・ご支援の募集が終わりました。望外な額のご支援をいただき、驚いております。まずは感謝申し上げます。また、ご報告が遅れましたことをお詫び申し上げます。
・企画は着実に動いています。おそらく夏に、被災地を「巡礼」し、様々な人と会い、話をし、書き手を募ることになると思います。具体的に日程や場所などを詰めていきます。
・つくづく自分が内向的な人間だと感じました。企画を進めるにあたって、様々なことを考えねばならず、たくさんの本を読んで考えていました。当事者にどう向き合うのか、東北の文学は、霊や歌とは何か、ノンフィクションの意義は、フィクションの意義は、歴史・痕跡・継承の問題は…… 読めば読むほど芋蔓式に課題が出てきて、無限に終わらない気がします。如何に自分が無知であったのかを思い知らされています。せめてもの倫理的な感性の敏感さを身に着けようと日々努力していますが、結局のところ、無神経なのだと思います。
・「見る前に飛べ」「案ずるより産むがやすし」という言葉を最近思います。とにかく、現地で多くの人と出会い、話し、見て、ぼく自身が悩みながら考えて変わるしかない。その中で、作品を書いてくださるかたと全力で交流するしかない。そこで何が起きるのかは分からないですが、きっとこのプロジェクトの肝はそこだと思います。
・ひょっとすると、最初に三年ぐらいやらないといけないのかもしれません。年一冊、少しずつ種を撒いていく。そのことで、何かが変わることを願う、そういうプロジェクトかもしれません。
・皆さんのご期待やご支援に応じきれる内容にできるかどうか、いささか不安ではありますが、とりあえずはやってみるしかないものなのだと考えております。
・「出会い」を大事にします。ぼく自身が、他者に敏感になり、変わることを怖れないようにします。
・それを編集の態度として決めます。
・そして、被災者や東北を偏見の目で見ることをやめます。ステレオタイプも可能な限り捨てる。完全になくならないんだけど、捨てる努力をする。現実や事実、他者に謙虚になります。そういう態度が、一番重要なんだと思っています。
・この「態度」をハッキリ固めるために、募集終了から今までかかりました。すみません。
・多くの方のお力をお貸しください。お話を聞かせてください。会いましょう。あんまりフットワーク軽くコミュニケーションをするのは得意ではないのですが、ご容赦を。努力します。失礼があったらすみません。自身の鈍感さについては、痛感しております。
・いい本、いいプロジェクトになるように、一緒に参加してお力をお貸しくだされば幸いです。