このページからの応援は2/29の23:59が終わるまでです)昨年10月13日に東日本を襲った台風19号で、釜石は想定外の暴風雨により多大な被害が発生しました。 宝来館の裏山の避難道も、沢が崩れた影響で車椅子の車輪が通るために引いた板の両脇や間の土が流されてなくなってしまったり、手すりが倒れるなどの被害だ出たため、立ち入り禁止にせざる得なくなりました。宝来館は東日本大震災の津波で2階まで浸水しました。しかし宝来館の建物は残り、根浜の松林も残りました。私は津波の中から引き上げられ助かったのだと気づいた時、助かったものには命があるのだ、私も宝来館もこの地で生き続けなくてはいけないのだと気がつきました。 「津波を受けたところで旅館や海水浴場、オートキャンプ場をやらなくてもよいのではないか」と思う方もいるかもしれませんし、「防潮堤を作ればいいのに」と言う方もいるかもしれません。でも、私たちは根浜から撤退するのでは無く、しなやかに、 受け流しながら生きることを選びました。それは、いざという時には、避難道を使って裏山に逃げることができると思えたからでした。気候変動の影響などで災害が多発する今の時代、自然とともに生きていくすべを自分たち探し皆さんと一緒に作っていくことが、自然の恵みを受けて生きてきた根浜らしいあり方だと思っています。 松林越しに見えるこの三陸の海の美しさは、何千年の前から変わらぬ風景です。私たちの祖先も生き続け、私たちも繋ぎ、孫も、そのの先の子孫も、この地を愛する全ての人々と生き続けてほしい。それが願いです。
釜石 の付いた活動報告
「宝来館」女将の岩崎昭子です。これまでこのクラウドファンディングにご支援いただきました皆様、根浜の避難道<絆の道>づくりにかかわってくださった皆様、本当にありがとうございます。私たちのクラウドファンディングも残り2日となりました。今日は、とてもうれしくありがたいことがあったので、皆さんにもお伝えしたいと思います。2013年に私たちが避難道づくりを始めようとしていた時に、背中を押してくださった花巻市シニア大学のお世話になっている方から「今、10円100円単位で募金を募っているよ。 2月末には間にあわないかもしれないけど応援してますよ」とありがたいお電話を頂きました。花巻市シニア大学の皆さんは、私たちが避難道をつくり始めたころ、「四季の花々で道作りを手伝いましょう」と提案して下さいました。いっしょに避難道づくりを進めていた釜石地方森林組合の高橋参事がこの話を聞き「この道はみんなの絆で繋がる道ですね」と言ったのがきっかけで、避難道を<絆の道>と命名しました。クラウドファンディングへの挑戦を始めてから今日まで、やはり無謀な金額への挑戦だったとくじけそうになることもありましたが、今日お電話を頂き、あらためて東日本大震災復興支援やラグビーを通じて釜石や根浜とつながった皆様からの支援がどれほどありがたいものかを感じました。まだ生き続けようと勇気を頂きました。 本当にありがとうございます。残りわずかな日数となりましたが、根浜の安全を取り戻すためにやるしかありません。最後まで応援よろしくお願い致します。
指揮者の佐渡裕様から、応援メッセージをいただきました。プロジェクトページはこちら
今回、1万円以上ご支援いただいた方々へのリターンとしてご用意した「命をまもるホイッスル」は、宝来館のある根浜地区を拠点に防災教育などに取り組む一般社団法人「根浜MIND」が企画したものです。本体には岩手県産の広葉樹を使い、加工も釜石市と大槌町の企業・団体が手がけました。オレンジ色のロープは漁師独特のロープワークで結んだもので、根浜の漁師の前川昭七さん協力のもとロープワークの講習会なども開催されています。漁業をなりわいとし海とともに生きる漁師防災や津波の伝承活動に取り組む地域住民そして海水浴客を海の危険から守る関係者たちーーそれぞれが海の安全にかける熱い思いから生まれたのがこのホイッスルです。海や山のレジャーの際の万が一に備えて身につけたり、防犯ブザーとしてバッグなどにつけたり、とぜひ日ごろから身近に置いて、釜石の海や山に思いを馳せてください。