残り三日! 現在868,500円!! 53名もの方にご支援いただきました。とても嬉しいです。全員の名前を心に刻んで、忘れないようにします。紙に印刷して壁に貼って毎日眺めて覚えます。
会計もハッキリさせ、一銭も無駄にしない使い方をするように動いております。
プロの編集者の方々にもお力をお貸し願えることになり、きっと本当に良いものになるのだと思っております。被災地の当事者の言葉を、文学の世界は求めているし、発して欲しいと思っている。そんなことを感じました。ぜひ、書いていただければ、と思います。
このプロジェクトをやろうと思ったのは、東日本大震災後に、延々と被災地のドキュメンタリーを観ていたときでした。仙台のNHKの作品だったと思います。
津波で滅茶苦茶になった町で海開きがありました。その日、まだ遺体も残骸もある海に、漁師さんたちが、すごく嬉しそうに飛び込んでいました。その笑顔は、ぼくの先入観を超えている何かでした。
人間の真実、あるいは事実の「突き放される」感覚がありました。そして同時に救済の感覚がありました。非当事者のぼくが勝手に想像していたように、ひたすた悲しんだり沈んだりしているだけではない。漁師には漁師の、海と結びついた悦びのある生がある、それを自分は知っていない……
良くも悪くも、事態は想像を超えているようだと痛感しました。所詮ぼくの想像力や共感の力では理解できるものではない。そこに生きている人間の多様性や複雑をぼくは甘く見積もっていた、何もわかっていなかった。そう突き放されて、反省すると同時に、少し解放感もあったのです。
この文芸誌のプロジェクトをやるべきだと思ったのは、その瞬間に出会った衝撃の影響です。その光景は、今でもぼくの頭の中に過ぎります。
そういう文芸誌でありたい、そういう言葉に出会いたいと、切に願っています。