さて、前編では屋久杉とはなんなのか、ということを書かせていただきました。・本州のスギとはDNA枯らして違う・遣唐使の時代から記録に残っている人気建材・土埋木は200〜300年前に切り倒されたものの運び出せなかったもの・私がお取引させていただいている「屋久杉倶楽部」さんの精油は破格の価格!というところまでお伝えしました。Cryptomeria japonicaという学名からもわかるように、日本固有種です。屋久杉はとても長生きですが、なぜそんなに長く生きられるのか?それは一般のスギより多量に含まれる樹脂分の量に鍵があるとされています。通常の5〜6倍から多いものは20倍もの樹脂分が含まれているからこそ、その樹脂分に含まれる成分によって防腐・抗菌・防虫(シロアリを寄せ付けない)効果が強く、台風などで倒れても腐らずに残っており、「木材の宝石」と呼ばれるようになりました。緻密な木目の美しさを活かした、工芸品や日本建築の天井板や落とし掛けのほか、欄間などに有効活用されています。樹脂分に含まれている成分とはどのようなものでしょう。特徴としては、「セスキテルペン類」と呼ばれる分子量の多い重めの香り、香水で言うなれば”ベースノート”と呼ばれるような香りを構成する成分が多く含まれています。私個人の感覚では、京北の方の北山杉や、飛騨高山のスギの香りはスーッとしていて軽く、爽やかな香りなのに対して、南下して熊本の250年生のスギはやや重みのある香りになり、屋久杉はもはや「パイナップルチック」と呼ぶぐらい甘〜い香りになります。不思議ですね。同じ樹種(学名が同じ)でも、採取される場所によって全然違うんです。総じてスギに多い作用としましては、森林浴効果で自律神経のバランスを整える作用や空気を清浄する作用、アレルギーの鎮静作用、安眠を促す作用などが期待できます。※精油は薬ではありませんので、治療には使えません。このように、日本にはまだまだ汎用性の高い資源があるのです。アロマセラピー(アロマテラピー)について、あまりよく知らないから精油をもらってもどうしていいか分からない・・・という方もいらっしゃるとは思いますが、昨今では、部屋の香りを漂わせるディフューザーが無印良品さんや家電量販店などでも手軽に手に入るようになってきました。冬の加湿器にも、アロマオイル(エッセンシャルオイル)を垂らす専用のトレーがついたものが販売されていたり。でも、究極、そんな機器を使わなくても、ティッシュに垂らしてもいいんです。ちなみに、我が家の息子は屋久杉のサンプル板をクンクンしてスリスリしています。。。普段使いの精油等では、ヒノキの木部と伊予柑の精油が大好きで、枕元で少量垂らしたティッシュを置いておくだけで、「はぁ〜〜〜♡」と至福の表情をして、早く寝てくれます(笑)
環境保護 の付いた活動報告
こんにちは。みなさん、いつもご支援いただきありがとうございます!少しずつ、支援者の方が増えてきています。本当に、ありがとうございます(^^)唐突ですが、林業について詳しいですか?私は、アロマセラピストではありますが、義務教育の学校の授業やセラピストのテストではあまり学ばず、そんなに林業には詳しくありません。森林について考えるようになったのは、yuicaインタープリターという和精油の資格取得コースを受けてからです。あとは・・・三浦しをんの「神去なぁなぁ日常」を読んだとき・・・。完全に「にわか」です。。。それからは、アンテナが立ったというか、SNS上で発信を続けていくと、「大日本山林会」なる会の情報を知り、名前がいかつい・・・と思いながら、門外漢なのに勢いで入会しました。毎月「山林」という会報誌を送っていただくのですが、これがまた面白いのです。(元来の研究者タイプの性格のせいかもしれませんが・・・)もちろん読んでいても、分からない専門用語がたくさん出てきますが、比較的、論文などに比べて易しい文章で書かれていて、林業で頑張っておられる方々の活動や、現代の林業における問題など、さまざまな知識を吸収することができます。なかなか読み進められてはいませんが、気になったところはラインを引くようにしています。そこで、このような記載を発見しました。この記事を読んだ時、とあるTwitterの写真が脳裏に蘇りました。「木材としては使えないのでチップにするしか無いな」という残念そうな気持ちが表れたツイートでした。チップ=価値が低い?私の頭の中では、あれ?でもそもそも精油を採取するときは、砕いて細かくしてから蒸留するから、むしろそこから採れた精油はめちゃくちゃ有効に使われる可能性があるはず・・・!確かに、蒸留するのは手間ですし、そのための費用もかかりますが、もしかすると樹種によっては貴重な精油として高値がつくかもしれません。紫檀や黒檀のカンナくずなんか、私には宝物に見えてきて・・・完全に変態ですね笑最近では、試しに蒸留したという、高野槙や竹などの珍しい精油を嗅がせていただきました。本当に香りに特徴があり、成分によっては何かの作用が期待されるはずです。(研究が進むのを待っています)他にも「この林檎の木、どうしようかなぁ〜」というツイートがありました。林檎の木・・・って、そういえば精油って取れるのかな?採れたらどんな香りがするんだろう?台風などで被害にあった林檎の木の枝が捨てられるだけでなくて、もし原料として新しい価値を生み出せたら、林檎農家さんは助かるよなぁ・・・梅の木は精油は採れないけど、芳香蒸留水は小梅ちゃんみたいな香りがするし・・・など、ついつい妄想してしまうのです。専門家の方々からすると、「何を馬鹿なことをいってるんだ。」と思われるかもしれません。もし無理なら、なぜ無理なのか、と教えていただきたいです。それがまた学びになり、そのほかの利用法は無いのか?と考えるきっかけになるからです。全くの門外漢だからこそかけられる「里山林業メガネ」を私はいつもかけていたいなぁと思います。もし、よろしければ、林業の方々にもこんな活動してる人がいるよ、とシェアしていただければ嬉しいです。ありがとうございます(^^)