2020/03/04 21:58

みなさんこんにちは!



本プロジェクトのクラウドファンディングでライティングを担当しておりますタニシタと申します。こちらからは『マエボン2現場レポート』と題した活動報告を、フルスイングでお送りします。



今回、みなさまにご報告せねばならないことがあり【番外編】としてお送りさせていただきます。



その内容とは…マエボン2の失敗報告です。




すでにご連絡させていただいている通り
マエボン2、当初予定していた納期に間に合いそうにありません。
発刊日は、当初予定の3月28日から4月5日に延期となりました。


延期が確定した2月28日深夜。
しょんぼり気味のもん編集長から、全メンバー宛にこんな投稿が。




当初設定した3月28日というゴール日に、強いこだわりを持ち続けていたもん編集長。納期変更の決断をするに至った理由は何なのでしょう。


それは、大きく2つあると考えています。



1つ目は、初速の遅れ。
2つ目は、体制とコミュニケーションの問題です。



それぞれについて、経緯をまとめました。


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1.初速の遅れ


このマエボン2プロジェクト。
企画1ヶ月、制作1ヶ月とタイトなスケジュールでであることは最初から分かっていた話。しかもメンバーは日中、別に本業があるわけで、各々が1日に使える時間には限りがあります。その中で、このスケジュールでやるのです。



そして雑誌の制作には、トラブルが付きもの。取材依頼が断られて企画を再構築しなくてはならないなんて当然あり得る話ですし、入稿直前になって予期せぬ事態に見舞われることだってあります。


それらを踏まえると、後ろへのスケジュールの皺寄せは、できるだけ減らさねばなりません。つまり、初速を上げること。これが、鉄則なんです。



ところが1月初旬に就任したもん編集長。その真面目さと責任感ゆえ、色んなものを抱え込み、なかなか人に頼ることができずにいました。



「みんなにお願いする前に、ここまでやらなきゃ」



おそらく、こんな感じだったのではないでしょうか。
タイトなスケジュールにも関わらず、プロジェクト本開始の狼煙を上げることがなかなかできないまま時間は経ち…メンバー全員でようやく出発することができたのは、2月3日。





この段階でもまだ、あらゆる準備を自分で進めようとするもん編集長。
工程管理のエクセル表や、クラウドファンディングのリターン設計、全企画のまとめ、取材依頼のフォーマットなどなど…1人でドリブルしまくります。



「もん!パス、パスだして!」
「落ち着け、もん!」



メンバー達が叫びます。



それでもまだまだ、背負い込みます。
いっぱいおっぱいなのに、助けてとなかなか言いません。



当初のスケジュールでは、2月29日の段階で原稿の9割が完成していなくてはならないはずでした。ところが蓋を開けてみると、26日時点での完成度は2割ほど。誰もが現実的なスケジュールではないと感じていたと思います。良いものを作ることよりも、納期に合わせに行かなくてはという空気が、もやっと広まります。



そんな時。


初代マエボンの編集長であり、マエボン2の副編集長でもある浜田綾さんよりこんなコメントが。






今回のテーマは失敗。



達成感の感じられない「失敗作」を世に出すのか。
制作過程で「失敗」し、立て直し、私たちのできる最高のものを作り上げるのか。



もん編集長は、迷います。
そして、決めました。






まるで、「先生、俺、バスケがしたいです...」のシーンを彷彿とさせるやり取り。(ちなみに、もん編集長は元バスケ部らしい…)




2.体制とコミュニケーションの問題



こうして、正式に納期を伸ばすことが決定したマエボン2。



さらにここで、前田室長より「納期を伸ばすだけじゃ、多分完成しないよ」との指摘が入ります。



どういうことでしょう。



プロジェクト開始時よりマエボン2の全体を見守り続けているコンシェルジュの3人に話を聞いてみました。すると、全体・チームごとの体制の不明瞭さや、編集長の役割、メンバーとのコミュニケーション不足に不安を感じていたとのこと。





もん編集長の足りない部分を補うように、メンバー間の潤滑油として機敏に動いてくれていたコンシェルジュ達。


そうは言っても、限界があります。



編集長だから決められること、決めるべきこと。編集長が発信することに、意味のあること。それらは、編集長本人でなくてはどうにもならないのです。


しかしそれまでの体制では、あらゆる決定事項や作業がもん編集長に集中し、プロジェクト全体を見る余裕を奪い、誰がどこで困っているかも分からず、旗振り役に徹することなど到底できる状態ではありませんでした。当然、もん編集長の判断待ちにより動きが鈍るチームも。



明らかに、体制を改善しなくては回らなくなっていました。


編集長、AD(アートディレクター)、編集班、各企画のリーダー。そして、デザイナーやライター。



誰が何を決め、どう動くのか。
どこが止まっていて、助けが必要なのか。


そして二度と同じ失敗をしないようにと、全体を可視化し、もん編集長に集中するタスクを分散できるよう、体制変更を行いました。



そんな中、全プロジェクトの進捗を洗い出し、スケジュール管理を担当することとなった前田デザイン室の頼れる兄貴・アソウシュウメイさん。彼の言葉が、とても印象的だったのでここに置かせていただきます。





現在もん編集長は、各チームの潤滑油となり、全体を鼓舞する役割を担うべく、再び走り始めています。



ようやく、みなに頼り、支えられることができるようになったのです。心のブラを、外すことができたのです。



楽しみにお待ちいただいていた皆さん、お待たせしてしまい、本当にごめんなさい。



必ずや、最高の作品を作り上げてみせます。


今しばらく、楽しみに、私たちの挑戦を見守って下さい。



<現場レポート>

構成・執筆:タニシタユカ

バナーデザイン:けーらん

取材協力:ぶんぶんのざかゆきこおりもんざえもん

監修:浜田綾