今日のチューリップの生育報告は、前日に続きウイルス病対策です。
ウイルス病の伝染拡大を防ぐために、チューリップの生育期間中、定期的にアブラムシ防除を行う必要があります。アブラムシはあるタイミングで翅付のアブラムシに変化し、畑の中を自由自在に飛び回り、チューリップのおいしい汁を吸いながら次から次へとチューリップを渡り歩きます。この時たまたま、ウイルス病を保菌したチューリップの汁を吸った時、その細い口針にウイルスが付着してしまいます。そして隣の健全なチューリップに飛んで、汁を吸った時にウイルスが伝染するという仕組みです。
以前はアブラムシを殺す薬をまいていましたが、何回でも撒く必要があり、なかなか徹底できません。そこでアブラムシの伝染生態に着目し、汁を吸うのを防ぐ薬(吸汁阻害剤)をチューリップの表面にコーティングすることでウイルス感染は抑えられました。
ちなみにアブラムシはウイルスを拡散させようと思ってやっているわけではありません。普通に食事をしているだけです。
それから、今日は皆さんへのリターン品の解凍作業を開始しました。
最初にマイナス1℃で凍らせてあるチューリップを半日かけて2℃で解凍します。次に地下水を使って、「土とチューリップ」に丁寧に散水シャワーを行います。これで解凍チューリップは再生され、通常の天候で生育してくれます。