舌が白いと、口臭がきつくなるなどトラブルが起こるため、気になっているのではないでしょうか?
今回の記事は、口臭の原因となる舌苔対策について、専門家の立場からアドバイスしたいと思います。
舌苔ができると、口臭の他にも多くのトラブルが起きてきます。そのようなことにならないように、舌の異常からおきる症状と原因を理解して適切な対策をしましょう。
【舌の色について】
健康な人の舌の色は、ピンクの舌の上に薄っすらと白い膜が張った感じですが、体調不良や口腔内の不衛生から舌苔ができて、舌が白く(または黄色)なります。
※舌のしこりや痛みなど症状が治らない場合は、病気の可能性もあるので受診するようにしてください。
舌が白くなると次のような症状がおこります。
【症状】
・舌に分厚い舌苔がついている
・舌苔がまだらの地図状になっている
・舌が黄色
・口臭が強い
・口が苦い、口がまずい
・口がネバネバ
・口が乾く
・舌に溝ができる、ひび割れができる
・食べ物の味が分からない、味覚障害
【原因】
舌が白いのは、舌の上に舌苔というモノが着いているからです。舌苔は細菌がつくるプラークです。(歯のプラークと同じもの)
舌乳頭の先が固くなり、舌のザラザラした凹みに食べかすや細胞の死がいがたまると、細菌がそれをエサにするために集まって舌苔ができます。(※舌乳頭の角化は、胃腸障害から起きやすいです。)
嫌気性細菌は、舌苔のタンパク質を分解して臭いの元となるVSC(揮発性硫黄化合物)を産生するため、舌を黄色くし、口臭を発生させることになるのです。
また、舌苔ができやすい場合には、元々唾液が少ないドライマウスの人が多いので、口が粘つくとか、口が乾くことに。舌の溝(ひび割れ)ができるのも舌の乾きが原因です。
唾液中にVSC(揮発性硫黄化合物)が溶け込むと口が苦くなり、唾液がネバネバすることで味がまずくなります。それだけではありません。味を感じる味蕾を舌苔が覆い被さると、食べ物の味が分からなくなる味覚障害を起こすこともあります。
【対策】
・舌苔が出来た時の対処法は… 歯磨きやうがいで口内を清潔にすることが大切ですが、分厚い舌苔がある場合には、舌ブラシで舌を磨いて舌苔を取り除くことも大事です。
・ドライマウスの予防は… 唾液量を増やすことが大切です。唾液量を増やすためには、咀嚼回数を多くする、会話する、水を飲むことが大事です。他に、いびきや口呼吸がある時は、改善の努力が必要です。
また、意外かもしれませんが、降圧剤などお薬の副作用やストレスが唾液量の減少に影響しているケースが多いので、その対策が必要なことも。
・舌苔の予防は… 東洋医学では、舌が白くなる(舌苔が着く)のは、体調不良のサインだといわれています。
舌苔を予防するためには、心身ともに健康であることが大切です。健康を維持するためには、栄養バランスのとれた食事や野菜など繊維の多い食べ物で胃腸を強くする、そして、規則正しい生活(睡眠や運動も)、ストレスの少ない生活を心掛けることが、舌苔対策では重要なことです。
【舌ケア】
舌をきれいにするには、舌磨きをして舌苔を取り除きますが、気を付けないといけないのは、舌の磨き過ぎです。舌粘膜を傷付けると舌苔が治らず逆効果になるのでご注意ください。
舌磨きしないほうがいい理由は、こちらをご参考にしてください。
舌の磨き方は、専用の舌ブラシを使うのが良いです。舌の奥から優しくなぜるように2~3回磨いてください。
舌が乾燥する場合には、あらかじめ舌ジェルを塗布してから舌清掃をするといいです。また、舌清掃の後も、舌ジェルを塗ることで保湿効果があります。
舌清掃をする前に、アルカリイオン水でうがいをしてから舌を磨くと、舌苔が良く取れるのでおすすめします。また、アルカリの作用で口臭予防になります。
詳しくは、こちらをご覧ください。。
>>口臭の原因「舌苔」を落とし予防する方法を知っていますか?