残暑お見舞い申し上げます。
〈『奈良きたまちお散歩ガイドブック』をつくり、きたまち散歩をひろめたい。〉
というプロジェクトは、ご支援・ご協力いただいた皆さまのお陰で無事に終了しました。
あれから、はや数ヶ月。
私も、とあるプロジェクト(新型コロナウィルスの関係で営業ができず継続危機に陥った業界を守るためのもの)に支援してみて、誰かの活動に対してお金を出すことって、簡単なようでなかなかできるものじゃないなと実感しました。
その企画は、期間中様々な方(著名人含む)からの寄稿で盛り上がっていて、読み応えもあり興味深かったのですが、終了後「その後どうなったか」の報告がパタリとなくなって、お礼とリターンの説明の事務的なメールが届いたくらいで、思いの外アッサリしたものなんだなぁ、と。そりゃ大変だからこそ支援を募っている緊急企画なんだしなぁ、とは思いつつ、少し肩透かしというか、物足りなさを感じました。
とはいえ我が身を振り返ると、このところ自分の店を開ける日がぐっと少なくなって、ガイドブックを配布するメイン窓口として機能していないので、「お前こそ、無責任じゃないか」と、自分に野次を飛ばしたい気分になります。
「旅」「遊び」「会食」などを自由に(安心して)できない状況は今後も当面続きそうですし、今はマスクをして猛暑の中「お散歩」することさえままなりませんが、こんな時だからこそ、予定が色々と変更になっていることも含め、「クラウドファンディングのその後」の話をお伝えしたいと思います。
(これまでの過程はプロジェクト本文や活動報告をご覧ください。)
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【ガイドブック関連の出来事】4月末〜8月現在
①新聞(地方版)二紙や、地元のテレビ2番組(関連の他番組やラジオなども)でご紹介いただき、多くの方に興味を持っていただくことができました。
テレビ放映の内容や新聞記事はネット上に残っているのか、遠方だったり奈良に引っ越したことをお伝えしていない方からも「実家が奈良なので、今度行ってみたいです」「奈良には仕事で過去に何度か行ったことがあるので、またぜひ」などとお言葉をいただきました。
とくに地元では数ヶ月経った今もガイドブックの紹介記事や番組のことを覚えてらっしゃる方が結構おられるようで…メディアの影響力を知りました。
ただ、自分の店を閉めていることが多いため、他の配布ご協力店へ「ガイドブックありますか」と問い合わせがあるようで、中には、冊子の有無を確認して(または冊子を手にして)店内を見ずにすぐに帰られたというお話を何度か伺い、お店の方に対して申し訳なく、ガイドブックを作った意図からも外れるので、少し残念に思いました。多くの方に知ってもらって興味を持っていただくことはありがたいのですが、冊子は無料とは言っても実際にはお金がかかっていて、そもそも多くの方のご協力によって成立しているので、「お店とのよい出会い」「歴史や地形を感じる豊かな散歩」につながることを切に願っています。
②完成したガイドブックは、数ヶ月かけて取材・掲載ご協力店の多くにご挨拶がてらお届けしました。
その後も追加でお届けしたり、お店に顔を出してくださった方に図々しく冊子の束をお渡しすることも。
「きたまち」のほか、「ならまち」エリアの中で、奈良へ来てから個人的にご縁があったお店、お気に入りのお店などにもお願いして置いていただいています。本来、商品の展示や大事な案内、調度品のための大事なスペースに(場所をとってしまう冊子を快く)置いていただけることを、とてもありがたく思っています。
ただ、私にとってガイドブック制作や配布に関しての活動は「営利目的」「宣伝」ではなく、創作の一環として行っているので、今後は在庫切れのたびに、ではなく機会があれば追加分をお届けするという形になりそうです。
また、今はコロナの収束を待つ意味も含めて、時間をかけながら地道に一冊ずつ、ある程度、お顔の見える形でお渡ししたいので、当初予定していた観光案内所等への設置(のお願いも含めて)は見送りました。
③4月20日発行の初版(700部)に続き、少し情報を追加した本印刷(1800部)を6月20日に発行。8月13日現在、残りは700部程度です。トップ画像の右側が本印刷(2刷)です。
テレビ等で知ってガイドブックを受け取りに訪れてくださる方がおられる一方で、「内容そのもの」に関心を持ち、激励や情報を届けるために会いに来てくださる方もおられました。
一部ご紹介すると、地元でボランティアガイドをしておられるグループの方や、中学校でフィールドワークを取り入れた授業を行う先生、クラウドファンディング支援者で、近々奈良でお店を開くご予定の方のご親族、他府県から越してきてお地蔵様に興味を持っていたと仰る方、「長いことこの辺に住んでいたけど、知らないことが多かった」という町内の方など…
お店を訪ねてくださる方だけでなく、クラウドファンディング終了後に、支援者が兄のお友達だったとか、昔お仕事でご一緒した方だとか、ご近所のお店の方だったとか、そんなことに気づいて驚いたこともありました。また、お店の方や、冊子を手にされた方がSNS等でガイドブックのことを紹介してくださったり、制作したハニホ堂のことまで丁寧にご紹介いただいたりして、(私自身がネットに疎いので全てを見つけていないかもしれませんが)とてもありがたく思いました。
【今後の予定】
ガイドブックを手にされた方は、そのほとんどが「お店紹介のページ」をご覧になっておられるようで、私が作りたかったのは散歩のルートナビなのですが、一般的にはやはり、お店の情報が一番大事で見栄えもするのかなと思います。
とはいえ、自分以外の人が実際にガイドブックを見ながらお散歩するとどんな感じなのか、ぜひ知りたいので、街歩きエッセイストの「チヒロさん」を関東からお呼びして、ガイドブックのお散歩コースを歩いて記事にしていただくことを、ガイドブック作りの締めくくりにしたいと考えています。
本来はガイドブック完成前にお願いしたかったのですが、緊急事態宣言等の関係でそれが叶わなかったので、「関東から取材に来ていただく=他の観光客の方も呼べる時期でもある」ということで、それが実現する時期をゴールにするのが一番かと。
もろもろ落ち着くまで気長に待たねばなりませんが、残りの700部程のガイドブックは、その時まで配分を考えつつ丁寧に配りたいです。全てを配り終えた後は、ウェブ版でのご案内のみとなります。
【ウェブ版について】
最後に、ウェブ版についてのご報告と、ご協力のお願いです。
現在、ガイドブックの内容に少し情報を追加して、ウェブ版として公開中です。
すっきりした画面や広告の非表示、編集のしやすさなどを気に入って選んだ無料サイトですが、画像等の容量やデータ転送量に制限があって閲覧や情報掲載に大変不便で、当初予定していたような便利な形にはできませんでした。
当初は地元の方のインタビューなどを追加して充実させるつもりでしたが、コロナの影響も含め、それ以上にサイト編集や閲覧時の不自由さから、どうもやる気を失ってしまい、今は必要最低限の情報を掲載しているだけになっています。
実は、本印刷時に電子カタログ化(冊子同様、ネット上でページをめくる感覚で読める)したものの、無料サイトのためにそれを掲載することがシステム上出来ないことを後から知り、費用が無駄になってしまいました。この予算は私費と当店での布マスク通信販売時の手数料の一部を使ったものでしたが、泡と消えてしまい…残念です。
今後は、エッセイストのチヒロさんの記事や、他にもガイドブックをもとにお散歩して個人のブログ等で紹介してくださる方がいらっしゃれば、それらの記事へのリンクを張って、よりお散歩のムードが伝わるようにしたいと考えています。
もし『奈良きたまちお散歩ガイドブック』に載っているルートをお散歩いただき、画像や記事をアップして、リンクにご協力いただける方は、「奈良きたまちお散歩ガイドブック」というキーワードやガイドブックの表紙の画像も入れて、直接ハニホ堂のホームページから該当記事のURLをお知らせいただけましたら、とてもありがたく存じます。ただ、かなり図々しいお願いかと思いますので、あわよくば…って感じですが。
このようなことを書いたのは、これまで様々な方からガイドブックへのご協力のお申し出をいただいたり、私の方からも世間話の延長でインタビューや画像提供などをお願いしたりして、その都度ご連絡先をお預かりしたものの、正直なところ、こちらから実際に記事や写真をお願いするような厚かましい立場(状況)にはなく、また大勢の方からいただいた連絡先を入力したり検索して直接メールで1からご協力の相談をする…ということは、手続きとしても難しく感じます。
何より、謝礼等をお支払いできませんので、あくまでも自由意志でお散歩ガイドブックに関する記事や写真などを紹介していただいて、ウェブ版の方でリンクを張ることをお許しいただける方に限り、どうぞお声をかけてくださいませ。まぁ、言うのはタダなので…書いてみました(笑)
【最後のさいごに】
このような状況に加え、暑さにも弱い私は最近、外出自粛期間中と同じか、それ以上に家にこもりがちなのですが、近所の店の方に教えていただいて、聖武天皇陵の入り口付近にある蓮池で美しいハスの花を見たり、五劫寺さんで念願だった「五劫思惟阿弥陀仏」を拝んだり、東大寺大仏殿で茅の輪くぐりをしたりして、季節を感じながら、できる範囲で奈良ライフを楽しんでいます。
年末から来年くらいにかけて、ならまちの方が企画された「奈良町」の楽しげな地図作りに参加予定で、私はベースの地図のイラストと、きたまちエリアの「一つのテーマで作る地図」のサンプル作成を担当できればと考えています。まだ準備段階ですが、いろんな方が個々で自由に利用したりカスタマイズできるものになりそうなので、奈良の方や奈良訪問を考えておられる方は、もしよければ引き続き見守っていてください。ツイッターやお店のサイトなどでお知らせします。
ハニホ堂 拝